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第20話【避難所への道行き】(3)
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【部隊長今です!!!】
合図と共に蠍目がけ火の玉が集中する。
時間にしてわずか数秒、だが部隊長は見逃さなかった。
それを難なく防御し先程の獲物を体中の体毛で探知する。
物凄い勢いで、何かが遠くへ移動しているのがわかる。
僅かな風の動きを読み獲物を捕らえる蠍だが、その敏感さ故に突進をする。
「ドシンドシン」とそれを追い詰める。
性懲りもなく、下方から攻撃をされ、同じように両の鋏が前方を切り裂く。
突然鋏が動かなくなり戸惑いを見せる。尚も前方から攻撃され痺れを切らし、猛毒を含む尻尾を前へ突きだす。
「ブスリ」と鈍い音がし勝利のポーズが如く高らかと獲物を上空に掲げる。
すると突然、上空から大量の溶解液が降り注ぐ。
身動きができず対処出来ぬまま液体にまみれ蒸気が立ち込めるなかそこには2匹の姿はなかった。
「どうやら作戦は成功したようだな...またお前たちに救われたよ」
部隊長は後方を振り返り、もはや形もない消え行く者達を眺めていた。
作戦はこうだった。
蠍を誘きだし、一部の詠唱部隊が氷魔法で蜘蛛までの一本道を作りそこを部隊長が滑りながら攻撃を仕掛ける。
蜘蛛の腹下まで伸びた氷の道標は糸の干渉がなく危険ではあるが、食料を備蓄していたため標的にならずに済んだのだ。
蠍が目の前の敵を倒そうと鋏を振るったその先は、仲間であるはずの蜘蛛の脚であった。
食事を邪魔された蜘蛛は糸を吐きつけ、蠍は身動き出来なくなり最後の手段である尻尾を使い獲物を突き刺したのだ。
連戦により、体力、魔力はとうに限界を迎えていた。
500名いた仲間達は、3分の1を切り最早ここが限界を越えていた。
だがその部隊を嘲笑うように、屈強な豪腕を組み、仁王立ちをしている強大な影。
蠍、蜘蛛、蜂、それらすべては、奴の前座に過ぎない。
弱者は強者に従い、また強者は弱者を従え、自然界の法則は「力」により蹂躙される。
王は弱者には加担せず
己が道を突き進み、絶対的な勝利を手にする事が許される。
【動かざる事、山の如し】
勝利を約束された昆虫、その名は、超筋力兜虫、昆虫の絶対王者は戦地へ降り立つ。
合図と共に蠍目がけ火の玉が集中する。
時間にしてわずか数秒、だが部隊長は見逃さなかった。
それを難なく防御し先程の獲物を体中の体毛で探知する。
物凄い勢いで、何かが遠くへ移動しているのがわかる。
僅かな風の動きを読み獲物を捕らえる蠍だが、その敏感さ故に突進をする。
「ドシンドシン」とそれを追い詰める。
性懲りもなく、下方から攻撃をされ、同じように両の鋏が前方を切り裂く。
突然鋏が動かなくなり戸惑いを見せる。尚も前方から攻撃され痺れを切らし、猛毒を含む尻尾を前へ突きだす。
「ブスリ」と鈍い音がし勝利のポーズが如く高らかと獲物を上空に掲げる。
すると突然、上空から大量の溶解液が降り注ぐ。
身動きができず対処出来ぬまま液体にまみれ蒸気が立ち込めるなかそこには2匹の姿はなかった。
「どうやら作戦は成功したようだな...またお前たちに救われたよ」
部隊長は後方を振り返り、もはや形もない消え行く者達を眺めていた。
作戦はこうだった。
蠍を誘きだし、一部の詠唱部隊が氷魔法で蜘蛛までの一本道を作りそこを部隊長が滑りながら攻撃を仕掛ける。
蜘蛛の腹下まで伸びた氷の道標は糸の干渉がなく危険ではあるが、食料を備蓄していたため標的にならずに済んだのだ。
蠍が目の前の敵を倒そうと鋏を振るったその先は、仲間であるはずの蜘蛛の脚であった。
食事を邪魔された蜘蛛は糸を吐きつけ、蠍は身動き出来なくなり最後の手段である尻尾を使い獲物を突き刺したのだ。
連戦により、体力、魔力はとうに限界を迎えていた。
500名いた仲間達は、3分の1を切り最早ここが限界を越えていた。
だがその部隊を嘲笑うように、屈強な豪腕を組み、仁王立ちをしている強大な影。
蠍、蜘蛛、蜂、それらすべては、奴の前座に過ぎない。
弱者は強者に従い、また強者は弱者を従え、自然界の法則は「力」により蹂躙される。
王は弱者には加担せず
己が道を突き進み、絶対的な勝利を手にする事が許される。
【動かざる事、山の如し】
勝利を約束された昆虫、その名は、超筋力兜虫、昆虫の絶対王者は戦地へ降り立つ。
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