私が魔王様!?料理しかやった事のないただの女魔王の革命劇!!

神崎あら

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3話 ようこそ貧困魔王城へ!!

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「ね、ねぇ離してよ」
「嫌ですナターシャ様、私は今西の魔王城すべての魔物達のため、新たな魔王を連れているのですたとえそれが次の魔王の頼みとあっても私はあなたを連れて帰らねばならんのです」

 おいおい何を言ってるんだか……私としては魔王(上司)の命令を無視する部下がとてつもなく恐ろしく見えるけどね。
 まったく、こんなに必死な姿を見たらなんだか魔王城に一回行くだけならアリかなと思ってしまうじゃない。
 仕方ない、無理矢理連れて行かれるくらいならここらで折れのもありね。

「わかったわもう降参、逃げないからその手を離してもらえる」
「……ほ、本当ですか?」

 うっわ何その疑ってる目は、仮にもあんたの上司になろうって私に対してそれって、あんたには色々と教育が必要かもね。

「本当よ本当、もう面倒だし行ってやるわよ魔王城」
「な、なんとやっと決心してくれましたか」
「いや違うからとりあえず行ってみようかなってだけだから」

 まぁ見るだけ見たら、こいつの隙を見てにげるけど……。

「では私の近くへ来てください」

 そう言って悪魔は両手を広げた。
 え、普通に嫌なんだけど。
 なんでそんないかにも抱きつきますよみたいに両手広げてんの?そんなの行くわけないじゃん。

「え、普通に嫌なんだけど」
「違います、これは瞬間移動をするために必要なものなのです、決してやましい気持ちなどはありません」

 そうは言ってもねぇ、普通にこんな両手を広げたおっさん悪魔に近寄りたくないのよね。
 ええい、行くと決めたのは自分なんだしここは割り切って頑張るか。
 
「おおナターシャ様、承諾していただき誠にありがとうございます、では参りますね」

 そう言って悪魔は私に抱きついた。
 や、やっぱり抱きつくのかよー!
 そうして私と悪魔はパッとその場から消えた。

「うわっ、な、なにこれ!」
「着きました、ここが西の魔王城でございます」

 気がつくと目の前には大きな大きなお城が出現していた。
 す、すごい本当に一瞬で着いた。
 ……ていうか、なにこれ本当にこれが魔王の城なの。

「ナターシャ様のその目わかります、言いたい事も痛いほどわかります、至る所に穴の空いた屋根、片方が欠けている城門、そして奥に見える折れた塔、そうですご覧の通りひどい有り様なのです」

 嘘、なに奥のあれ塔なの?
 なんか半分くらい折れてるから、そういう建物なんだって思ったわ。
 
「そ、そうねこれは結構ひどいわね」
「はい、魔王様がお亡くなりなってから我々もすっかりやる気がなくなってしまい、近隣の村々への略奪にもあまり行けてなく、気がつけば城の財はもうほとんど底をついてしまいました」

 りゃ、略奪って。
 やっぱりこいつらどう考えても、人類の敵よね。
 こんな奴らの仲間と思われたらもう生きてけないし、さっさと逃げよ。

「あ、悪魔神官様だー」
「おかえりー神官さん!」
「おお子供達!ただいま帰ったよ、そしてなんとこの方こそが新たな魔王ナターシャ様だ!」

 え、城の前でもたもたしてたら、なんか小さい悪魔が来たんだけど。
 け、結構可愛いわね。
 生えかけのツノにあどけない顔、やっぱり子供はどの種族でも可愛いわ。

「う、うそーこの人が」
「やったーこれでこの城もまた復活できるね!」
「ああそうだぞ!これからまた我らの時代がやってくるんだ」

 え、なにこれ、なんでこんなに嬉しそうにするの?
 こ、これじゃあ帰るに帰れないじゃん⁉︎
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スパークノークス

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2021.09.29 神崎あら

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