女(聖女)だからって受けって誰が決めたの!?R18

りこりー

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第二章

王太子殿下

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 比呂のいいじゃんという声で仕方なく王太子殿下に会う事になったけど、お披露目会で挨拶する程度だと思っていたからため息が出る。貴族や王族に関わらない方がいいと相場が決まっているのだ。それに、異世界だから聖女だからと王子と結婚などと話が出たらどうするんだ。絶対断れないやつじゃんと呟く。自分には何も権力がないのだ。この世界はこの世界のルールがあると思う。それに抗われなくなったらどうしょう。

「初めまして、聖女イノリ・ヒナタ様。このエーシェント国、第一王子。ノエル・エーシェントと申します」

「は、初めまして…イノリ・ヒナタです」

 ペコリと頭を下げてからノエルの顔見て驚愕した。へ?こんな人間いるの?ってほどの美形だった。言うなれば、二次元を実体化させたら貴方でしょうね。みたいな容姿。

 白い髪は短くフェードカットされ、赤い瞳はまるで御伽噺に出てくるヴァンパイアだ。王族の人は白い髪と赤い目を持つとはカイルと世間話をしている時に聞いていたが、はわわと変な声が出てしまうほど美しい。身長は比呂くらい高く自分と腰の位置がまるで違う…世の中不公平だ。当たり前だが睫毛まで白く見上げているのに睫毛が長すぎてよく見える…もう一度言う。世の中不公平だ。

「こんな美しい方だったとは…聖女という名に相応しい」

 そんなことを言いながら手の甲にキスされてうわっと思わず嫌悪感がでる。昔からそういう甘いの苦手なんだって…。顔に出なかった自分はえらいよ、打ち首よ、普通ならと心の中で自分を褒める。

「今夜の夜会のパートナーのお話は聞いておりますでしょうか?是非、パートナーという栄誉を私に頂きたい」

「あー…それですね、うーん…」

「ダメ…でしょうか?」

 いや、その綺麗な顔で子犬のような目はやめて!と頭を抱えたくなる。手を握りしめて、うるうると目をさせないでくれ。

「いいじゃない、いのり。行ってあげなさいよ」

「か、簡単に言わないでよ!マナーも何もわからないのに」

「我がエーシェント国にマナーで口うるさく言う輩などおりません。ましては、異世界からわざわざ来てくださった聖女に何か言う輩が居ましたら私が直接咎めますので」

「ほら、そうやって言ってくれてるじゃない?王子君も」

「王子君って馴れ馴れしい…」

 気にしませんよと微笑むノエルに冷や汗が出る。全く比呂のコミュニケーション能力はどうなっているんだ。しょうがないと覚悟を決めて、分かりましたと頷くとノエルが嬉しそうににっこりと笑った。また今夜迎えに来ますと言い残してノエルは戻っていった。

 王子だの、聖女だの、騎士団だの…本当人生って何があるか分からないものだ。
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