女子高生と同棲して、異界で巫女にサービスされる、俺ってなに

品画 十帆

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9 未成年なのにそれは法律違反だ

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 〈さっちん〉も食べ終えて、メロン味に手を伸ばした。

 「おい、〈さっちん〉。 未成年なのにそれは法律違反だぞ」

 〈さっちん〉が弁当を食べている姿が、思っていた以上に幼かったから、俺は〈さっちん〉がまだ高校生なのを思い出したんだ。

 十八歳にはなっているので、成人はしているが飲酒はいけない。
 俺もメロン味が飲みたいんだ。

 「良いじゃん。 私は〈よっしー〉に無理やり大人にされたんだよ。 〈よっしー〉の方こそ、未成年不同意罪じゃないの」

 そんな犯罪名は無いが、淫行いんこうと言われても返す言葉が無い。

 「うっ、ちょっとだけだよ」

 「はん、キスだけってお願いしたけど、全部したくせに良く言うわね」

 〈さっちん〉はそう言うと、メロン味をグィーと飲んでしまった。
 一気は良くないな。
 半分は残しておいて欲しかったよ、くすん。

 「あぁ、お風呂に入りたいな」

 「銭湯なら、一キロ先にあるよ」

 「はぁー、往復で二キロ。 信じられない」

 「あっ、そうだ、思い出した。 風呂つきの社宅へ入れるかも知れないんだ」

 「えっ、それは何なのよ」

 俺は〈さっちん〉に〈いかい生活研究所〉の事を話した。

 「と言う事なんだよ」

 「うーん、怪し過ぎるわ。 でもお風呂か。 虎穴に入らずんば虎子を得ず、って事ね。 決めちゃいましょう」

 「えぇー、〈さっちん〉も今怪しいと言ったよね。 大丈夫かな」

 「無職が贅沢ぜいたく言っているんじゃないよ。 男は度胸、私には愛嬌あいきょうがあるわ」

 「えっ、あったかな」

 「はぁ、あれだけ、綺麗だ、可愛い、スタイルが良い、って言ったくせに、嘘だったの」

 「えぇっと、嘘じゃないよ」

 スタイルが良いとは言ってないが。

 〈さっちん〉もトドママの娘だけあって、お腹とかに脂肪が少しついているから、それを気にしているんだろう。
 特に太ももが、プルルンとしているのが、ムッチリしてとても良い。

 「どこを見ているのよ。 失礼しちゃうわ。 良いから、明日一番で連絡するのよ。 分かった」

 「はい、そうします」

 無職を続けていられないから、俺も半分以上決めていたけど、〈さっちん〉の言う通りになってしまった。
 高校生なのに、さすがはトドママの娘だな、すごく押しが強い、お相撲さんのようだ。

 「ちょっと酔ったから、もう寝るわ。 〈よっしー〉はソファーで寝てよ」

 「あー、俺の部屋には見ての通り、ソファーなんか無いよ」

 「ちぃ、そうだったわ。 貧乏はほんと嫌ね。 床で寝たら」

 「えー、六畳一間だから全部床だよ。 そこに布団を引くだけだぞ」

 「ああ言えばこう言う、ウザいね。 私の体を自由に出来るのは一回だけよ。 もうダメなんだから」

 「うー、そんな、ひどいよ」

 「ひどくない。 ひどいのは〈よっしー〉だよ。 しょうがないな、布団には入って良いけど、お触りは一切禁止だからね。 分かった」

 「はー、俺の布団なんだけど」

 「男のくせに、細かい事を言うんじゃない」

 「ふー、今日のところはもうそれで良いです」

 「ふん、明日も明後日も、もう触らないでよ」

 〈さっちん〉と一緒に布団にくるまるが、シングルだから、とても狭い。
 どうしても、体がひっついてしまう、〈さっちん〉の体は温かいな。
 〈さっちん〉も俺を感じてくれているのだろう、感想が止まらない。

