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棺の中の乙女
第十六話 夜
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メイが入院して、五日ほどの時が流れた。
以前から感じていた不調は段々と良くなっていると感じ、医師からも良くなってきていると聞きけば、入院してよかったとメイは胸をなでおろした。
そうして不安が和らぎ、混乱が収まれば、今まで気にしなかったことに頭が回り出す。メイは最初、お嬢様の病が感染した可能性かあるとされて小さな隔離病棟へ入院したのだ。しかし、メイはたった数日で快方に向かっている。ならば、これはお嬢様と同じ病ではないのではないだろうか? そう思って医師に聞いてみたものの、医師はまだ検査結果が出ておらず、はっきりとした病名はつけられないと言われてしまった。そのため退院の方もまだ先だと言われてしまい、メイは少しがっかりした。
「ユーダム様……」
あの日から、当然ユーダムに会っていない。ユーダムの顔を見て、その声を聞きたいが、ここは一般来院者が来ることを認められていない隔離病棟だ。もし彼がお見舞いに来てくれたとしても、ここには入って来れない。
「せめて香水があればな……」
彼に調香してもらった香水の香りはとうに消え失せ、あの日買ったアロマも、プレゼントされた紅茶も手元には無い。彼と会えない寂しさを紛らわせるものがないのだ。
溜息をついて窓の外を見た、その時だった。扉の向こうから、看護師たちのうわさ話が聞こえて来たのは……
「ねえ、知ってる? 特別室に第三王子殿下が入院してるんですって」
「ああ、それで兵士がうろついてるのね。何事かと思ったわ」
「過労だった聞いたけど」
「そりゃ、あれだけ手広く商売してれば倒れもするでしょ」
「ただ、入院しても仕事はしてるみたいね。お見舞いの部下の方達が書類でタワーを作ってたわ」
「過労で入院しても仕事はさせられるのね」
「ちょっと気の毒よね」
看護師たちのそんな噂話を聞き、王子様って大変なんだな、と思った。その噂に関して思ったことは、その時はそれだけだった。しかし後日思い起こせば、それらは全てあの時のための布石だったのだと苦い思いと共に思い出すことになる。
そんな、それらが苦い記憶として刻まれる事件があったのは、その日の夜のことだった。
夜。
ランタナ王国の国立病院の消灯時間は九時である。
魔導灯やランプの灯が消され、光源はカーテンの隙間から差し込む月明りだけだ。メイは眠ろうとベッドに潜り込み、目を閉じた時だった。
――コンコン……
窓がノックされた。
何事かと驚き、そちらを見れば、カーテンには月明りに浮かび上がる人影が映っていた。それにまた驚いていると、再び窓をノックされる。恐る恐るカーテンの隙間から覗いてみれば、そこには愛しい人――ユーダム・ブレナンが立っていた。
メイは慌ててカーテンを開け、窓を開けようとするも、躊躇する。何故なら、メイは謎の病で隔離入院した身だ。ユーダムにこの病を移す可能性がある身なのだ。しかし、ユーダムは窓の鍵を指さし、大丈夫だとでも言うように微笑んで見せた。
確かに、ユーダムは亡くなったエリーゼの見舞いに何度も訪れたが、病が移った様子もない。医師も感染力は低いと言っていたし、それならば大丈夫かもしれないと、メイは誘惑に負けて窓を開けた。
「メイ」
「ユーダム様」
そっと二人は手を取り合い、微笑み合う。
「突然入院して驚いたよ。体の方は大丈夫かい?」
「はい、大丈夫です。だんだん良くなっていますよ」
それは良かった、とユーダムは少し安堵したように頷き、その手に持っていた物を命に差し出した。
「病院での生活で、少しでも慰めになればと思って持って来たんだ」
「あ、これ……」
それは、メイが手元にない事を残念に思っていた物だった。
