オメガ学級委員長はド変態

明帆

文字の大きさ
21 / 54
第1章

第20話 お仕置きの始まり

しおりを挟む
 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…
 息が上がって、足が重い。佐野に支えられながら歩を進める。
「大丈夫?苦しそう。でも、我慢できるよね?」

 俺の後ろの内壁には、今日使用していたイボ付きのローターが挿入されている。もちろん入れたのは佐野だ。苦しそうな俺を見て、佐野は少し嬉しそうだ。

「…ああ…問題、ない…」
 井沢の一件の後、佐野は俺を近くのトイレに連れ込み、「お仕置き」と言って窄まりにローターを入れてきた。ド変態の俺は期待で胸を膨らませ、次の行為を待った。

 しかしその後、佐野は何もして来ず、ただただそのまま電車に揺られ、歩かされている。これが佐野の言う「お仕置き」なのか。

「着いたよ」
 佐野に促されるまま、門をくぐり抜けて奥へ入っていく。
「佐野…はぁ、はぁ、はぁ…ここがどこなのか、教えて欲しい」
「ここは俺の家だよ」
「……え?」

 少し歩くと、大きな屋敷が目に入った。どう見ても普通の家の形状ではない。窓が多い開放的な屋敷で、前庭に25メートル以上はありそうなプールが設置されている。

 佐野が玄関ドアを開けると、安堵感からか足に力が入らなくなり、倒れそうになった。すかさず佐野が抱きかかえてくれた。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…そろそろ中のローターを抜いて、欲しい…」
 佐野に抱かれながら目を開けると、室内も優美なロココ様式で、快感に拍車がかかるような空間美だ。

「それはダメだよ。だって、春久とキスまでしてたよね?あれ、どういうつもり?」
 見上げる佐野の表情には、いつものかわいらしさや優しさがない。

「そ、それは……いきなり井沢に押さえつけられて…逃れられなかったんだ…」
「そもそも、なんで春久と2人きりであんなところにいたの?」
 佐野の表情は暗いままだ。佐野の言う「お仕置き」とは、プレイの一環かと思っていたが、どうやら本気で怒っているようだ。

「……佐野を怒らせるつもりはなかった。だが、怒らせてしまったのなら謝る。申し訳なっ……ひゃっ!」
 佐野は俺のパンツを脱がして腰を上げ、蜜をダラダラと流し続ける窄まりを見つめた。
「そ、そんなに…見ないで、欲し……っあぁっんっ…!」

 佐野は、目の前の窄まりに「ふー…」と息を吹きかけて、潤ってヒクつくヒダを見つめている。しかし、それ以上のことは何もして来ない。俺の窄まりと前の屹立は、次の行為を期待して、愛液を垂れ流し続けている。

「こんなに我慢汁流して喜んで、全然反省してないよね」
「し、してる……あっ!」
 佐野は俺を抱きかかえ、奥の階段の方へと連れて行った。そこに立たせ、俺の手を後ろ手にして手摺りに縛り付けている。縛っているのは、俺のピンクローターのコードだ。

「な、何している」
 佐野は俺の右足を持ち上げ、窄まりに入っているローターを一気に引き抜いた。

「ひゃっあぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ!」
 数分間の移動で、中のローターはだいぶ奥まで入ってしまっていたようだ。佐野がローターを引っ張ったことで、内壁の奥から前方まで一気に快感が駆け抜け、一瞬にして果ててしまった。

 前の屹立は、力無くダラダラと白い液体を垂らしている。
「なんで勝手にイッたの?イッて良いなんて言ったっけ?」
「いや……佐野は何も言っていない」
「そうだよね。今お仕置き中なんだけど」
「も、申し訳ない……」

 佐野の表情をうかがうが、無表情で何を考えているのか分からない。
「えっ!な、何してっ…ひゃっ!」
 佐野は持ち上げた俺の右足を、先ほど窄まりから抜いたローターのコードで、手摺りに縛り付けている。

「前から見ると、りょうのエロいところ全部丸見えだね。玄関から人が入ってきたら、すぐ目に入るね」
 俺の目の前は玄関だ。いま人が入ってきたら、非常にまずいことになる。

「じゃあ、俺はお風呂の準備しながら着替え取ってくるから。りょうはそこで待ってて」
「なっ!佐野、ちょっと待て。こんな姿を誰かに見られるのはまずい」
「そうだよね。そろそろ俺の親が帰ってくる頃かな」

 佐野の両親との初対面がこんな姿なんて、ありえない。前からは白濁の愛液がまだポタポタと垂れており、太ももには後ろの蜜が伝っている。
「佐野、お願いだ。コードを解いてくれ」
「だから、お仕置きって言ったよね?」

 予想外のお仕置きで、頭の中が混乱している。
「じゃあ、待っててね」
「佐野!ちょっと待っ……」
 佐野は本当に家の奥の方へ行ってしまった。今は、佐野の両親が帰って来ないことを祈るしかできない。

しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です

ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」 「では、契約結婚といたしましょう」 そうして今の夫と結婚したシドローネ。 夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。 彼には愛するひとがいる。 それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

孕めないオメガでもいいですか?

月夜野レオン
BL
病院で子供を孕めない体といきなり診断された俺は、どうして良いのか判らず大好きな幼馴染の前から消える選択をした。不完全なオメガはお前に相応しくないから…… オメガバース作品です。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

処理中です...