最弱の俺が神の血を継いで世界を救う旅に出る(仮)

RYOアズ

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第138話:風の守護者

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風聖峰の神殿最奥に続く扉が開いた瞬間、強烈な風が一行を押し返した。「ゴオオ!」と唸る風音が木造の神殿を震わせ、祭壇の奥から気高い気配が溢れ出す。シエルが緑の忍装束を翻し、手裏剣と短剣を構えて一歩進む。

「これが…俺の試練だ!」
ゼイクが剣を握り、「シエル、お前が主役だ。俺たちが援護する」と言う。
リノアが炎を灯し、「風が強いけど、私の火でサポートするよ」と頷く。
ガルドが盾を掲げ、「どんな風でも俺が受け止めるぜ!」と笑う。
ミリエが穏やかに、「シエルの迅さ、私たちを導いてね」と微笑む。
エルヴィが弓を引き、「木の力で支えるよ」と言う。

扉の奥から現れたのは、ヴェントス・グリフォンだった。鷲の頭と獅子の体を持つ風の獣だ。青白い羽が風を纏い、鋭い爪と嘴が雷を帯びている。その瞳は自由と威厳に満ち、一行を見据える。
「ゴオオ!」と咆哮が響き、神殿に風が渦巻く。グリフォンが低く唸る。「我は風の守護者、ヴェントス・グリフォンなり。聖片を求める者、その迅さと絆を示せ。」
その声が頭に直接響き、シエルの手の甲に緑の神紋が一瞬だけ光った。  
戦いが始まった。グリフォンが「ストーム・スラッシュ」を放ち、風刃が一行を襲う。ガルドが盾で防ぎ、「風が強すぎるぜ!」と叫ぶ。シエルが「迅風の舞!」と風魔法を放ち、短剣で風刃を切り裂く。「俺の迅さなら負けねえ!」
ゼイクが「トーラス・ストライカー!」と召喚し、雷牛が突進するが、グリフォンの羽が雷を跳ね返す。リノアが「テラ・イグニス」で炎を放つが、風に煽られて散る。

ミリエが「アクア・リヴァイアサン」で水流を放ち、風を抑える。エルヴィが「木霊の矢」を射ち、蔓がグリフォンの足を狙うが、風で弾かれる。
グリフォンが「サンダー・ダッシュ」で雷速突進し、シエルに迫る。シエルが「風隠れの極意!」と叫び、風影分身で姿を消す。グリフォンの爪が空を切り、シエルが背後に回り込んで手裏剣を放つ。「刃風の秘法!」
風を纏った手裏剣がグリフォンの翼を掠め、「キィィ!」と鳴き声が響く。
「迅さだけでは我を越えられぬ。絆を示せ!」グリフォンの声が再び響き、シエルの神紋がさらに強く光った。

「絆か…!」シエルが仲間を見回し、「みんな、力を貸してくれ!」
ゼイクが剣で突進し、ガルドが盾でグリフォンを押し込む。リノアの炎が風を散らし、ミリエの水が動きを鈍らせる。エルヴィの弓が隙を作り、シエルが「風核の腕輪」を活かして迅く動く。
「俺の風は仲間と共に吹く!風影族の誇りにかけて、お前を越える!」
シエルが短剣を手に「迅風の舞」を放ち、風の渦がグリフォンを包む。刃が胸を貫き、「ゴオオ!」と咆哮が途切れる。グリフォンが膝をつき、祭壇に風の聖片が輝いて浮かんだ。

シエルが聖片に手を伸ばすと、ヴェントス・グリフォンが立ち上がり、静かに彼を見下ろす。「その迅さと絆、真なり。我に打ち勝つ力を持つ者よ、我が力を認めよう。」
シエルが額に手を当て、「我が自由の風とともに、嵐を切り開く盟友となれ…ヴェントス・グリフォン!」
「ゴオオ!」と風が唸り、契約が成立した。風の聖片がシエルの手に収まり、彼の手の甲に緑の神紋がはっきりと浮かび上がる。

ゼイクが近づき、「やったな、シエル!その神紋…何か特別だ」と言う。
シエルが手を眺め、「風影族の紋様だ。でも、こんなに鮮明になったのは初めてだぜ…」と呟く。
ミリエが驚き、「私のも…少し光ってる気がする」と手の甲を見る。確かに、水色の神紋が微かに輝いていた。
リノアが手を確認し、「私の火の紋もだよ。何か意味があるのかな?」と首をかしげる。

ガルドが豪快に笑う、「俺のもチラッと見えたぜ。こりゃあ、何かすごいことになってきたな!」
エルヴィが弓を手に、「うん、私のも木の紋が…みんな一緒だね」と微笑む。
ゼイクが影の聖片を握り、「アルテオンが言ってた絆の鍵…俺たちが神の生まれ変わりってことなのか?」と呟く。
一行が神殿を後にし、星舟に戻る中、シエルが「風影の巻物」を手に、「ヴェントリス…お前が俺に試練を与えたのか?」と呟いた。

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