「アロマに紅茶。それに――」
「うん。僕が調香した香水だよ」
ユーダムが錬金術を用いて手ずから作った本当に特別な、それ。
メイは心から嬉しく思い、それらを手に取って笑顔で礼を言った。
「ありがとうございます、ユーダム様」
「うん。これを使った時は、僕を思い出してくれたら嬉しいな」
そう言って、彼はメイの頬を名残惜しそうに撫でながらも、夜遅くにごめんね、とそのまま帰るべく足を一歩後ろに引く。彼の手が頬から離れ、その温もりが離れたことを残念に思っていた、その時だった。
「ユーダム・ブレナン! そのまま両手を上げろ!」
闇夜を、鋭い男の声が切り裂いた。
***
レナは、夜の病院に居た。全ては、ヘンリーの策略によるものである。
目の前ではユーダムがメイの病室の窓の外に驚いた様子で立っており、台所錬金術部の面々に視線を走らせている。
あの日、メイを入院させたらどうかと提案した時、ヘンリーは自分もまた国立病院へ入院することを決めた。何故そんなことをしたかといえば、ユーダムがメイに害意を持っていれば、隔離入院にも拘らず、彼が何かしらの手段を持って接触すると踏んだからだ。そのため、警備の兵をうろつかせても不自然にならないよう、ヘンリーが入院するという手段をとったのだ。
そして、更にはメイが入院する際にあてがわれた病室は本棟からかなり離れた静かな場所で、訳ありの入院患者が入れられる小さな特別棟である。多少の荒事が起きても他の患者に被害が出ないよう配慮された棟だと言えばお分かりいただけるだろうか。
つまり、メイは囮にもされたのだ。
非情と思われるかもしれないが、これが一番手っ取り早く確実で、何よりも既に体に異常をきたしているメイの安全を早期に確保すべきという判断の元になされたことだった。
「ちょっとゴメンねー」
「あっ」
メイの後ろから顔を出し、ひょい、とその手にあったユーダムからのプレゼントを取り上げたのは、こっそり病室に侵入したネモだ。
ネモは紙袋に入ったそれらを確認し、ヘンリーに合図を送る。その間にイザベラがメイの手をとって部屋の奥へ避難を促す。メイは混乱し、それに抵抗したが、冒険者として活動を始めたイザベラには敵わず、部屋の奥へと連れて行かれた。残るは、窓の外に立ち尽くすユーダムと、ヘンリー、レナ、イヴァンだ。
「まさか、こんなに早く動くとは思わなかったぜ」
「巡回の隙もつかれましたしね」
この短期間でよく巡回の隙なんてものを見つけ出せたものだ。
苦い顔をするヘンリーに、イヴァンも溜息をつく。
ヘンリーが異変を知らせるために笛を取り出し、高らかにそれを吹いた。兵士は早々に駆け付けるだろうが、それまでに何事もなく、というのは無理だろう。
それまでは、冒険者として雇われたレナ達でどうにかするしかない。
「殿下、兵士の方々は?」
「この付近と、病院の本棟にも念のために配置している。ユーダムが何もしていなければすぐ駆け付けられるだろうが、そうしないのが錬金術師だからな」
眠らせる簡単なトラップくらいありそうだ、とそう険しい顔で言ったヘンリーの視線の先で、ユーダムが戸惑いも顕わに首を傾げていた。
「あの、殿下、これはどういう――」
「『合わせ香』」
ユーダムの声を遮ったのは、ネモだ。
「数百年前のカンラ帝国で出回り、禁止された違法薬物。それが、この国にも出回っているそうよ」
冷えた声が、闇を打つ。
そして、それを引き継ぐようにイヴァンが淡々と言う。
「そちらのメイさんの部屋から見つかった品々もまた、『合わせ香』と同じように同時に使うことで、とある効果が出ると分かりました」
よく通るその声は、病室の奥へと避難したメイにも聞こえていた。彼女は「え」と小さく呟いて、恋人の横顔を見た。
「麻薬のような依存性や、快楽を得るような薬物効果はない。その代わり、魔力循環が悪くなり、それが体に変調をきたす。そこから内臓を痛め、気づけば魔力循環どころではなく、内臓の傷みが重症化して衰弱し、死に至る」
