喜んで婚約破棄しますわ-婚約破棄して自由に生きたいと思います。邪魔する奴は悪魔ですらぶっ殺しますわよ-

はるぽんず

文字の大きさ
19 / 37
第一章 喜んで婚約破棄させて頂きますわ

細マッチョ万歳ですわ!!!

しおりを挟む
ファンタン聖王国第二王子であるロシナンテ・フォン・ファンタン殿下は陛下と同じ金色の長い髪を後ろに結い、王妃と同じ空の様な美しい蒼の瞳。
近衛騎士団で鍛え上げられた誰もが見紛う美しい筋肉美を持つ美丈夫ですわ。
鍛えられ過ぎず細過ぎず丁度いい魅惑のボディライン。
王家に相応しい武と智を兼ね備えたパーフェクトヒューマン…本当にこんな人間が居るのですわね…
第三王子とはまた違う魅力のある殿方です。
因みに私は第二王子派ですわ。
細マッチョ万歳ですわ!!!

ごほんごほん…私の性癖はさておき何故この場に第二王子殿下がいらっしゃったのでしょうか?
後ろには予定していた憲兵と弁護士はいらっしゃいますが殿下の来客予定は聞いておりません。
私は不思議そうな顔をしてしまいましたが慌ててカーテシーし、殿下に挨拶をする。

「ご機嫌ようロシナンテ殿下。本日はどの様なご用件でしょうか?」

父が挨拶をしてから殿下に伺いましたわ。
まぁ、殿下が来た理由は想像出来ますが…

「愛しいルーティが王家に養子に来ると陛下から聞き迎えに来た。何か文句あるか?」

でしょうねー。
ロシナンテ殿下は昔馴染みで小さい頃から私の事を実の妹の様に可愛がってくださっています。
そして、普段俺様なのに私に対してはいつも優しく接して下さいます。
実の家族から与えて貰えない愛情を沢山私にくださる方です。
本来ならロシナンテ殿下と私は婚約する筈でしたが、親の七光り公爵とゴルダナ夫人の策略にやって馬鹿ボンボンと婚約させられた為、白紙になったのです。
白紙になったにも関わらず私をいつも気にかけてくださり、勉強面や剣術面で稽古を付けて頂いたりしていました。
懐かしい思い出ですわ。

「あの…殿下?娘が養子になったとは本当の事ですか?親の承諾も無しに…ですか?」
「そうですわ!普通養子縁組する場合、事前に手続きを行わなければいけない筈ですわ!」
お父様が動揺しつつ事実を確かめる為、恐る恐る殿下に確認する。
そして、ゴルダナ夫人がお父様に便乗して殿下に訴え出す。
うーん、これって不敬罪にならないのかしら?

「それは申し訳ないとは思うが今回は急を要する事情の為、確認出来ずに済まなかったと思う。しかし、貴殿らには話して居なかったが、養子縁組の話は陛下とルーティの間では既に取り決められており、タイミングが来たら伝えると言う風に話し合いで決まった。故にこのタイミングになったのだ。お二方は反対するのが目に見えて分かっていたからな。ルーティも伝えにくかったのだろう。急になってしまったのも致し方無いと思う。因みにこれは王命だから、貴殿らに拒否権は無いと考えて欲しい。このまま受け入れるのであれば、その代わり支度金は色を付けて出す予定だ。」

ロシナンテ殿下は厳しい口調で二人に説明をしました。
流石の二人も王命には逆らえない様で静かに考え込んでいました。
一瞬だけ静寂な時間が過ぎましたが、それもあっという間に終わりを告げました。

「初めましてロシナンテ王子殿下!!私クルシュ・スパニッシュと申します!!殿下とお会い出来て光栄に存じますわ!!」

我が家の爆弾兵器 愚妹が爆弾を投下したからです。

はあ…早く終わってくださらないかしら?
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて

碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。 美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。 第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。

【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜

Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが

水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。 王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。 数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。 記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。 リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが…… ◆表紙はGirly Drop様からお借りしました ◇小説家になろうにも掲載しています

もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」 婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。 もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。 ……え? いまさら何ですか? 殿下。 そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね? もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。 だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。 これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。 ※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。    他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。

婚約破棄が成立しない悪役令嬢~ヒロインの勘違い~

鷲原ほの
ファンタジー
舞踏会に備える侯爵令嬢と男爵令嬢、三人の異世界転生者が関わった婚約破棄騒動。 《 完結 》

婚約破棄を申し入れたのは、父です ― 王子様、あなたの企みはお見通しです!

みかぼう。
恋愛
公爵令嬢クラリッサ・エインズワースは、王太子ルーファスの婚約者。 幼い日に「共に国を守ろう」と誓い合ったはずの彼は、 いま、別の令嬢マリアンヌに微笑んでいた。 そして――年末の舞踏会の夜。 「――この婚約、我らエインズワース家の名において、破棄させていただきます!」 エインズワース公爵が力強く宣言した瞬間、 王国の均衡は揺らぎ始める。 誇りを捨てず、誠実を貫く娘。 政の闇に挑む父。 陰謀を暴かんと手を伸ばす宰相の子。 そして――再び立ち上がる若き王女。 ――沈黙は逃げではなく、力の証。 公爵令嬢の誇りが、王国の未来を変える。 ――荘厳で静謐な政略ロマンス。 (本作品は小説家になろうにも掲載中です)

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

処理中です...