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第2章 異世界家族
第10話 報復の狼煙
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家族へ
この手紙が読まれていないことを祈ります。
だってそれは私がちゃんとみんなにお別れが出来なかったということだからです。
アキ。私はこの世界の言葉の読み書きが出来ないの。
かっこ悪いおばあちゃんでごめんね。
だからお願いです。
皆に読んであげて頂戴。お願いします。
まずはナディア。
あなたとはたくさん衝突しました。
出会った日。
いつまでも朝起きなかった日。
あなたがアキを拾って来た日。
アキのうんちが手についたと騒いだ日。
アキに魔法を教えようといった日。
イズモとヒュウガを拾ってきた日。
私のブラウスを風に飛ばしてしまった日。
ふふ。書いていたら結構沢山ありますね。
でも勘違いしないでね。
私はあなたに怒ったことは沢山あるけれど、嫌ったことは一度もないの。
本当よ。
だってあなたは私の大事な娘ですもの。
きちんと言葉にできなくてごめんなさいね。
不器用な母親代わりを許して頂戴。
愛しています。
これだけはちゃんと伝えて置きたくて筆をとりました。
教え足りないことは沢山あるけれど、あなたならきっと大丈夫。
アキとイズモとヒュウガに教えてもらってね。
あなたにはいつも笑わされてばかりでした。
いつか向こうでたくさんの思い出話を聞かせてくれることを楽しみに待っています。
だから精一杯生きてください。
またね。
母より。
アキへ。
まずはお礼を言うべきね。
私たちの家の子になってくれてどうもありがとう。
とても幸せな時間を過ごせました。
あなたが来てからナディアは人が変わったように明るくなりました。
家に光が灯ったようでした。
あなたは最初、あまり泣いたり、感情を表に出さない子だったけど
どうやら私のいらない心配だったようです。
きっと素敵な男になるのでしょう。
おばあちゃんはちょっと見ることができないけどそれは贅沢だよね。
アキはあまり自分を前に出す子じゃないけど、
もっと欲しいものは欲しいと言わないと.
男の子なのだから。
夢は大きく、背も大きく。
一生懸命、長生きしてください。
後、同封している物についてですが、封をしている手紙は私の遺体と共に燃やして下さい。
お願いします。
封をしていないものはあなたが必要だと思えば使ってください。
あなたを信じています。
また会えることを信じています。その時はおじいちゃんとおばあちゃんでありますように。
イズモちゃんへ
ごめんね。
おばあちゃんは少し遠いところに行かないといけないの。
ちゃんとバイバイができずにごめんね。
いつもおばあちゃんはあいさつをちゃんとしなさいと言っていたのに
怒られちゃうね。
寂しくなるけど、ママとお兄ちゃんの言うことをよく聞いて、ヒュウガにも優しくしてあげるのよ。
おばあちゃんとのお約束。
きちんとお約束守れたら、必ずおばあちゃんがイズモに会いに行くから。
待っていてくれたら嬉しいな。
ヒュウガへ
とても賢いあなたのことだから、理解してくれているかな。
あなたからまた家族を奪ってしまうわね。
ごめんなさい。
でも私はあなたのママに一足先に会いに行きます。
そしてヒュウガがどれだけ賢くて凛々しい男の子になったか報告してきます。
羽が生えたなんて言ったら信じてくれるかしら。
あなたはしっかりしている子だけど、たまにはお母さんやお兄ちゃん、お姉ちゃんに甘えてくださいね。
最期に
私は火葬にして、邪魔でなければあなたたちの側にいさせてください。
今までありがとうございました。
私は大変幸せでした。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
アキはゆっくり手紙を閉じた。
しないといけないことがある。
そう決意するまでに時間は必要なかった。
《アキ、策はあるのか?》
「うん、まだぼんやりとしたものだけど。」
<…どこまでやるつもり?…>
「もちろん、徹底的にだよ。」
<…そう…後悔しないようにね…>
「あぁ、ありがとう。」
「バサラさん、バサラさんのことを皆に紹介したいんだけどいい?」
「もちろんである。そのために吾輩ここまで参ったのである。」
「ヒュウガ、イズモのことお願いね。」
「グオ。」
アキは2人にそういい、店の外に出る。
イズモのことがまだ心配だったが、それよりも時間が許さない問題があった。
