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三章
43話 恋の歌 / ドニ
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< 小さな設定 >
ドニは魔法を使う時は歌ってます。今回の戦闘中もほとんど歌っていた筈です。
でも、ドニの歌声はみんなに元気を送ってくれている筈です。
< 小話 >
――小道の近くの広場で君と
目をつぶって歌に耳を傾ける淡いピンクのまつ毛に触れたくなったのは、いつからかな?
冬の故郷を慕う歌は切ない物語を乗せる。それが僕の心と少し同じのような気がするの。今楽しいはずなのに変だよね?
「ドニ、とっても上手」
歌の後、目を開く時だけ、彼女はくしゃりと笑う。澄ました笑顔のよりこっちの方が好き。どうして、みんなの前でもこの笑顔をしないのだろう? もったいないな。でも、僕だけの宝物だと思ってもいい?
「ルナが一番好きな歌はなあに?」
僕の歌は誰もが褒めてくれる。時折、不安げな君の為なら何でも歌うよ。
でも、困ったような顔をして、彼女はこの質問にいつも答えてくれてない。
「私の好きの歌は、まだ教えてあげられないの。いつかまた歌ってね」
いつもそう答える歌はなんだろう? 僕に知らない歌なんてない。でも、寂しい顔だから、さすがの僕も口を閉じる。
「ねぇ、ドニは私に恋の歌を歌える?」
歌えるよ。でもね、そう聞く時の君の顔は好きじゃない。それに、まだ僕は君に何もできていない。だからもう少し待って。
「うん。まだもう少し。今は友達の歌を君に」
ありがとうと笑う彼女に歌う友達の歌には、僕の片思いが詰まってる。どうか、いつか本当の愛の歌が君に捧げられますように。
ドニは魔法を使う時は歌ってます。今回の戦闘中もほとんど歌っていた筈です。
でも、ドニの歌声はみんなに元気を送ってくれている筈です。
< 小話 >
――小道の近くの広場で君と
目をつぶって歌に耳を傾ける淡いピンクのまつ毛に触れたくなったのは、いつからかな?
冬の故郷を慕う歌は切ない物語を乗せる。それが僕の心と少し同じのような気がするの。今楽しいはずなのに変だよね?
「ドニ、とっても上手」
歌の後、目を開く時だけ、彼女はくしゃりと笑う。澄ました笑顔のよりこっちの方が好き。どうして、みんなの前でもこの笑顔をしないのだろう? もったいないな。でも、僕だけの宝物だと思ってもいい?
「ルナが一番好きな歌はなあに?」
僕の歌は誰もが褒めてくれる。時折、不安げな君の為なら何でも歌うよ。
でも、困ったような顔をして、彼女はこの質問にいつも答えてくれてない。
「私の好きの歌は、まだ教えてあげられないの。いつかまた歌ってね」
いつもそう答える歌はなんだろう? 僕に知らない歌なんてない。でも、寂しい顔だから、さすがの僕も口を閉じる。
「ねぇ、ドニは私に恋の歌を歌える?」
歌えるよ。でもね、そう聞く時の君の顔は好きじゃない。それに、まだ僕は君に何もできていない。だからもう少し待って。
「うん。まだもう少し。今は友達の歌を君に」
ありがとうと笑う彼女に歌う友達の歌には、僕の片思いが詰まってる。どうか、いつか本当の愛の歌が君に捧げられますように。
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