 「男くさいな」
 「匂を嗅ぐな」
 「引っ付くな」
 「動くな」

 偶然〈さっちん〉のおっぱいが、手に触れたから、俺は固くなってしまった。

 押し当てられて、固くなる。

 俺は〈はると〉に殺されかけた事を、不意ふいに思い出してしまった。
 殺されかけた事が、フラッシュバックして、まるで動画みたいによみがえってくる。

 今まで気にしていなかった方が、おかしいんだ、死ぬところだったんだぞ。
 そう思うと怖くてたまらない、体も小刻みに震えてくる。

 「怖かったね。 でももう大丈夫だよ、私がついているわ。 心配しなくても良いのよ」

 〈さっちん〉は俺をギュッと抱きしめて、優しく声をかけてくれた。
 背中もさすってくれる。

 俺は少し安心出来たのか、そのまま眠ったらしい。

 「やっと起きたのね。 早く研究所へ連絡しなよ」

 「うぅ、歯磨きと朝食は食べさせてよ」

 朝食と言っても、〈さっちん〉が買ってきた、黒くなって特売で売られていたバナナだ。
 〈さっちん〉とは、食べ物の好みが合うわ。


 〈渡さん〉が、今直ぐにでも働いて欲しいと五月蠅く言うので、俺と〈さっちん〉は引っ越しをする事に決めた。

 俺はとりあえず、服とか身の回りの物をボストンバッグへ詰めた。
 それとノートパソコンが一台だ、残っているテーブルとチェストと冷蔵庫は、引っ越し業者に頼むしかないな。

 〈さっちん〉は、服と洗面用具とかを、紙袋に入れただけで、他にもう何も無い。

 「さぁ、行くわよ」

 〈さっちん〉は、なぜか張り切っているぞ、理由は不明だ。
 俺は一階に住んでいる管理人さんに、部屋の解約をする事を伝えた。

 「出て行くのか。 だけどな、ヒモはヒモで大変なんだぞ。 女をコントロールするのは難しいんだ」

 管理人のおじいちゃんは、〈さっちん〉を連れ込んだ事で、大きく誤解している。
 コントロールされているのは、たぶん、俺の方だろう。

 それにしても、モテない俺がヒモって、それは無理ってものよ。
 ヒモって、あこがれちゃう薔薇色ばらいろの未来だよ、ホストよりもコスパが良さそうだ。

 管理人のおじいちゃんの腕に、刺青いれずみがあったという噂は、本当なのかも知れないな。
 解約届けを渡してくれた時に、見えた指がどうだったかな、半生が刻まれていたよ。


 「やったー、すごいね。 一軒家じゃないの。 私のお家だ」

 〈さっちん〉のテンションが異常に高い、何がそんなに嬉しいんだろう。

 「うわぁ、可愛いキッチンも、お風呂もあるんだ。 三つもお部屋があるよ」

 スナック〈桜草〉の二階は、相当狭かったんだろうな。

 「掃除用具を買ってくるから、お金をちょうだい」

 「えっ、この前のお釣りは」

 「そんなもの、ある訳ないじゃん。 服を買ったことが無いの」

 「うーん、ここ何年も買ったことがないな」

 「はぁ、だからダサいんだ。 お給料が出たら私が選んであげるわ。 うふふっ」

 〈さっちん〉はケラケラと笑いながら、買い物へ出かけていった。
 俺は〈渡さん〉に仕事の内容を聞いておこう。

 「〈よしおさん〉、仕事は簡単な事です。 要は研究対象の整理だと思って下さい。 それと電話番と来客対応になります。 もっとも、電話も来客も滅多めったにありませんが」

 「へぇー、そうなんですか。 簡単そうですね。 整理が終わったら、何をすれば良いのですか」

 「うーん、終わらないと思いますので、自分のペースで進めて下さい。 奥の収蔵庫に格納されている、呪術具《じゅつぐ》をカメラで撮るだけです。 そしてそれをパソコンへ取り込み、名称と特徴を記入するのですよ」

 「えっ、呪術具って何ですか。 それに、どうして終わらないのですか」

 「収蔵庫に入れば分かります。 要は沢山あるのですよ」

 俺は収蔵庫の中身に圧倒されてしまった、膨大な数とその異様さだ。

 呪術具って言うのは、どれも何だか、グロテスクで禍々まがまがしい。
 黒くてやけに細長い、木彫りの人形が集団で俺を見ているぞ。
 アフリカの呪いの人形なんじゃないのか、テレビで見たことがある。

 目が合うと震えます。

 奇妙な線で描かれたおふだや、銀製のナイフが壁一面にあるし、古びた指輪と首飾りではち切れそうなたなもある。

 その他得体が知れない物が、てんこ盛りだぁー。

 俺は一辺に嫌になってしまった、もう退職したいよ、怖すぎだよ。
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