「コウさん、村の皆に話があるのですが、大丈夫でしょうか?」
「こんな時にかい!いや、こんな時だからこそだね。わかった。ちょっと待ってて。」
しばらくするとコウから井戸の周りに集まってもらったと聞き、アキは井戸に向かう。
井戸の周りには、殺気だった集団がアキを恨めしそうに睨んでいた。
「なんだ!こんな時に!しょうもねえことだったら承知しねえぞ!」
声を張り上げるのはネコ人族のワポル。彼は孫2人と義理の娘を連れていかれていた。
「皆さんはこれからどうなさるおつもりで?それをお伺いに来ました。」
「ガキ!図に乗るなよ!!何ができるってんだ!!」
「何もできないなら口を閉じてろ。」
アキの抑揚のない声が余計に不気味に感じ、皆が口を閉ざす。
当たり前と言えばそれまでだが、普段のアキからは考えられない雰囲気だった。
「アキ、君はどうするつもりだい?」
アキに問いかけるのは犬人族のタロアである。先日、15歳になり成人の儀を終えたばかりの若者である。彼も友人を連れて行かれていた。
「もちろん、家族を取り返しに行きます。」
「はっ!できるわけがねえ!」
またワポルが口を開く。
「皆さんなら出来ません。ですが、俺(…)なら出来ます。」
そう、今ナディアらは馬車に乗せられ連行されており、騎士団がそれを守っている。騎士団を壊滅させることはできるかもしれないが、それをすると人質がどうなるかわからない。
それ故皆はどうしようも無かった。
しかし、アキは人族である。領都の城壁の中に入りこむことができる唯一の村人だ。
警備の薄くなるスキを突ける可能性は上がるのだ。
「どうやるってんだ。」
ワポルの口調が柔らかになる。少しの希望を取り戻したようだ。
「まだわかりません。城壁の中に入ったことは無いですから。」
「坊主。大人をあまり馬鹿にするもんじゃねえよ。」
今まで黙っていたパザンが口を開く。
「俺はそんなしょうもないことに時間を使う余裕はありません。結論から言います。手伝ってくれるんですか?くれないんですか?くれないならおとなしく座っていて下さい。」
大人たちが静まりかえる。
「しょ、勝算はあるんだろうな?」
怯えた声を出したのはワポルである。
「あるわけないでしょ。」
アキの声に怒気が混じりだす。及び腰の大人にイライラしてきたのだ。
「やるしかないのか」
「家族が待ってるんだ。」
「俺にも意地があるんだ。」
村人から声が上がり始める。
「坊主!おめぇの勝ちだ!作戦を教えろ!!」
パザンがニヤッとアキに悪い笑みを向けた。
「分かりました。ではまず紹介したい方がいます。そして皆さん、国と故郷を捨てるご覚悟を!」
家族へ
この手紙が読まれていないことを祈ります。
だってそれは私がちゃんとみんなにお別れが出来なかったということだからです。
アキ。私はこの世界の言葉の読み書きが出来ないの。
かっこ悪いおばあちゃんでごめんね。
だからお願いです。
皆に読んであげて頂戴。お願いします。
まずはナディア。
あなたとはたくさん衝突しました。
出会った日。
いつまでも朝起きなかった日。
あなたがアキを拾って来た日。
アキのうんちが手についたと騒いだ日。
アキに魔法を教えようといった日。
イズモとヒュウガを拾ってきた日。
私のブラウスを風に飛ばしてしまった日。
ふふ。書いていたら結構沢山ありますね。
でも勘違いしないでね。
私はあなたに怒ったことは沢山あるけれど、嫌ったことは一度もないの。
本当よ。
だってあなたは私の大事な娘ですもの。
きちんと言葉にできなくてごめんなさいね。
不器用な母親代わりを許して頂戴。
愛しています。
これだけはちゃんと伝えて置きたくて筆をとりました。
教え足りないことは沢山あるけれど、あなたならきっと大丈夫。
アキとイズモとヒュウガに教えてもらってね。
あなたにはいつも笑わされてばかりでした。
いつか向こうでたくさんの思い出話を聞かせてくれることを楽しみに待っています。
だから精一杯生きてください。
またね。
母より。
アキへ。
まずはお礼を言うべきね。
私たちの家の子になってくれてどうもありがとう。
とても幸せな時間を過ごせました。
あなたが来てからナディアは人が変わったように明るくなりました。
家に光が灯ったようでした。
あなたは最初、あまり泣いたり、感情を表に出さない子だったけど
どうやら私のいらない心配だったようです。
きっと素敵な男になるのでしょう。
おばあちゃんはちょっと見ることができないけどそれは贅沢だよね。
アキはあまり自分を前に出す子じゃないけど、
もっと欲しいものは欲しいと言わないと.
男の子なのだから。
夢は大きく、背も大きく。
一生懸命、長生きしてください。
後、同封している物についてですが、封をしている手紙は私の遺体と共に燃やして下さい。
お願いします。
封をしていないものはあなたが必要だと思えば使ってください。
あなたを信じています。
また会えることを信じています。その時はおじいちゃんとおばあちゃんでありますように。
イズモちゃんへ
ごめんね。
おばあちゃんは少し遠いところに行かないといけないの。
ちゃんとバイバイができずにごめんね。
いつもおばあちゃんはあいさつをちゃんとしなさいと言っていたのに
怒られちゃうね。
寂しくなるけど、ママとお兄ちゃんの言うことをよく聞いて、ヒュウガにも優しくしてあげるのよ。
おばあちゃんとのお約束。
きちんとお約束守れたら、必ずおばあちゃんがイズモに会いに行くから。
待っていてくれたら嬉しいな。
ヒュウガへ
とても賢いあなたのことだから、理解してくれているかな。
あなたからまた家族を奪ってしまうわね。
ごめんなさい。
でも私はあなたのママに一足先に会いに行きます。
そしてヒュウガがどれだけ賢くて凛々しい男の子になったか報告してきます。
羽が生えたなんて言ったら信じてくれるかしら。
あなたはしっかりしている子だけど、たまにはお母さんやお兄ちゃん、お姉ちゃんに甘えてくださいね。
最期に
私は火葬にして、邪魔でなければあなたたちの側にいさせてください。
今までありがとうございました。
私は大変幸せでした。
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アキはゆっくり手紙を閉じた。
しないといけないことがある。
そう決意するまでに時間は必要なかった。
《アキ、策はあるのか?》
「うん、まだぼんやりとしたものだけど。」
<…どこまでやるつもり?…>
「もちろん、徹底的にだよ。」
<…そう…後悔しないようにね…>
「あぁ、ありがとう。」
「バサラさん、バサラさんのことを皆に紹介したいんだけどいい?」
「もちろんである。そのために吾輩ここまで参ったのである。」
「ヒュウガ、イズモのことお願いね。」
「グオ。」
アキは2人にそういい、店の外に出る。
イズモのことがまだ心配だったが、それよりも時間が許さない問題があった。
「コウさん、村の皆に話があるのですが、大丈夫でしょうか?」
「こんな時にかい!いや、こんな時だからこそだね。わかった。ちょっと待ってて。」
しばらくするとコウから井戸の周りに集まってもらったと聞き、アキは井戸に向かう。
井戸の周りには、殺気だった集団がアキを恨めしそうに睨んでいた。
「なんだ!こんな時に!しょうもねえことだったら承知しねえぞ!」
声を張り上げるのはネコ人族のワポル。彼は孫2人と義理の娘を連れていかれていた。
「皆さんはこれからどうなさるおつもりで?それをお伺いに来ました。」
「ガキ!図に乗るなよ!!何ができるってんだ!!」
「何もできないなら口を閉じてろ。」
アキの抑揚のない声が余計に不気味に感じ、皆が口を閉ざす。
当たり前と言えばそれまでだが、普段のアキからは考えられない雰囲気だった。
「アキ、君はどうするつもりだい?」
アキに問いかけるのは犬人族のタロアである。先日、15歳になり成人の儀を終えたばかりの若者である。彼も友人を連れて行かれていた。
「もちろん、家族を取り返しに行きます。」
「はっ!できるわけがねえ!」
またワポルが口を開く。
「皆さんなら出来ません。ですが、俺(…)なら出来ます。」
そう、今ナディアらは馬車に乗せられ連行されており、騎士団がそれを守っている。騎士団を壊滅させることはできるかもしれないが、それをすると人質がどうなるかわからない。
それ故皆はどうしようも無かった。
しかし、アキは人族である。領都の城壁の中に入りこむことができる唯一の村人だ。
警備の薄くなるスキを突ける可能性は上がるのだ。
「どうやるってんだ。」
ワポルの口調が柔らかになる。少しの希望を取り戻したようだ。
「まだわかりません。城壁の中に入ったことは無いですから。」
「坊主。大人をあまり馬鹿にするもんじゃねえよ。」
今まで黙っていたパザンが口を開く。
「俺はそんなしょうもないことに時間を使う余裕はありません。結論から言います。手伝ってくれるんですか?くれないんですか?くれないならおとなしく座っていて下さい。」
大人たちが静まりかえる。
「しょ、勝算はあるんだろうな?」
怯えた声を出したのはワポルである。
「あるわけないでしょ。」
アキの声に怒気が混じりだす。及び腰の大人にイライラしてきたのだ。
「やるしかないのか」
「家族が待ってるんだ。」
「俺にも意地があるんだ。」
村人から声が上がり始める。
「坊主!おめぇの勝ちだ!作戦を教えろ!!」
パザンがニヤッとアキに悪い笑みを向けた。
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