庶民Aは御曹司を堕としたい!

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第12話「夏の別荘は想像以上!? 豪華すぎる避暑地体験!・後編」

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翌朝――
別荘のダイニングに、初めて見る“大人の空気”が漂っていた。

「頼、新くん。ちょうどよかった、こちらへどうぞ」

奏さんに案内されてテーブルにつくと、そこには――
頼の父、西園寺宗一郎(そういちろう)氏と、母・玲子(れいこ)さんが優雅に座っていた。

(うわ、ついにご両親ご登場……!)

宗一郎さんは雑誌やニュースで見たことのある“大物実業家”そのままの迫力。
玲子さんは微笑みながらも、どこか凛とした雰囲気。

「新くんですね。頼と仲良くしてくれて、ありがとう」

「は、はじめまして。朝日新と申します」

「リラックスしてね。うちは家でも仕事の話ばかりで、頼や兄弟たちに少し息抜きが必要だと思っていたの。あなたが来てくれて、みんな楽しそうでうれしいわ」

お母様の優しい言葉に、少し肩の力が抜ける。

お父様は厳しい表情で新をじっと見つめ――

「……頼に“庶民の友人”ができるとは思わなかった。なにがきっかけだった?」

「えっと……最初は、“学校で面白そうなやつだな”って思っただけで……」

「正直なやつだな」

短くうなずいてから、ふと優しい表情に戻る。

「私たちも、家族として“普通”の休日を過ごすことの大切さを忘れていたのかもしれん。君が頼といることで、この家の空気もずいぶん変わった」

「……ありがとうございます」

頼は、珍しく少し緊張した顔で横に座っている。

「新は……俺の、大切な友人です」

その一言に、ご両親もにこやかにうなずく。

―――

食後のコーヒータイム。
お母様が「またいつでも遊びに来てね」と声をかけてくれる。

蓮くんがこっそりと「親公認ゲットだな」と耳打ちしてきて、思わず赤面。

(なんか、本当に“家族の一員”になった気分……)

―――

その日の午後――頼と並んで湖を歩きながら、ふと頼が口を開く。

「……俺、あんな風に家族の前で“友人”のことを話したの、初めてかもしれない」

「なんで?」

「大事なものほど、言葉にするのが怖かった。でも、新なら……ちゃんと伝えたいと思った」

(……またドキドキすること言うなあ……)

「いつでも呼んでくれよ。家族でも、友達でも、何回でも来るからさ」

「……ああ。約束だ」
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