不幸は幸福の始まり【完結】

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5.サバンナside

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 私、サバンナ・テーラーには日本での記憶が少しだけ残って居る。

 今の私は乙女ゲーム世界のヒロイン…サバンナ・テーラー男爵令嬢。

 王子様に見初められるも婚約者の存在が邪魔、彼女レイラを嵌める為に「有りもしない苛め話」をジョンに伝えると、シナリオ通りの行動を取ってくれたのだ!

 会話の仕方は母親譲りでは有るが、結構、気に入って居る。

 王子からは次に苛められたら、どんな苛めを受けたかを教えて欲しいと言われた。

 だが、そう簡単に教えられる訳も無い。

 だからこそ「恋人にしてくれなければ教えない」と言うゲーム世界の台詞…そのままを伝えると恋人して扱ってくれるようになったのよ!信じられなかったわ。

 教科書を自分で破ってはレイラに破られたと報告し、自分でドレスを破いてはレイラがドレスを破ったから着るドレスが無いと伝えると王家御用達(ごようたし)のドレスを買い与えてくれた。

 夢にも思わない展開になってくれた。

 そうして最終手段…王子様とレイラの婚約を破棄させると言う場面に差し掛かると王子様は婚約破棄には応じてくれたが国外退去には難色を示した。

 それならば…と「一緒の国に居たくない」と訴えて見ると、そうだな…と鶴の一声で国外退去まで決まってしまったの!

 内心の私は派手なガッツポーズを取ってしまったけれど、見える訳ないからイイわよね?


 * * * * * *

 卒業式にレイラとジョン様は正式な婚約者となる事が通達されると決まって居たのだけれど、私が「わざと」婚約破棄と国外追放を言い渡すなら卒業式が良いと進言して居た。

 多くの人の前で破棄されれば立ち直れないどころか悪評が広がってくれる。

 そうなれば再び婚約者となる事など出来ないとゲームで知って居るからだった。

 怖いくらいにゲーム通りに進むリアルさに「本当にゲーム?」と疑ってしまうのだが、モブ(主要キャラクターでは無い人物)の騎士や令嬢すら登場している状況に疑いは晴れてしまうのは仕方ないよねー。

 王子様は私を迎えに来て下さる事になって居るので、レイラは1人。

 いっそのこと騎士との不貞も追加されれば良いのに…と思って居ると王子様が迎えに来て下さり、額に口づけを落として下さったわ(あぁ~幸せ)

「レイラ・ウィルソン!貴様は愛しいサバンナを苛めた罪により身分を破棄し国外追放にしてくれる!そして私ジョン・ヴァリューは新たにサバンナ・テーラー男爵令嬢との婚約を宣言する!!我が国から出て行くが良い!」

 あらやだわ。

 王子様が破棄を宣言したら…気絶しちゃったじゃない。

(これはシナリオに無かったけれど…バグかしら?)

 そう思って居るとジョン様が私を伴って王様が居る空間へと紹介をすべくエスコートして下さいました。

 まさか…王太子妃では無く、隣国の王子様から声を掛けられ、有頂天にさせられた挙句、彼が婚約して居たと知らされ、男爵のままジョン様が婿になる結末となるなんて…ゲーム世界では無かったのだと気付くには遅すぎる結果を招いてしまった
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