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「エリーナ!!しっかりしろ!!お前はそんな子ではなかっただろう!!」
「…私をこうしたのはこの世界ですわ」
絶望を味わせたのはこの世界ですわ
「…ローレン王子。こんな子だが本当にいいのか?」
「はい」
「…ローレン様。私はあなたに心を開く気はありませんの」
「エリーナ!!」
「というより誰にも心を開きませんわ。それほど傷を負いましたの。こんな私を娶るより他の国の王女を娶った方がよろしいんじゃなくて?あぁ…私の妹のラニアはいい子ですのよ。少々我が儘な所はありますがそれも可愛いところですわ」
「妹を愛しているんだね」
「愛?私に愛などありませんわ。姉妹で仲良くしないと困る人がいるからやっていますの」
…愛なんて要らないものよ
愛があったからお母様は殺されてしまったのよ
「…分かっていただけました?断言します。私エリーナはあなたには嫁ぎません」
「…ローレン王子。後日娘をそちらに行かせる」
「はい。お待ちしています」
「お父様。娘の幸せを願っているのではないんですの?」
「エリーナ。ローレン王子なら昔のお前に戻してくれるだろう。…またあの優しい笑顔を見せておくれ」
「私の笑顔を奪った人に言ってくださいまし」
お母様を殺した犯人を許した訳ではありませんわ
「…お部屋に戻らせていただきますわ」
私は有無を言わさず礼をして執務室を出た。
あんまりですわ
…私は絶対に嫁いだりしません
この城を出てどこか遠くの地で何か開業しましょう
お母様の思い出の地を離れるのは心苦しいですがお母様(の遺灰)も一緒に連れて行きますわ
1人になどさせませんわ
エリーナが一緒にいますの
「…私をこうしたのはこの世界ですわ」
絶望を味わせたのはこの世界ですわ
「…ローレン王子。こんな子だが本当にいいのか?」
「はい」
「…ローレン様。私はあなたに心を開く気はありませんの」
「エリーナ!!」
「というより誰にも心を開きませんわ。それほど傷を負いましたの。こんな私を娶るより他の国の王女を娶った方がよろしいんじゃなくて?あぁ…私の妹のラニアはいい子ですのよ。少々我が儘な所はありますがそれも可愛いところですわ」
「妹を愛しているんだね」
「愛?私に愛などありませんわ。姉妹で仲良くしないと困る人がいるからやっていますの」
…愛なんて要らないものよ
愛があったからお母様は殺されてしまったのよ
「…分かっていただけました?断言します。私エリーナはあなたには嫁ぎません」
「…ローレン王子。後日娘をそちらに行かせる」
「はい。お待ちしています」
「お父様。娘の幸せを願っているのではないんですの?」
「エリーナ。ローレン王子なら昔のお前に戻してくれるだろう。…またあの優しい笑顔を見せておくれ」
「私の笑顔を奪った人に言ってくださいまし」
お母様を殺した犯人を許した訳ではありませんわ
「…お部屋に戻らせていただきますわ」
私は有無を言わさず礼をして執務室を出た。
あんまりですわ
…私は絶対に嫁いだりしません
この城を出てどこか遠くの地で何か開業しましょう
お母様の思い出の地を離れるのは心苦しいですがお母様(の遺灰)も一緒に連れて行きますわ
1人になどさせませんわ
エリーナが一緒にいますの
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