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1. こんなはずではなかった…(泣き)

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「サファイア~!」

僕は可愛いお嫁さんの名前を呼ぶ。


…が、返事がない。

これは嫌な予感がする。

執事のバルダが慌ててやって来た。

「もしかしてあの人達がきているのか?」

「はい。皆様お庭でティータイムをされております」

「はあ~~!」

僕は大きな溜め息をついた。

珍しく仕事が早く片付いたからお昼に顔を見に来たのに…。

僕は急ぎ足で庭に向かう。

「サファイア!」

僕の愛しい人の姿が見えた。

美しいサラサラのシルバーグレー色の髪に白磁気の様な肌、サファイア色の瞳…一言では言えないくらいの美しさ…。

ああ…僕の嫁が尊い。

「アデル様…。お仕事はどうされたのですか?」

うっ…声まで可愛いなサファイア。

僕は思いきりサファイアを抱きしめて充電していたら外野のブーイングが聞こえてきた。


「え~、アデちゃんもう帰ってきたの?!楽しい時間を邪魔しないでよ」

いや、邪魔なのは皆さんの方ですよ。

神様がここで何をしているんですか?

ねぇ、見目麗しい美の女神様である、アフロディーテ様。

「そうですよね~」

いやいや、異世界転生の神様…貴方、今凄い忙しいんじゃないですか?

しかも、神ッターとやらが、バズってて大変なんだって…とサファイアから聞いていますよ。

神様界のツィッターとかなんでしょ?

僕は何の事かわからないけど、サファイアから聞きましたよ。

ここで優雅にお茶飲んでる時間があるんですか?

『お前は仕事が忙しいだろから私達が代わりに相手しているのだ。気にせず仕事に集中しろ!』

いやいやいや、聖獣のライ様も聖獣舎から抜けてきたんですか?

「五月蝿いですよ!サファイアは僕の嫁で妻です!新婚の僕達の邪魔をしているのは皆さんですよね?」

僕は神様達を睨んだ。

これは、僕の屋敷での何時もの光景になりつつある。

何故神様達が僕の屋敷で妻とお茶をしているか?

それは、話せば長くなるのだが僕の妻は日本という国からやって来た異世界転生者でその時に知り合ったのが異世界転生の神様。
いまだにサファイアの事を気にかけてたまに遊びに来てくださる。

アフロディーテ様は僕が初恋の人に似ているというだけで僕を加護してくれている神様でサファイアと知り合ってからはずっと今の様な感じで屋敷に遊びにやって来ている。

ライ様はサファイアと契約している聖獣様で他にもホー様とハリー様という聖獣様もいらっしゃるけど、紹介はまた今度。

しかし、僕の可愛い嫁は神様と動物から異様に好かれるらしく、他にもまだまだ屋敷にやって来るんだよね…。

新婚なのに…。

やっと2人で過ごせる時間ができると思っていたのに。

何でこんなに2人きりになれないんだ!

仕事が忙しく夜遅くにしか帰って来ることができないから夕食も一緒にできないし、たまに昼に帰って来たら今の様な状態だし…。

何の為に僕が結婚したと思っているんだよー!

神様、聖獣様…僕達の邪魔をしないで下さい!!

お願いしますよ~!!!




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