51 / 53
第52【子育て日記2日目】(6)
しおりを挟む【屋敷内大広間】
回りを見渡せばどうやらいつもの時間より二時間程遅い朝食らしく、開始と共に男達の料理は、あっという間になくなっていき、視線を目の前へと戻すと左右の二人は、子どもらしく食べている。
というか左の子は、まだ歯がないため離乳食をスプーンで掬すくってもらい食べさせてもらっているのだ。
時間が無かったので離乳食は、未熟な舌が火傷しないように火力を調整しながら調理し、歯がまだ生えていないのを確認済みなので、「裏ごし」して食べやすさと程よい塩加減で飽きない「味」を追求してある。
右の子は、目を輝かせながらお椀で型を取ったお米の頂を豪快に崩しながら食べている。
1日を元気に始めるには、まず栄養バランスの良い朝食をしっかりと摂とらないといけない。
野菜と卵を中心とした料理を作り、【デザート】にプリンやパフェ等の洒落た物を作りたかったんだが何せ1・0・4・人・前・の・朝・食・を作らないといけなかったので、子ども達三・人・分・の果物の盛り合わせだけは用意できた。
見た目は実にシンプルで、【林檎】や【梨】で作られた、「兎うさぎ」に「熊くま」それから「狸たぬき」など森で出会った動物達に似せたんだが果たして気付いてくれるだろうか。
「ニッシャこれ見てー、キリンさんだよ!!可愛い!!」
(それはリスだよ、ミフィレン)
「これは、くまさんだよ!!」
(それも、リスだ)
「これは、リスさんだよ!!」
(それは、貴女の食べかけだよ)
口元にご飯粒を着けながら見当違いなことをゆっている……がそんな可愛らしい所も愛しいポイントだ。
続いて真ん中の子?はというと、赤子に気を配りつつミフィレンの口元を拭きながら、合間を見てはティーカップの紅茶を口に含んでいる。
ひとりでに動くナイフが食パンを一口サイズに切り分けると、宙を飛び回るフォークが目標目掛け静かに突き刺さり、アイナの口元まで運んでいくのだ。
私には、真似できない見事な世話焼きスキルに多少の嫉妬を覚えた。
複雑な命令を単純な【動作】だけで自らレールに敷かれた働きが出来るのは、優秀な魔法使いの証拠であるがその系統は、私が苦手な分野でもある。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる