13 / 15
第13話「恋人未満、家族以上!? 末っ子のデレと夏の約束」
しおりを挟む
夏の別荘ライフにもすっかり慣れてきた頃。
ある夕方、リビングで蓮くんと二人きりになる。
「新くん、ちょっといい?」
「ん?」
蓮くんは少しだけもじもじしながら、いつになく真面目な顔で俺を見つめてくる。
「えっとさ――もし新くんが、本当のお兄ちゃんだったらよかったのになって……ちょっと思った」
「……え?」
「頼兄ちゃんも奏兄ちゃんも好きだけど、新くんといる時の家族の空気、なんか好きなんだよね。本当のお兄ちゃんだったら、ずっと一緒にゲームしたり、勉強教えてもらったり……。俺、頼兄ちゃんにも“友達以上”の顔してるの、気づいてたし」
「……お前、観察力すごいな」
「えへへ。俺、頼兄ちゃんと新くんが並んでると、なんか嬉しくなる。もし――本当の家族になれたらいいのにって、ちょっと本気で思っちゃうんだよ」
可愛すぎて言葉が出ない。
でも、どこか切なそうな笑顔で、蓮くんは続ける。
「……ずるいな、頼兄ちゃん。俺だって新くんに甘えたいのに……。新くん、俺のこともずっと“弟”でいさせてくれる?」
「もちろんだよ。蓮が何歳になっても、俺はお前のお兄ちゃん気分だし!」
「やった!……じゃあ、たまには頼兄ちゃんからも新くんを借りてもいい?」
「それは……頼に交渉してくれよ!」
二人で笑い合うと、廊下の向こうから頼が現れる。
「何をしてる?」
「新くんと“兄弟契約”結んだの!」
「は……?」
「俺、新くんが家に来てから、家族みんなが変わったって思ってる。頼兄ちゃんももっと素直になればいいのに」
「うるさいぞ、蓮」
「ほら、やっぱり照れてる!」
そんなやり取りを見ていた奏さんが、微笑みながら一言。
「新くん、これからも“うちの弟”よろしくね」
「はい、こちらこそ!」
―――
夜、頼と二人きりになった時。
「……蓮が“本当の兄弟なら”って言ってたな」
「うん、あいつ、家族思いだな」
「……だが、俺はお前に“友人以上”のことを、
いつか伝えたいと思ってる」
「……え?」
「今はまだ、うまく言えないが――」
頼の横顔が、どこか照れている。
「夏休みが終わるまでに、ちゃんと話す。……約束だ」
「……ああ」
(なんか、家族にも兄弟にも公認もらって――
あとは俺と頼の“気持ち”だけ、残った感じだ)
ある夕方、リビングで蓮くんと二人きりになる。
「新くん、ちょっといい?」
「ん?」
蓮くんは少しだけもじもじしながら、いつになく真面目な顔で俺を見つめてくる。
「えっとさ――もし新くんが、本当のお兄ちゃんだったらよかったのになって……ちょっと思った」
「……え?」
「頼兄ちゃんも奏兄ちゃんも好きだけど、新くんといる時の家族の空気、なんか好きなんだよね。本当のお兄ちゃんだったら、ずっと一緒にゲームしたり、勉強教えてもらったり……。俺、頼兄ちゃんにも“友達以上”の顔してるの、気づいてたし」
「……お前、観察力すごいな」
「えへへ。俺、頼兄ちゃんと新くんが並んでると、なんか嬉しくなる。もし――本当の家族になれたらいいのにって、ちょっと本気で思っちゃうんだよ」
可愛すぎて言葉が出ない。
でも、どこか切なそうな笑顔で、蓮くんは続ける。
「……ずるいな、頼兄ちゃん。俺だって新くんに甘えたいのに……。新くん、俺のこともずっと“弟”でいさせてくれる?」
「もちろんだよ。蓮が何歳になっても、俺はお前のお兄ちゃん気分だし!」
「やった!……じゃあ、たまには頼兄ちゃんからも新くんを借りてもいい?」
「それは……頼に交渉してくれよ!」
二人で笑い合うと、廊下の向こうから頼が現れる。
「何をしてる?」
「新くんと“兄弟契約”結んだの!」
「は……?」
「俺、新くんが家に来てから、家族みんなが変わったって思ってる。頼兄ちゃんももっと素直になればいいのに」
「うるさいぞ、蓮」
「ほら、やっぱり照れてる!」
そんなやり取りを見ていた奏さんが、微笑みながら一言。
「新くん、これからも“うちの弟”よろしくね」
「はい、こちらこそ!」
―――
夜、頼と二人きりになった時。
「……蓮が“本当の兄弟なら”って言ってたな」
「うん、あいつ、家族思いだな」
「……だが、俺はお前に“友人以上”のことを、
いつか伝えたいと思ってる」
「……え?」
「今はまだ、うまく言えないが――」
頼の横顔が、どこか照れている。
「夏休みが終わるまでに、ちゃんと話す。……約束だ」
「……ああ」
(なんか、家族にも兄弟にも公認もらって――
あとは俺と頼の“気持ち”だけ、残った感じだ)
0
あなたにおすすめの小説
【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
楽な片恋
藍川 東
BL
蓮見早良(はすみ さわら)は恋をしていた。
ひとつ下の幼馴染、片桐優一朗(かたぎり ゆういちろう)に。
それは一方的で、実ることを望んでいないがゆえに、『楽な片恋』のはずだった……
早良と優一朗は、母親同士が親友ということもあり、幼馴染として育った。
ひとつ年上ということは、高校生までならばアドバンテージになる。
平々凡々な自分でも、年上の幼馴染、ということですべてに優秀な優一朗に対して兄貴ぶった優しさで接することができる。
高校三年生になった早良は、今年が最後になる『年上の幼馴染』としての立ち位置をかみしめて、その後は手の届かない存在になるであろう優一朗を、遠くから片恋していくつもりだった。
優一朗のひとことさえなければ…………
【完結】俺はずっと、おまえのお嫁さんになりたかったんだ。
ペガサスサクラ
BL
※あらすじ、後半の内容にやや二章のネタバレを含みます。
幼なじみの悠也に、恋心を抱くことに罪悪感を持ち続ける楓。
逃げるように東京の大学に行き、田舎故郷に二度と帰るつもりもなかったが、大学三年の夏休みに母親からの電話をきっかけに帰省することになる。
見慣れた駅のホームには、悠也が待っていた。あの頃と変わらない無邪気な笑顔のままー。
何年もずっと連絡をとらずにいた自分を笑って許す悠也に、楓は戸惑いながらも、そばにいたい、という気持ちを抑えられず一緒に過ごすようになる。もう少し今だけ、この夏が終わったら今度こそ悠也のもとを去るのだと言い聞かせながら。
しかしある夜、悠也が、「ずっと親友だ」と自分に無邪気に伝えてくることに耐えきれなくなった楓は…。
お互いを大切に思いながらも、「すき」の色が違うこととうまく向き合えない、不器用な少年二人の物語。
主人公楓目線の、片思いBL。
プラトニックラブ。
いいね、感想大変励みになっています!読んでくださって本当にありがとうございます。
2024.11.27 無事本編完結しました。感謝。
最終章投稿後、第四章 3.5話を追記しています。
(この回は箸休めのようなものなので、読まなくても次の章に差し支えはないです。)
番外編は、2人の高校時代のお話。
孤毒の解毒薬
紫月ゆえ
BL
友人なし、家族仲悪、自分の居場所に疑問を感じてる大学生が、同大学に在籍する真逆の陽キャ学生に出会い、彼の止まっていた時が動き始める―。
中学時代の出来事から人に心を閉ざしてしまい、常に一線をひくようになってしまった西条雪。そんな彼に話しかけてきたのは、いつも周りに人がいる人気者のような、いわゆる陽キャだ。雪とは一生交わることのない人だと思っていたが、彼はどこか違うような…。
不思議にももっと話してみたいと、あわよくば友達になってみたいと思うようになるのだが―。
【登場人物】
西条雪:ぼっち学生。人と関わることに抵抗を抱いている。無自覚だが、容姿はかなり整っている。
白銀奏斗:勉学、容姿、人望を兼ね備えた人気者。柔らかく穏やかな雰囲気をまとう。
諦めた初恋と新しい恋の辿り着く先~両片思いは交差する~【全年齢版】
カヅキハルカ
BL
片岡智明は高校生の頃、幼馴染みであり同性の町田和志を、好きになってしまった。
逃げるように地元を離れ、大学に進学して二年。
幼馴染みを忘れようと様々な出会いを求めた結果、ここ最近は女性からのストーカー行為に悩まされていた。
友人の話をきっかけに、智明はストーカー対策として「レンタル彼氏」に恋人役を依頼することにする。
まだ幼馴染みへの恋心を忘れられずにいる智明の前に、和志にそっくりな顔をしたシマと名乗る「レンタル彼氏」が現れた。
恋人役を依頼した智明にシマは快諾し、プロの彼氏として完璧に甘やかしてくれる。
ストーカーに見せつけるという名目の元で親密度が増し、戸惑いながらも次第にシマに惹かれていく智明。
だがシマとは契約で繋がっているだけであり、新たな恋に踏み出すことは出来ないと自身を律していた、ある日のこと。
煽られたストーカーが、とうとう動き出して――――。
レンタル彼氏×幼馴染を忘れられない大学生
両片思いBL
《pixiv開催》KADOKAWA×pixivノベル大賞2024【タテスクコミック賞】受賞作
※商業化予定なし(出版権は作者に帰属)
この作品は『KADOKAWA×pixiv ノベル大賞2024』の「BL部門」お題イラストから着想し、創作したものです。
https://www.pixiv.net/novel/contest/kadokawapixivnovel24
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる