外れスキルの屑と言われ追放された最底辺の俺が大逆襲のリスタート! 最強賢者への道を歩み出す!「頼む、戻ってくれ」と言われても、もう遅い!

東導 号

文字の大きさ
37 / 777

第37話「毎日が勉強と実践、そして結果が出た!」

しおりを挟む
王都を出発する期限が迫る中……
失恋の痛手から何とか立ち直り……
リオネルはきっちりと予定を立て、充実した毎日を過ごしていた。

朝早く起きて、アンセルムと一緒に王都の市場へ買い出しへ。
数えきれない食材等の種類、値段、相場、産地などを次々に憶える。
料理法もその場で聞いて憶える。
分からない、不明な事があればどんどん聞いて行く。
そして市場の人々と話し、流通の仕組みを学ぶ。

宿へ戻ったら、朝食の支度を中心に宿屋の業務を手伝う。
短期間の間に、リオネルの料理の腕は著しく上達していた。
元々、実家で簡単な料理を作っており、面倒な準備、後片付けも苦にならない。

アンセルムからは、宿屋の厨房を任せても構わないと言われるくらいだ。
チートスキル『見よう見まね』の能力でアンセルムの腕前を取り入れたのは勿論だが、リオネル自身の真摯な努力が実を結んでいた。

また宿の業務も完全に習得し、経営の手ほどきも受けている。
「宿屋の跡継ぎになれ」と、リオネルへ告げたアンセルムは『本気』であった。

……朝食を食べたら、午前8時に冒険者ギルドへ。
ラッシュで込み合う1階をスルーし、カウンターのナタリーへ迷惑にならない程度の挨拶だけしておく。

「おはようございます! ナタリーさん!」

「おはようございます! リオネルさん!」

手痛い失恋の傷を無理やり隠し、リオネルは敢えて元気に挨拶する。

ナタリーに罪は全くない。
改めて思う。
「男子として魅力のない、自分の至らなさがダメなのだ」と。

それゆえアンセルムのアドバイスを実感する。
「男子としての器を磨きたい!」と一層気合を入れる。
高望みはしない。
もてようと思わない。
だが、せめて!『頼られる男子』になりたい!

午前はギルドの各種講義を受講し、既存の能力を向上させながら、新規の特技も学んで行った。

各講義の実践で、猛者と言われる様々なランカー達と、模擬戦を行い、腕を磨く。
剣以外に打撃武器の講座では、メイスとこん棒の使い方を習い、熱心に演習する。
様々な武器に興味を持った事と、派手に致命傷を与えないで、敵を戦闘不能にするケースを考えての事だ。

極限状況下へ陥った場合も考え、サバイバル術も学ぶ。
原野でたったひとりきりになった場合、生き抜く為の心構えに始まり……
水の重要さ、見つけ方。
魔法に頼らない火のおこし方、かまどの作り方。

食料の見つけ方……食用となる野草の知識、毒草、毒キノコの見分け方、
罠による獣、魚の捕らえ方、釣り具の製作、釣りの方法。
野外料理を含めたナイフの使い方等々も覚え、実践する。
……どれもこれも、面白くて夢中となる。

「馬にも乗れた方が良い、馬車の御者も出来ればなおベストだ」と言われ、
ギルドの好意により、ギルド内の厩舎と馬場で、たっぷり指導を受け、乗馬にいそしみ、徹底的に御者の練習をさせて貰った。

ここでも、お約束。
チートスキル『見よう見まね』が発動。

何と何と!
騎乗、御者の指導教官の技術習得だけでなく、『馬』の能力自体も習得してしまった。
その後、出発まで真面目に訓練をしたので、リオネルは騎乗、御者技術とも相当の腕となり、走行能力も大幅に向上した。

そして寸時を惜しみ、図書館で勉強もし、魔法のみではなく、雑学ともいえる数多の知識も得る。
不明な事があれば、ギルド内を探し、質問し更に学ぶ。

午後は『ゴブリン渓谷』へ出かけ、ひたすらゴブリンと戦う。
習い覚えたばかりのメイスとこん棒も使い、熟練度を上げて行く。

リオネルの大成功の報を聞き、他の冒険者も多数、ゴブリン渓谷へ赴いていた。
砂金を始めとして、価値のある鉱石採取も拍車をかけている。
金になると踏んでの事だ。

風体を聞いたらしく……
多くの冒険者達が名乗り問いかけ、リオネルと確かめた上で、共闘を持ち掛けて来た。

リオネルは、その中で真面目で礼儀正しい者とのみ、臨時でクランを組み……
渓谷の洞窟、つまりゴブリンの巣穴探索にも挑む。
暗く入り組んだ巣穴の探索は、照明魔法の試運転と熟練度アップ、迷宮探索、そしてクラン形式バトルの良い練習にもなった。

相手の魔法に注意し、ゴブリンシャーマンも数体倒す。
ゴブリンシャーマンは初級レベルの『地』の攻防魔法、及び死霊術を使う。
最初は戦い方の勝手が分からなかったが……
ギルド講座の指導を思い出し、組んだ冒険者が戦うのを見て覚え、だんだんと慣れて行った。
ゴブリンシャーマンとの戦いは、さほど危険な状況にならなかった。
だが魔法を行使する相手との戦いは、まだまだ経験が必要だと実感し、改めて気を引き締めた。

誰もが、対ゴブリン戦におけるリオネルの無双ぶりに驚く。
だが、ギフトスキル『ゴブリンハンター』の事は一切漏らさない。
リオネルの能力に感嘆した大勢の冒険者から、
「仲間にならないか」「クランへ入らないか」と勧誘された。

だが、断る!
とリオネルは断った。
しばらくは、自分のペースで修行しようと決めていたからだ。
習得したチートスキル等々の秘密を守りたい気持ちもある。

午後の討伐を早めに切り上げ、夕方早めには王都へ戻り、再び宿での仕事を手伝う。
夕飯の支度と片付けがメインだ。

仕事が終わった後、部屋で魔導書や魔物の図鑑などを読み込んでから就寝する。
そんな1日のスケジュールだった。

真摯な取り組みに対し、『結果』はすぐに表れた。
レベルは『13』へアップ。
全ての能力が上昇するとともに……
チートスキル『エヴォリューシオ』『ボーダーレス』の効果により、
生活初歩魔法『炎』が、火属性攻撃魔法『炎弾』へ進化し、習得した。

リオネルは、全属性魔法使用者オールラウンダーへの第一歩、
複数属性魔法使用者マルチプルとなったのである。

またゴブリンシャーマンなどの上位種を含めた、8千体に迫る大量のゴブリン通算討伐数により……何と! リオネルは『ゴブリン渓谷討伐者』だという判断がギルドから為された。
依頼の完遂が認められ、通常の討伐料とは別に、特別報奨金『金貨1,000枚』が授与された。

またリオネルの大成功に触発され、数多の冒険者が加わり、ゴブリン渓谷のゴブリンが大量に討伐される事となり……その結果、ゴブリンの襲撃被害が激減。

気を良くした王国は今度こそ本腰を入れて、ゴブリン討伐に乗り出す事となった。
1体『銅貨5枚』はあまりにも安い!と悪評判の討伐料を、
『渓谷限定特別割り増し討伐料金』の、『銀貨1枚』に統一したのである。

つまりギルドの依頼さえ受ければ、渓谷を含め、どこでゴブリンを討伐しても、
1体につき、銀貨1枚の報酬となった。
この決定には、ギルドも冒険者達も大喜びしたのはいうまでもない。

という事で、リオネルは、この依頼完遂が及ぼした様々な功績により、ランクBへ昇格した。

ギルドへ入った時は最底辺、ランク『F』から、超が付く急上昇!
まさに驚異!! といえるたった1か月間。
リオネルは、夢ともいえる上級冒険者『ランカー』となったのである。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。  なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!  冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。  ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。  そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

勇者召喚の余り物ですが、メイド型アンドロイド軍団で冒険者始めます

水江タカシ
ファンタジー
28歳独身、一般事務の会社員である俺は、勇者召喚に巻き込まれて異世界へと転移した。 勇者、聖女、剣聖―― 華やかな肩書きを持つ者たちがもてはやされる中、俺に与えられたのは聞いたこともないスキルだった。 【戦術構築サポートAI】 【アンドロイド工廠】 【兵器保管庫】 【兵站生成モジュール】 【拠点構築システム】 【個体強化カスタマイズ】 王は落胆し、貴族は嘲笑い、俺は“役立たず”として王都から追放される。 だが―― この世界には存在しないはずの“機械兵器”を、俺は召喚できた。 最初に召喚したのは、クールな軍人タイプのメイド型戦闘アンドロイド。 識別番号で呼ばれる彼女に、俺は名前を与えた。 「今日からお前はレイナだ」 これは、勇者ではない男が、 メイド型アンドロイド軍団と共に冒険者として成り上がっていく物語。 屋敷を手に入れ、土地を拠点化し、戦力を増強しながら、 趣味全開で異世界を生きていく。 魔王とはいずれ戦うことになるだろう。 だが今は―― まずは冒険者登録からだ。

転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜

みおな
ファンタジー
 私の名前は、瀬尾あかり。 37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。  そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。  今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。  それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。  そして、目覚めた時ー

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

生活魔法は万能です

浜柔
ファンタジー
 生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。  それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。  ――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。

処理中です...