4 / 53
第4話【ある小さな絵描きさん】(2)
しおりを挟む
降りしきる雨のなか黙々と進む二人の男達は、ようやく目的地へとたどり着いた。
猛獣達は、よそ者を追い出そうとしていたがただならぬ魔力に警戒をしていた。
「おやおや、ノーメンさんあそこに人が住んでいそうな洞窟がありますね」
小柄は指を指した。
その先には、ニッシャ、ミフィレンがいる住みかだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いち早く気づいたのは、他でもない、まだ幼く魔力も開花していないミフィレンだった。
「ニッシャ......なにか来る......気をつけて......」
少女は大量の強力な魔力を体に受けたのか、【魔力酔い】を起こしていた。
雨が森中を包み込み、雷鳴が洞窟の前に落下する。
そこに立つのは二つの人影、閃光と共に現れたのはあの、二人組だった。
「おい、お前等......何故ここへ来た?」
楽しい時間を無下にされた女は男達を睨み付ける。
軽快な口調で口早に話す
「何故って貴女が必要だからですよ残念ながらね?」
僕達でも対処出来る事案とかなんとかかんとかペラペラとしゃべる小柄。
そんな小柄を尻目に大柄は、無表情かつ無口であった。
無口で大柄な男、【ノーメン】は顔がない、事実誰も見たことがないのだ。
顔はお面の様な無地で覆われていて足元まである、長いコートを羽織っている。
先程からこのおしゃべりな男、名は【セリエ】と言う。
髪や眼は琥珀色と翠が綺麗なグラデーションになっていて本人も気に入っている。
ニッシャとは犬猿の仲でありお互いに罵倒し合う
特に【ニッシャ】が超が付くほど嫌いなのは言うまでもない。
気絶したミフィレンをそっと横にし寝かすと、様子を伺う
雨の音に負けず
広い洞窟内に、響く程の声量をだした。
「もう2度と関わらねぇ、って言っただろ?......帰んな!協会のジジィやババァ共に伝えとけ!」
痺れを切らしたのか、ようやく口を開いたのは大柄な男【ノーメン】だった。
「ニッシャ......おかしい......魔力......安定してない......後ろの子どものせい......か?」
小柄からはニッシャでよく見えないが、ノーメンからはミフィレンが丸見えだった。
隣でクスクス笑うセリエは
「へぇ、こんな森の中にいると思えば男作って、子どもと過ごしてるたぁ、お前も中々乙女だねぇ。んで?旦那はどこだ?まさか食われちまったのかい?」
挑発に耐えきれないニッシャは、言葉に殺意を込める
「てめえ......もう一度その人形私に壊されたいのか?」
少しだけ顔がひきつり出しながらニッシャの眼をみる
「冗談はこの辺にしといて......。今のこの国の状況知っているか?」
「そんなもの、私は知らぬ。戦争だろうが勝手にしてろ」
突き放すように投げ捨てる。
「まぁまぁそう、固いこと言うなよ。お前さんには悪い話じゃないはずだ、また前みたいに暴れてくれればいいのよ?」
やれやれと軽くため息を吐くと、一瞬で目の前へと詰め寄ると右の拳でセリエの顔面ど真ん中を捉える。
勢い良く飛ぶセリエは激しい音を森中に轟かせながら、幾本の木を薙ぎ倒していた。
「魔法は使わないでおいてやる。本当に私に用があるなら。こんな人形使わねぇで直接来な!!そうしたら相手してやるよ」
一瞬で数Mを移動し、尚且つタバコを口に咥えるニッシャ。
指で火をつけ一息つくと。
「んで?......これでも私を連れてく気か?」
さすがのニッシャでも見上げる形になる。
仲間が吹っ飛ばされても微動だにしない男ノーメンは、奥にスヤスヤと眠るミフィレンを見ながら
「ニッシャ......やはりおかしい子どもが原因か」
セリエ、ニッシャには目もくれず、小さな声で呟いた。
何かを察したニッシャは切返しノーメンの前に立ちはだかった。
「やめろぉぉぉお!」
遮るニッシャを横目に、無惨に響く指の音は小さな命を軽く見てるように、幼い少女の姿を消した。
「てめぇの、その魔力久しぶりだな、私を怒らしたらどうなるか知った上だろうな?」
ただデカイだけではない、その体躯は見た目の圧力だけでなくニッシャに実物以上の圧力をかけていた。
ニッシャは後方へ飛び下がり一定の距離を取る
「ニッシャ......お前こそ私を嘗めるな。」
ぼそりと、呟いた。
(あいつの、魔力が昔と変わらなければあれは。)
〔ノーメン〕=〔魔力-消行記憶〕
「お前の魔力は、自分の魔力貯量分を瞬時に消し去ることが出来る。つうもんだよな?それなら私を先に消さなかったのがそもそもの間違いだよな!」
ニッシャは、右手で前方を凪ぎ払うように振り抜くと炎が生き物の様に縦横無尽に動き回り、ノーメンに襲いかかる。
無駄だと言わんばかりに、炎は着弾前に消失する。
消えた炎の中にはニッシャが中から現れノーメンに向かい渾身の一撃を放つ。
鈍い音が響き渡る。
その音はニッシャの右手が使えなくなったのを知らせるようだった。
「てめぇ、相変わらず硬てぇな......」
折れた右手を庇いながらも目の前の巨体を捉える。
(残るは左のみさてどうしたものか。)
「抵抗するなら容赦は......しない、力づくで連れてくぞ。」
まだ傷が癒えないに+して折れた右手と、相手は危険度だけなら、上級ともとれるノーメン。
(今の私に出来ることはアレを使うしかないよなぁ......だが、時間がねぇ)
