庶民Aは御曹司を堕としたい!

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第13話「恋人未満、家族以上!? 末っ子のデレと夏の約束」

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夏の別荘ライフにもすっかり慣れてきた頃。

ある夕方、リビングで蓮くんと二人きりになる。

「新くん、ちょっといい?」

「ん?」

蓮くんは少しだけもじもじしながら、いつになく真面目な顔で俺を見つめてくる。

「えっとさ――もし新くんが、本当のお兄ちゃんだったらよかったのになって……ちょっと思った」

「……え?」

「頼兄ちゃんも奏兄ちゃんも好きだけど、新くんといる時の家族の空気、なんか好きなんだよね。本当のお兄ちゃんだったら、ずっと一緒にゲームしたり、勉強教えてもらったり……。俺、頼兄ちゃんにも“友達以上”の顔してるの、気づいてたし」

「……お前、観察力すごいな」

「えへへ。俺、頼兄ちゃんと新くんが並んでると、なんか嬉しくなる。もし――本当の家族になれたらいいのにって、ちょっと本気で思っちゃうんだよ」

可愛すぎて言葉が出ない。
でも、どこか切なそうな笑顔で、蓮くんは続ける。

「……ずるいな、頼兄ちゃん。俺だって新くんに甘えたいのに……。新くん、俺のこともずっと“弟”でいさせてくれる?」

「もちろんだよ。蓮が何歳になっても、俺はお前のお兄ちゃん気分だし!」

「やった!……じゃあ、たまには頼兄ちゃんからも新くんを借りてもいい?」

「それは……頼に交渉してくれよ!」

二人で笑い合うと、廊下の向こうから頼が現れる。

「何をしてる?」

「新くんと“兄弟契約”結んだの!」

「は……?」

「俺、新くんが家に来てから、家族みんなが変わったって思ってる。頼兄ちゃんももっと素直になればいいのに」

「うるさいぞ、蓮」

「ほら、やっぱり照れてる!」

そんなやり取りを見ていた奏さんが、微笑みながら一言。

「新くん、これからも“うちの弟”よろしくね」

「はい、こちらこそ!」

―――

夜、頼と二人きりになった時。

「……蓮が“本当の兄弟なら”って言ってたな」

「うん、あいつ、家族思いだな」

「……だが、俺はお前に“友人以上”のことを、
いつか伝えたいと思ってる」

「……え?」

「今はまだ、うまく言えないが――」

頼の横顔が、どこか照れている。

「夏休みが終わるまでに、ちゃんと話す。……約束だ」

「……ああ」

(なんか、家族にも兄弟にも公認もらって――
あとは俺と頼の“気持ち”だけ、残った感じだ)
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