不幸は幸福の始まり【完結】

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9.ジョンside

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 * * * * * * * *

 ヴィクトリア王国から招待状が届いたと知らされた瞬間、何だ?と思った。

 読み進めて見ると、どうやらフェリシア王女殿下の婚約者探しとヴィクトリア第一王子の婚約者探しがヴィクトリアで行われると言う知らせ。

 婚約者探しの舞踏会が行われる為、招待状が兄では無く私に届いたのだ。

 当然か…兄はヴィクトリアへ留学をし婚約者も決定して居るからだろうと推測できる。

 だからと言って何故、私に?と思ったのだが、その理由が婚約を破棄したと噂が届いた為だと言う。

 ならばフェリシア王女と知り合える可能性も有ると言う事だ。

 サバンナには悪いが、ナタリー様は絶世の美女。

 誰がどうみても「高嶺の花」としか言えぬ。

 仕草だけでなく、スタイルすら憧れの存在だと女どもが噂して居るのを聞いた事が有る。

 サバンナには内緒で出掛け「あわよくば王への道」が開かれるな…とほくそ笑む。

 そんな俺の元に悪い知らせと良い知らせが舞い込む事になろうとは思わなかったのだが

「ジョン様ぁ~あたしにぃ~隣国からぁ~舞踏会へのぉ~招待状がぁ~届いたのぉ~」

 と私の部屋にノックもせずサバンナが声を掛けて来た事で少々、計画の変更をせざるを得なくなってしまう。

 どうやら同じように招待状が届き、サバンナに婚約者となる男性が居ないと思って届いたのだろうな、とだけ感じ何の疑念も持てなかった。

「新たに婚姻を結ぶ前とは言え、サバンナも参加する事となったのならば婚約者候補として同行できるよう手配しよう」

「だったらぁ~、新しくドレスをぉ~作って下さぁ~い」

「そうだな」

 口づけを落とした私は、サバンナのドレスを注文すべく書面にしたためて居ると

「ジョン様、王様がお呼びで御座います」

 と声を掛けられてしまいドレスの注文書にペンを走らせる事が出来ぬまま、父上の私室へと向かう事にしたのだ。

「判った。今から向かう」

 ナタリー様とサバンナ…どちらを抱きたいのか?と心の声に問うてみれば、自(おの)ずと、ナタリー様を選択する事は判り切っては居るが、手の届く場所にナタリー様はいらっしゃらない。

 婚姻式前では有るが、サバンナに手を出してしまおうか?と画策したのは言うまでも無いだろう。


 * * * * * * * *

 呼び出された理由は恐らくサバンナとの新たな婚姻式が決定した事だろう。

「ジョン、そなたの申し出通り、サバンナ嬢との婚姻を認める式が来月と決まった」

「有難き幸せに御座います(少し長いな)」

「1か月とした理由だが、やはり兄で有るダニエルが戻って来てからの方が良いとの判断が下った為だ。そなたの望みならば全てを叶えたいのだが…兄より先に婚姻を正式に結ぶ訳に行かぬからな」

「承知しました(そう言う理由なら仕方ないな)」

 ヴィクトリアから招待状が届いた事、サバンナと共に向かいたい事を伝えると、何の疑いを持たれる事も無く許可が降り、俺とサバンナはヴィクトリアに向かう事が決まったのだ
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