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第13話【進行する恐怖】(1)
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【協会内部広場】
(僅かだが気づいたのは協会でも数名である)
その一人である、ノーメンは数秒を見逃さず、落下する【それ】が着地する寸前にミフィレン含む子ども3人を消し、15M程離れた、己の足下まで移動させた。
噴水は破壊され大きな水飛沫と視界を遮る砂煙が上がり、巨体の影が映しだされた。「ドスン」という鈍い音と共に現れたのは。
〔暴君牛人〕=【危険度level-Ⅲ】
(全長はレモン60個分と巨大であり、自身の背丈ほどの牛刀を持つ。その昔1体で魔法使いを92人斬殺したとされている。あらゆる生物の頭骨をネックレスの用にぶら下げている)
なぜ、魔法壁が消えたのか疑問は残るが気魂しいその雄叫びは都中に響き渡り侵入されたことを安易に分かる合図となった。
ノーメン程の実力者ならば、互角または勝利することなど容易い筈だがそれが出来ない状態に陥っている。
魔力消行記憶は己以下の魔力を消し去ることができる
だが無限ではない。
消し去りその事実を保持することができるだけだ。
保持するために消費される魔力は対象のおよそ倍である。
ミノタウロスの魔力が40【80】
ノーメンの魔力を100とするならば、消し去ることが可能だが、今後の戦闘を加味するならばここで倒さねばならない相手となりえる。
(ここでやるしかないのか。だが被害が甚大になるやもしれん......)
この場において戦闘のスペシャリストたる、ノーメンだが、その戦い方は地味で相手の攻撃を一時消し去りそして解放するという至ってシンプルな戦い方だ。
そんな思考を巡らせるなか先に動いたのはまたも、ミノタウロスである。
(ミシッミシッ)という、瓦礫を踏みつけまるで飴玉を粉砕したような音を響かせる。
一歩、また一歩と徐々に追い詰める姿は、どちらが獲物で誰が狩人かを瞬時にわかる状況であった。
そんな中、唯一立ち向かったのはあの【犬】だった。
小さい体ながら、必死に喰らい付く
。だがその巨体の前ではたかだか子どもの手のひらサイズの犬など蚊ほども思っておらず、素通りをする。
負傷少女
無力な赤子
子犬と飼い主
そんな状況で守りつつ、倒すのは可能なのか。
一瞬の気の緩みも許されない中で、考えを巡らす。
咄嗟にノーメンはニッシャから受けたあの時の攻撃を、ミノタウロスの足元めがけ放射する。
受けた攻撃魔法は、保持された分、加算され元の威力よりも格段に破壊力が上がる。
地面が燃え上がり天にも昇るその勢いは凄まじい爆発音と共にその体を包み込む。
だがその攻撃でも怯まず燃えながらも進行を止めない。
「ジリジリ」と皮膚の焼けるような臭いが立ち込めるなか、恐怖の塊がノロノロと近づいていく。
(ここまでか......)
身を挺して守ると誓い、最後のあがきをみせようとしたその時、ミノタウロスの肩がクレーターのように陥没したのだ。
肩を押さえながら、牛刀を執拗に振り回す。
炎を帯びた牛刀が当たり、柱の切り口からは火花が咲き、幾重にも斬撃が残る。
そんな中、ニッシャの炎を得たことにより、水をえた魚のごとく。手のひらサイズだったものがあろうことかミノタウロスを越す程の強靭な体を手に入れたのだ。
迫り行く巨体の後ろに、もう1体、その身を燃やす姿があった。
(僅かだが気づいたのは協会でも数名である)
その一人である、ノーメンは数秒を見逃さず、落下する【それ】が着地する寸前にミフィレン含む子ども3人を消し、15M程離れた、己の足下まで移動させた。
噴水は破壊され大きな水飛沫と視界を遮る砂煙が上がり、巨体の影が映しだされた。「ドスン」という鈍い音と共に現れたのは。
〔暴君牛人〕=【危険度level-Ⅲ】
(全長はレモン60個分と巨大であり、自身の背丈ほどの牛刀を持つ。その昔1体で魔法使いを92人斬殺したとされている。あらゆる生物の頭骨をネックレスの用にぶら下げている)
なぜ、魔法壁が消えたのか疑問は残るが気魂しいその雄叫びは都中に響き渡り侵入されたことを安易に分かる合図となった。
ノーメン程の実力者ならば、互角または勝利することなど容易い筈だがそれが出来ない状態に陥っている。
魔力消行記憶は己以下の魔力を消し去ることができる
だが無限ではない。
消し去りその事実を保持することができるだけだ。
保持するために消費される魔力は対象のおよそ倍である。
ミノタウロスの魔力が40【80】
ノーメンの魔力を100とするならば、消し去ることが可能だが、今後の戦闘を加味するならばここで倒さねばならない相手となりえる。
(ここでやるしかないのか。だが被害が甚大になるやもしれん......)
この場において戦闘のスペシャリストたる、ノーメンだが、その戦い方は地味で相手の攻撃を一時消し去りそして解放するという至ってシンプルな戦い方だ。
そんな思考を巡らせるなか先に動いたのはまたも、ミノタウロスである。
(ミシッミシッ)という、瓦礫を踏みつけまるで飴玉を粉砕したような音を響かせる。
一歩、また一歩と徐々に追い詰める姿は、どちらが獲物で誰が狩人かを瞬時にわかる状況であった。
そんな中、唯一立ち向かったのはあの【犬】だった。
小さい体ながら、必死に喰らい付く
。だがその巨体の前ではたかだか子どもの手のひらサイズの犬など蚊ほども思っておらず、素通りをする。
負傷少女
無力な赤子
子犬と飼い主
そんな状況で守りつつ、倒すのは可能なのか。
一瞬の気の緩みも許されない中で、考えを巡らす。
咄嗟にノーメンはニッシャから受けたあの時の攻撃を、ミノタウロスの足元めがけ放射する。
受けた攻撃魔法は、保持された分、加算され元の威力よりも格段に破壊力が上がる。
地面が燃え上がり天にも昇るその勢いは凄まじい爆発音と共にその体を包み込む。
だがその攻撃でも怯まず燃えながらも進行を止めない。
「ジリジリ」と皮膚の焼けるような臭いが立ち込めるなか、恐怖の塊がノロノロと近づいていく。
(ここまでか......)
身を挺して守ると誓い、最後のあがきをみせようとしたその時、ミノタウロスの肩がクレーターのように陥没したのだ。
肩を押さえながら、牛刀を執拗に振り回す。
炎を帯びた牛刀が当たり、柱の切り口からは火花が咲き、幾重にも斬撃が残る。
そんな中、ニッシャの炎を得たことにより、水をえた魚のごとく。手のひらサイズだったものがあろうことかミノタウロスを越す程の強靭な体を手に入れたのだ。
迫り行く巨体の後ろに、もう1体、その身を燃やす姿があった。
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