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第一部 Side 永宮 真紀
絶望②
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やがて、目が慣れてくると、そこが見慣れた部屋――そう、風香の部屋であることに気づく。
と、同時に、私は風香を抱き締めた直後、自分の全身を雷の様な衝撃が駆け抜け、意識を失ってしまったことを思い出す。
(私……一体風香に何をされたの……?)
混乱しながら、唯一自由になる目だけで周囲を見回す私。
すると、私の背後でキィとドアの開く音がする。
同時に、ミシ……ミシ……と誰かがフローリングの床の上を歩く音がした。
(だ、誰……?!)
姿が見えないのが異様に怖い。
と、背後から部屋に入ってきた何者かが、不意に私の体をぎゅっと抱き締めた。
「うふふ。やっと起きてくれたのね?お寝坊さんな真紀ちゃん」
(……風香……?!)
その声は、私をこんなことにした張本人――風香のものだった。
彼女は私を抱き締め、どうにか上半身を抱えると、上手に床に座らせ、やがて廊下からある物を持って来る。
ガラガラと嫌な音を響かせながら廊下から部屋へと風香が持ってきたもの――それは、大きな台車だった。
「ちょっと冷たくて痛いかもしれないけど、我慢してね、真紀ちゃん」
風香は屈託のない笑顔でそう告げるや、私の足を持ってズルズルと私の体を引きずり、廊下にある台車の上へと乗せる。
(何?!何をするつもりなの?!止めて!)
私はそう叫び出したかったが、口にガムテープでも貼られているのか……漏れて来るのはむーむーという唸り声だけで、私が声を発することは出来なかった。
と、同時に、私は風香を抱き締めた直後、自分の全身を雷の様な衝撃が駆け抜け、意識を失ってしまったことを思い出す。
(私……一体風香に何をされたの……?)
混乱しながら、唯一自由になる目だけで周囲を見回す私。
すると、私の背後でキィとドアの開く音がする。
同時に、ミシ……ミシ……と誰かがフローリングの床の上を歩く音がした。
(だ、誰……?!)
姿が見えないのが異様に怖い。
と、背後から部屋に入ってきた何者かが、不意に私の体をぎゅっと抱き締めた。
「うふふ。やっと起きてくれたのね?お寝坊さんな真紀ちゃん」
(……風香……?!)
その声は、私をこんなことにした張本人――風香のものだった。
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ガラガラと嫌な音を響かせながら廊下から部屋へと風香が持ってきたもの――それは、大きな台車だった。
「ちょっと冷たくて痛いかもしれないけど、我慢してね、真紀ちゃん」
風香は屈託のない笑顔でそう告げるや、私の足を持ってズルズルと私の体を引きずり、廊下にある台車の上へと乗せる。
(何?!何をするつもりなの?!止めて!)
私はそう叫び出したかったが、口にガムテープでも貼られているのか……漏れて来るのはむーむーという唸り声だけで、私が声を発することは出来なかった。
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