まるで病のように、と告げて、アイスブルーの目がひたりとユーダムを見つめる。
「これは、毒殺だ」
静かな糾弾を前に、ユーダムは焦る様子もなく、ただ、困ったなぁ、と言わんばかりの微笑みを浮かべていた。
以前から感じていた不調は段々と良くなっていると感じ、医師からも良くなってきていると聞きけば、入院してよかったとメイは胸をなでおろした。
そうして不安が和らぎ、混乱が収まれば、今まで気にしなかったことに頭が回り出す。メイは最初、お嬢様の病が感染した可能性かあるとされて小さな隔離病棟へ入院したのだ。しかし、メイはたった数日で快方に向かっている。ならば、これはお嬢様と同じ病ではないのではないだろうか? そう思って医師に聞いてみたものの、医師はまだ検査結果が出ておらず、はっきりとした病名はつけられないと言われてしまった。そのため退院の方もまだ先だと言われてしまい、メイは少しがっかりした。
「ユーダム様……」
あの日から、当然ユーダムに会っていない。ユーダムの顔を見て、その声を聞きたいが、ここは一般来院者が来ることを認められていない隔離病棟だ。もし彼がお見舞いに来てくれたとしても、ここには入って来れない。
「せめて香水があればな……」
彼に調香してもらった香水の香りはとうに消え失せ、あの日買ったアロマも、プレゼントされた紅茶も手元には無い。彼と会えない寂しさを紛らわせるものがないのだ。
溜息をついて窓の外を見た、その時だった。扉の向こうから、看護師たちのうわさ話が聞こえて来たのは……
「ねえ、知ってる? 特別室に第三王子殿下が入院してるんですって」
「ああ、それで兵士がうろついてるのね。何事かと思ったわ」
「過労だった聞いたけど」
「そりゃ、あれだけ手広く商売してれば倒れもするでしょ」
「ただ、入院しても仕事はしてるみたいね。お見舞いの部下の方達が書類でタワーを作ってたわ」
「過労で入院しても仕事はさせられるのね」
「ちょっと気の毒よね」
看護師たちのそんな噂話を聞き、王子様って大変なんだな、と思った。その噂に関して思ったことは、その時はそれだけだった。しかし後日思い起こせば、それらは全てあの時のための布石だったのだと苦い思いと共に思い出すことになる。
そんな、それらが苦い記憶として刻まれる事件があったのは、その日の夜のことだった。
夜。
ランタナ王国の国立病院の消灯時間は九時である。
魔導灯やランプの灯が消され、光源はカーテンの隙間から差し込む月明りだけだ。メイは眠ろうとベッドに潜り込み、目を閉じた時だった。
――コンコン……
窓がノックされた。
何事かと驚き、そちらを見れば、カーテンには月明りに浮かび上がる人影が映っていた。それにまた驚いていると、再び窓をノックされる。恐る恐るカーテンの隙間から覗いてみれば、そこには愛しい人――ユーダム・ブレナンが立っていた。
メイは慌ててカーテンを開け、窓を開けようとするも、躊躇する。何故なら、メイは謎の病で隔離入院した身だ。ユーダムにこの病を移す可能性がある身なのだ。しかし、ユーダムは窓の鍵を指さし、大丈夫だとでも言うように微笑んで見せた。
確かに、ユーダムは亡くなったエリーゼの見舞いに何度も訪れたが、病が移った様子もない。医師も感染力は低いと言っていたし、それならば大丈夫かもしれないと、メイは誘惑に負けて窓を開けた。
「メイ」
「ユーダム様」
そっと二人は手を取り合い、微笑み合う。
「突然入院して驚いたよ。体の方は大丈夫かい?」
「はい、大丈夫です。だんだん良くなっていますよ」
それは良かった、とユーダムは少し安堵したように頷き、その手に持っていた物を命に差し出した。
「病院での生活で、少しでも慰めになればと思って持って来たんだ」
「あ、これ……」
それは、メイが手元にない事を残念に思っていた物だった。
「アロマに紅茶。それに――」
「うん。僕が調香した香水だよ」
ユーダムが錬金術を用いて手ずから作った本当に特別な、それ。
メイは心から嬉しく思い、それらを手に取って笑顔で礼を言った。
「ありがとうございます、ユーダム様」
「うん。これを使った時は、僕を思い出してくれたら嬉しいな」
そう言って、彼はメイの頬を名残惜しそうに撫でながらも、夜遅くにごめんね、とそのまま帰るべく足を一歩後ろに引く。彼の手が頬から離れ、その温もりが離れたことを残念に思っていた、その時だった。
「ユーダム・ブレナン! そのまま両手を上げろ!」
闇夜を、鋭い男の声が切り裂いた。
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レナは、夜の病院に居た。全ては、ヘンリーの策略によるものである。
目の前ではユーダムがメイの病室の窓の外に驚いた様子で立っており、台所錬金術部の面々に視線を走らせている。
あの日、メイを入院させたらどうかと提案した時、ヘンリーは自分もまた国立病院へ入院することを決めた。何故そんなことをしたかといえば、ユーダムがメイに害意を持っていれば、隔離入院にも拘らず、彼が何かしらの手段を持って接触すると踏んだからだ。そのため、警備の兵をうろつかせても不自然にならないよう、ヘンリーが入院するという手段をとったのだ。
そして、更にはメイが入院する際にあてがわれた病室は本棟からかなり離れた静かな場所で、訳ありの入院患者が入れられる小さな特別棟である。多少の荒事が起きても他の患者に被害が出ないよう配慮された棟だと言えばお分かりいただけるだろうか。
つまり、メイは囮にもされたのだ。
非情と思われるかもしれないが、これが一番手っ取り早く確実で、何よりも既に体に異常をきたしているメイの安全を早期に確保すべきという判断の元になされたことだった。
「ちょっとゴメンねー」
「あっ」
メイの後ろから顔を出し、ひょい、とその手にあったユーダムからのプレゼントを取り上げたのは、こっそり病室に侵入したネモだ。
ネモは紙袋に入ったそれらを確認し、ヘンリーに合図を送る。その間にイザベラがメイの手をとって部屋の奥へ避難を促す。メイは混乱し、それに抵抗したが、冒険者として活動を始めたイザベラには敵わず、部屋の奥へと連れて行かれた。残るは、窓の外に立ち尽くすユーダムと、ヘンリー、レナ、イヴァンだ。
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それまでは、冒険者として雇われたレナ達でどうにかするしかない。
「殿下、兵士の方々は?」
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眠らせる簡単なトラップくらいありそうだ、とそう険しい顔で言ったヘンリーの視線の先で、ユーダムが戸惑いも顕わに首を傾げていた。
「あの、殿下、これはどういう――」
「『合わせ香』」
ユーダムの声を遮ったのは、ネモだ。
「数百年前のカンラ帝国で出回り、禁止された違法薬物。それが、この国にも出回っているそうよ」
冷えた声が、闇を打つ。
そして、それを引き継ぐようにイヴァンが淡々と言う。
「そちらのメイさんの部屋から見つかった品々もまた、『合わせ香』と同じように同時に使うことで、とある効果が出ると分かりました」
よく通るその声は、病室の奥へと避難したメイにも聞こえていた。彼女は「え」と小さく呟いて、恋人の横顔を見た。
「麻薬のような依存性や、快楽を得るような薬物効果はない。その代わり、魔力循環が悪くなり、それが体に変調をきたす。そこから内臓を痛め、気づけば魔力循環どころではなく、内臓の傷みが重症化して衰弱し、死に至る」
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