猛獣達は、よそ者を追い出そうとしていたがただならぬ魔力に警戒をしていた。
「おやおや、ノーメンさんあそこに人が住んでいそうな洞窟がありますね」
小柄は指を指した。
その先には、ニッシャ、ミフィレンがいる住みかだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いち早く気づいたのは、他でもない、まだ幼く魔力も開花していないミフィレンだった。
「ニッシャ......なにか来る......気をつけて......」
少女は大量の強力な魔力を体に受けたのか、【魔力酔い】を起こしていた。
雨が森中を包み込み、雷鳴が洞窟の前に落下する。
そこに立つのは二つの人影、閃光と共に現れたのはあの、二人組だった。
「おい、お前等......何故ここへ来た?」
楽しい時間を無下にされた女は男達を睨み付ける。
軽快な口調で口早に話す
「何故って貴女が必要だからですよ残念ながらね?」
僕達でも対処出来る事案とかなんとかかんとかペラペラとしゃべる小柄。
そんな小柄を尻目に大柄は、無表情かつ無口であった。
無口で大柄な男、【ノーメン】は顔がない、事実誰も見たことがないのだ。
顔はお面の様な無地で覆われていて足元まである、長いコートを羽織っている。
先程からこのおしゃべりな男、名は【セリエ】と言う。
髪や眼は琥珀色と翠が綺麗なグラデーションになっていて本人も気に入っている。
ニッシャとは犬猿の仲でありお互いに罵倒し合う
特に【ニッシャ】が超が付くほど嫌いなのは言うまでもない。
気絶したミフィレンをそっと横にし寝かすと、様子を伺う
雨の音に負けず
広い洞窟内に、響く程の声量をだした。
「もう2度と関わらねぇ、って言っただろ?......帰んな!協会のジジィやババァ共に伝えとけ!」
痺れを切らしたのか、ようやく口を開いたのは大柄な男【ノーメン】だった。
「ニッシャ......おかしい......魔力......安定してない......後ろの子どものせい......か?」
小柄からはニッシャでよく見えないが、ノーメンからはミフィレンが丸見えだった。
隣でクスクス笑うセリエは
「へぇ、こんな森の中にいると思えば男作って、子どもと過ごしてるたぁ、お前も中々乙女だねぇ。んで?旦那はどこだ?まさか食われちまったのかい?」
挑発に耐えきれないニッシャは、言葉に殺意を込める
「てめえ......もう一度その人形私に壊されたいのか?」
少しだけ顔がひきつり出しながらニッシャの眼をみる
「冗談はこの辺にしといて......。今のこの国の状況知っているか?」
「そんなもの、私は知らぬ。戦争だろうが勝手にしてろ」
突き放すように投げ捨てる。
「まぁまぁそう、固いこと言うなよ。お前さんには悪い話じゃないはずだ、また前みたいに暴れてくれればいいのよ?」
やれやれと軽くため息を吐くと、一瞬で目の前へと詰め寄ると右の拳でセリエの顔面ど真ん中を捉える。
勢い良く飛ぶセリエは激しい音を森中に轟かせながら、幾本の木を薙ぎ倒していた。
「魔法は使わないでおいてやる。本当に私に用があるなら。こんな人形使わねぇで直接来な!!そうしたら相手してやるよ」
一瞬で数Mを移動し、尚且つタバコを口に咥えるニッシャ。
指で火をつけ一息つくと。
「んで?......これでも私を連れてく気か?」
さすがのニッシャでも見上げる形になる。
仲間が吹っ飛ばされても微動だにしない男ノーメンは、奥にスヤスヤと眠るミフィレンを見ながら
「ニッシャ......やはりおかしい子どもが原因か」
セリエ、ニッシャには目もくれず、小さな声で呟いた。
何かを察したニッシャは切返しノーメンの前に立ちはだかった。
「やめろぉぉぉお!」
遮るニッシャを横目に、無惨に響く指の音は小さな命を軽く見てるように、幼い少女の姿を消した。
「てめぇの、その魔力久しぶりだな、私を怒らしたらどうなるか知った上だろうな?」
ただデカイだけではない、その体躯は見た目の圧力だけでなくニッシャに実物以上の圧力をかけていた。
ニッシャは後方へ飛び下がり一定の距離を取る
「ニッシャ......お前こそ私を嘗めるな。」
ぼそりと、呟いた。
(あいつの、魔力が昔と変わらなければあれは。)
〔ノーメン〕=〔魔力-消行記憶〕
「お前の魔力は、自分の魔力貯量分を瞬時に消し去ることが出来る。つうもんだよな?それなら私を先に消さなかったのがそもそもの間違いだよな!」
ニッシャは、右手で前方を凪ぎ払うように振り抜くと炎が生き物の様に縦横無尽に動き回り、ノーメンに襲いかかる。
無駄だと言わんばかりに、炎は着弾前に消失する。
消えた炎の中にはニッシャが中から現れノーメンに向かい渾身の一撃を放つ。
鈍い音が響き渡る。
その音はニッシャの右手が使えなくなったのを知らせるようだった。
「てめぇ、相変わらず硬てぇな......」
折れた右手を庇いながらも目の前の巨体を捉える。
(残るは左のみさてどうしたものか。)
「抵抗するなら容赦は......しない、力づくで連れてくぞ。」
まだ傷が癒えないに+して折れた右手と、相手は危険度だけなら、上級ともとれるノーメン。
(今の私に出来ることはアレを使うしかないよなぁ......だが、時間がねぇ)
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる