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いざ安住の地へ
<家> 王城探索
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私は思念を王城に飛ばす。
分割というスキルのLv2で覚えるこの特技はとても便利でよく使っている。なぜ便利かって?私が自由に歩き回りづらいからだが?
この世界のステータスに表示されるスキルは火魔法Lv?とか、支援魔法Lv?とかだ。このスキルはその中に魔法や特技を複数持っていて、例えば火魔法であればLv1でファイヤーボール、Lv3でバーン、Lv5でフレアを覚える。
分割の場合はLv1で感知、Lv2で思念、Lv4で分離だ。それ以降は知らない。レアスキルってやつだと思うんだけど他に持ってるやつを見たことがないし、書籍でも読んだことがない。
私がどうやって書籍を読むのかは内緒だ。
しかし、有能すぎて自分自身が恐ろしいな、私は。
王城の中で怪しそうな雰囲気を漂わせている部屋に入り込むと、怪しい会合が開かれていた。
怪しさ満載でめっちゃ怪しい。
そう怪しい。
フィンに表現や語彙が少ないと文句言いづらくなったな……。
気を取り直して。
飛ばしてるのが思念波だけなので聞くしかできないが、何か嫌な話をしていないか聞き耳を立てる。
「計画はどうなっているの?」
けばけばしい女が発する声音はとても気味が悪い。
「既に開始している」
相対するのは女に似た男……。兄妹か何かかな?
「何度か襲撃に失敗しているようね?」
女は明らかに苛立っていた。
「当然だ。いきなり誅殺してどうする。なんどか入り込み、入り込んだこと自体の珍しさを消すのだ」
男が言ってることが苦し紛れにしか聞こえないが……。
「わかっているのでしょうね?秋までに……」
「もちろんだとも。冬には我らのものだ」
女の苛立った声を遮って自信満々に男が語る。
「あとはミカエルがいつまで頑張るかね……」
「魔力病を患いながら10年も生きながらえるとは。さすがと言うしかないな」
あの病気に10年か。それは凄いな。
普通魔力の停滞で病気が発症すれば2,3年で亡くなる。
よほど強い生命力を持っているか。
もしくは何らかの方法で命だけはつないでいるか……。
「根回しはしておけよ?」
「もちろんよ。国の掟では王か長子。それが駄目な場合も年齢順なのだから、あの坊やで決まりよ」
こいつら、フィンに何をさせるつもりだ?
フィンに伝えるか……。
いや、あいつはなにがあっても従うだろうな。
根回しということは正当な命令として降ってくるんだろう。
だとしたらそれも支援できるようにしておくか。
やることは魔道具を作ること、あいつの身内を守ること、ミカエルという王子が生きながらえることか。
はぁ、面倒だな。
でもフィンとしゃべるのは面白いし、あいつには生きてもらいたい。
国外脱出するなら一緒に行こうかなと思うくらいには。
そっか、最悪それがあるんだから気楽にやればいいんだな。
いかんいかん。
私が状況に飲まれてどうする。
気楽にいこう。
魔道具の製作部屋を準備しておくか。
確か収納袋にあの魔道具職人が入れたものが入ってたはずだ。
分割というスキルのLv2で覚えるこの特技はとても便利でよく使っている。なぜ便利かって?私が自由に歩き回りづらいからだが?
この世界のステータスに表示されるスキルは火魔法Lv?とか、支援魔法Lv?とかだ。このスキルはその中に魔法や特技を複数持っていて、例えば火魔法であればLv1でファイヤーボール、Lv3でバーン、Lv5でフレアを覚える。
分割の場合はLv1で感知、Lv2で思念、Lv4で分離だ。それ以降は知らない。レアスキルってやつだと思うんだけど他に持ってるやつを見たことがないし、書籍でも読んだことがない。
私がどうやって書籍を読むのかは内緒だ。
しかし、有能すぎて自分自身が恐ろしいな、私は。
王城の中で怪しそうな雰囲気を漂わせている部屋に入り込むと、怪しい会合が開かれていた。
怪しさ満載でめっちゃ怪しい。
そう怪しい。
フィンに表現や語彙が少ないと文句言いづらくなったな……。
気を取り直して。
飛ばしてるのが思念波だけなので聞くしかできないが、何か嫌な話をしていないか聞き耳を立てる。
「計画はどうなっているの?」
けばけばしい女が発する声音はとても気味が悪い。
「既に開始している」
相対するのは女に似た男……。兄妹か何かかな?
「何度か襲撃に失敗しているようね?」
女は明らかに苛立っていた。
「当然だ。いきなり誅殺してどうする。なんどか入り込み、入り込んだこと自体の珍しさを消すのだ」
男が言ってることが苦し紛れにしか聞こえないが……。
「わかっているのでしょうね?秋までに……」
「もちろんだとも。冬には我らのものだ」
女の苛立った声を遮って自信満々に男が語る。
「あとはミカエルがいつまで頑張るかね……」
「魔力病を患いながら10年も生きながらえるとは。さすがと言うしかないな」
あの病気に10年か。それは凄いな。
普通魔力の停滞で病気が発症すれば2,3年で亡くなる。
よほど強い生命力を持っているか。
もしくは何らかの方法で命だけはつないでいるか……。
「根回しはしておけよ?」
「もちろんよ。国の掟では王か長子。それが駄目な場合も年齢順なのだから、あの坊やで決まりよ」
こいつら、フィンに何をさせるつもりだ?
フィンに伝えるか……。
いや、あいつはなにがあっても従うだろうな。
根回しということは正当な命令として降ってくるんだろう。
だとしたらそれも支援できるようにしておくか。
やることは魔道具を作ること、あいつの身内を守ること、ミカエルという王子が生きながらえることか。
はぁ、面倒だな。
でもフィンとしゃべるのは面白いし、あいつには生きてもらいたい。
国外脱出するなら一緒に行こうかなと思うくらいには。
そっか、最悪それがあるんだから気楽にやればいいんだな。
いかんいかん。
私が状況に飲まれてどうする。
気楽にいこう。
魔道具の製作部屋を準備しておくか。
確か収納袋にあの魔道具職人が入れたものが入ってたはずだ。
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