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1:吸血鬼になった日
吸血鬼と眷属
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上空を飛行すること十分ほど経った頃、山の中腹あたりにポツンと一軒家が見えてきた。全体的に緑っぽいその家は周囲の山々と同化していて衛星写真でも見つからないんじゃないかってぐらいの見た目をしている。
「えと...ルイさん?もしかしてだけど、アレ?」
私の言葉にルイさんは無言でうなずく。
「なんか...もっとこう、豪華な感じだと思ってたんだけど」
目の前に建っているのはお世辞にもきれいとは言い難い、ぶっちゃければボロボロのお化け屋敷のようだった。そこに私たちは静かに降り立つ。
「まあ、色々あって...な。それについてもあとできちんと話すよ。さて...」
ルイさんは玄関の鍵を開けるとこちらを向いて大きく手を広げた。目の色はいつの間にか蒼い瞳に戻っている。
「歓迎しよう。ようこそ、吸血鬼の家へ!」
おお~なんかそれっぽい。私の中でルイさんの家はボロ屋からただの家にバージョンアップした。
「ていうか、ルイさん吸血鬼だったんだ...」
そう私が呟くとルイさんの目は丸くなった。
「てっきり、もうすでに知っていると思っていたんだが...まあとにかく上がってくれ。寒かっただろうから暖かい飲み物を用意しよう」
「ほんとになにもしないよね?セリフがものすごく悪役じみてるけど」
「しないしない。あ、一応一般的な家と変わりないから靴は脱いでくれ」
そういわれて中を見ると、確かに中はよく見る家の作りと変わらないようだった。土間があり、廊下が続いて各部屋に分かれているみたい。
言われたとおり靴を脱いで応接間へと案内される。電球もLEDライトでシャンデリアなどは一切なくてなんだか拍子抜けしてしまうような内装だった。私は真ん中のソファーに座り、ルイさんはティーポットを用意し始めた。
「紅茶の...アールグレイしかないがそれでいいか?」
「うん、いいよ」
「よし。では、本題に入るとしようか」
そう言ってルイさんはポットとカップを机に置いて私の反対側のソファーに腰かけた。
「まずは...そうだな、日向、君が今どのような状態かを話す前に、まず吸血鬼の歴史について簡単にでも話しておいたほうが今後の話を理解するのに役立つと思うのでそちらから先に話そうと思うのだが、いいか?」
私はその問いにコクリと頷いた。
「よし。では...ゴホン。時代は千年以上昔、人間が終わりなき争いを繰り返していた頃のことだ。それらの争いをできないようにするため、我々吸血鬼は神々によりこの世界に新たに創られた。その時代、我々は天使と呼ばれてもいたらしい」
どういうことだろう?最初から吸血鬼だったんじゃないのかな?
「吸血鬼には生まれつき特殊な能力がいくつか備わっていた。その一つが日向、君の身に今起こっていることに限りなく近い状態の眷属化だ。その眷属化は、天使が眷属の血を一滴飲むことにより眷属を一括管理できるものだった...はずなのだが...」
そこでルイさんは話を一旦切り、カップに紅茶を注いでゆく。アールグレイの香りが場を少し和ませたけど、私は話の続きが気になってしょうがなかった。そして、話をいいところで切られるのはあまり好きじゃないんだけどな...なんて思いながらカップに注がれていく紅茶をじっと見ていた。
「えと...ルイさん?もしかしてだけど、アレ?」
私の言葉にルイさんは無言でうなずく。
「なんか...もっとこう、豪華な感じだと思ってたんだけど」
目の前に建っているのはお世辞にもきれいとは言い難い、ぶっちゃければボロボロのお化け屋敷のようだった。そこに私たちは静かに降り立つ。
「まあ、色々あって...な。それについてもあとできちんと話すよ。さて...」
ルイさんは玄関の鍵を開けるとこちらを向いて大きく手を広げた。目の色はいつの間にか蒼い瞳に戻っている。
「歓迎しよう。ようこそ、吸血鬼の家へ!」
おお~なんかそれっぽい。私の中でルイさんの家はボロ屋からただの家にバージョンアップした。
「ていうか、ルイさん吸血鬼だったんだ...」
そう私が呟くとルイさんの目は丸くなった。
「てっきり、もうすでに知っていると思っていたんだが...まあとにかく上がってくれ。寒かっただろうから暖かい飲み物を用意しよう」
「ほんとになにもしないよね?セリフがものすごく悪役じみてるけど」
「しないしない。あ、一応一般的な家と変わりないから靴は脱いでくれ」
そういわれて中を見ると、確かに中はよく見る家の作りと変わらないようだった。土間があり、廊下が続いて各部屋に分かれているみたい。
言われたとおり靴を脱いで応接間へと案内される。電球もLEDライトでシャンデリアなどは一切なくてなんだか拍子抜けしてしまうような内装だった。私は真ん中のソファーに座り、ルイさんはティーポットを用意し始めた。
「紅茶の...アールグレイしかないがそれでいいか?」
「うん、いいよ」
「よし。では、本題に入るとしようか」
そう言ってルイさんはポットとカップを机に置いて私の反対側のソファーに腰かけた。
「まずは...そうだな、日向、君が今どのような状態かを話す前に、まず吸血鬼の歴史について簡単にでも話しておいたほうが今後の話を理解するのに役立つと思うのでそちらから先に話そうと思うのだが、いいか?」
私はその問いにコクリと頷いた。
「よし。では...ゴホン。時代は千年以上昔、人間が終わりなき争いを繰り返していた頃のことだ。それらの争いをできないようにするため、我々吸血鬼は神々によりこの世界に新たに創られた。その時代、我々は天使と呼ばれてもいたらしい」
どういうことだろう?最初から吸血鬼だったんじゃないのかな?
「吸血鬼には生まれつき特殊な能力がいくつか備わっていた。その一つが日向、君の身に今起こっていることに限りなく近い状態の眷属化だ。その眷属化は、天使が眷属の血を一滴飲むことにより眷属を一括管理できるものだった...はずなのだが...」
そこでルイさんは話を一旦切り、カップに紅茶を注いでゆく。アールグレイの香りが場を少し和ませたけど、私は話の続きが気になってしょうがなかった。そして、話をいいところで切られるのはあまり好きじゃないんだけどな...なんて思いながらカップに注がれていく紅茶をじっと見ていた。
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