庶民Aは御曹司を堕としたい!

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第11話「夏の別荘は想像以上!? 豪華すぎる避暑地体験!・前編」

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夏休み、最初の週。
俺は人生初、避暑地の別荘にご招待されていた。

「新、準備はできたか?」

「うん、でも……これ、全部持っていくの?」

「必要なものは現地で揃える。心配するな。……それより、移動手段だ」

現れたのは、見たこともない高級車。
運転手さん付きで、別荘地まで直行便。スケールが違いすぎて笑うしかない。

―――

山道を抜けて辿り着いたのは、湖のほとりに佇む巨大な洋館――
頼の家の“夏の別荘”だった。

「……で、でかすぎない?」

「普通だ」

「うそだろ!?」

玄関ホールだけで俺の部屋の10倍。大理石の階段、広いリビング、天井まで届く本棚――映画でしか見たことない世界。

そこに、すでに兄・奏さんと弟・蓮くんも到着していた。

「新くん、ようこそ!」

「迷子にならないように気を付けてね~」

「もしかして、俺ここで一生分の豪華体験してる?」

―――

別荘のテラスからは、涼しい風と湖の青。
みんなでバーベキューしたり、カヌーで遊んだり、庭のプールで水遊びも。

「頼兄ちゃん、意外と泳げないよね?」

「お前うるさいぞ」

「新くん、バーベキューの焼き加減は任せた!」

「マジで全部やらせる気!? いや、意外と楽しいけど!」

普段の御曹司モードとは違う“家族”の一面。
みんなでワイワイ騒ぐうちに、最初の緊張もどこかへ消えていく。

―――

夜は広いリビングでゲーム大会。
蓮くんのリクエストでホラー映画を観て大騒ぎ。
奏さんが夜食に紅茶とケーキを出してくれて、ちょっと贅沢な気分。

―――

そんな夜、みんなが寝静まった後――

「なあ、新」

「ん?」

頼が湖畔のテラスに誘い出してくる。
夜風が気持ちよくて、ふたりきりになる。

「……こうやって夏休みに“友達”と一週間一緒に過ごすの、俺にとっても初めてなんだ」

「俺も。てか、こんな豪華な場所、夏じゃなくても一生来ないと思ってた」

「ふっ、まだまだこれからだぞ」

「次は何する?」

「……明日は、二人でボートに乗らないか」

「いいね、楽しみ!」

頼の顔が、月明かりに照らされてちょっとだけ赤く見えた。

(なんだろう、この感じ……。夏の夜って、ちょっとだけ特別な気持ちになる)
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