145 / 171
縁の決戦編
スキル解放――ライラの覚悟
しおりを挟む
「――戦いってのはよ。常に、相手の虚を突かなきゃなんねぇ、お前は最初から考えるべきだったんだぜ?」
黄苑は、愉悦に歪んだ笑みを浮かべながら語り出した。
倒れ伏すドルガを見下ろし、まるで弱者をいたぶるような口調で嘲る。
一歩、また一歩と血に濡れた地を踏みしめながら、距離を詰めてくる。
「なんで槍を持つお前に、双剣なんかで突っ込んでくるのか。なんで、わざわざタネ明かしをしたのか」
そう言って黄苑は、両手に持っていた双剣を投げ捨てる。
最初から必要などなかったのだ――すべては、相手を騙すための道具。
「俺が小柄な体にしてんのはな――この質量の力を、一点に集約するため、双剣を持つのは――お前みてぇなのに、スピード重視だと勘違いさせるため、タネ明かしをするのはな……正面からの力勝負に、誘い込むためだ」
淡々と語られる事実、それは既に絶対的な優位と勝利を確信するからこそ語られるのだ。
口角が、限界まで吊り上がった。
「すべては――俺の筋書き通りに、相手をハメて、なぶり殺すため」
すべては計算された戦略。
勝つために、相手を嬲り殺すために、幾重にも張り巡らされた虚実によって、相手を翻弄し騙し嵌める。
それが黄苑の本当の戦闘スタイルだったのだ。
「ひゃははははははは!! 最初から、もう少し考えて戦ってりゃあ、こうはならなかったかもしれねぇのによ!」
甲高い笑い声が、広場に響く。
その顔は、もはや人のものではなかった。
醜く歪み、快楽だけを映す――獣の顔。
黄苑は、倒れたドルガの前で立ち止まる。
辛うじて息はしているが、もはや意識がないのかピクリとも動かない。
「だが――後は俺になぶり殺されて、俺の血肉になるがいい!」
「――ドルガさん!!」
悲鳴が、空気を切り裂いた。
その光景を見ていたライラが、引き留めるメイラに腕を引かれながら駆け出そうとする。
「だめっ!! あんたが行って、どうなるっていうんだい!!」
「でも――ドルガさんは……私たちのために――! それに私の力なら……」
ライラも分かっている。自分が駆け寄ったところで足手まといになることも力になれないことも、それでもほんの少しでも力になれるのであればと、瞳に涙を浮かべメイラを見返す。
そのとき――低く、落ち着いた声が響いた。
「ライラ。お前は……その力を、何のために使う」
普段は寡黙な父、ザイロはライラの瞳を真っ直ぐに見つめ問いかける。
その言葉は短く多くはない。だが、その眼差しは――言葉以上に多くを語っていた。
戦場では、力無い者が先に死んでいく、戦闘に手を出せばその矛先は確実に自分へと向けられる。
そして、それは自分の死以上に多くの悲しみを残すことになる。
ザイロは問いかけているのだ、その覚悟と決意をそれは死ぬためのものではない生きるためのもの。
ライラは、ぎゅっと目を閉じる。
震える息を一度、深く吐いて――再び、目を開いた。
「……守るために」
決意の宿った声で、ライラは答える。
それは生きるために、守られているだけじゃダメなのだ。
大切な場所を、仲間を、ドルガを守るためにライラの瞳は強く光を宿す。
ザイロは、その瞳を静かに見つめ――こくり、と小さく頷いた。
それは親が子の成長をするための大きな一歩を見送る証。
ザイロはメイラに視線を向ける。メイラは戸惑いの色を瞳に映すが、我が子の決意を止めたくないという思いでライラを掴む腕を緩める。
黄苑は、倒れ伏すドルガへ――ゆっくりと近づいていく、まるで処刑の執行人のようにその足元は軋み死へのカウントダウンを刻む。
その瞬間、ガバッと、ドルガの身体が跳ね起きる。
獣の本能か戦士としての意地か、その身体は目に見えて限界を物語っている。
鎧は砕け、血で濡れ、口からはだらだらと血が溢れている。
視界は霞み、呼吸はヒューヒューと不規則な音を立てていた。
明らかに焦点の定まらない瞳で、それでもドルガは黄苑を睨みつける。
「――ス……キル……咆牙……!!」
咆哮が、衝撃波となって放たれる。
だが黄苑は、そよ風の中を歩くように前進を続けた。
魔纏憑鬼――魔法をその身に纏った黄苑に物理的な攻撃など効きはしない。
すべてはすり抜け虚しく空を切る。
「……っ、ぐ……っ!」
ドルガは歯を噛みしめ、更に、二発、三発と連続で咆牙を放つ。
悪足搔きにも似た最後の抵抗、それでもドルガは最後の最後までその命を燃やす
「だからよぉ……効かねぇって言ってんだろ!!」
黄苑は飛びかかり、ドルガの喉元を鷲掴みにした。
「ガッ……ぁ……!」
苦悶の声が漏れる。
空気が、喉から引き剥がされる。
「いいスキルだよなぁ? でもよ――喉を潰しちまえば、使えねぇよな?」
黄苑は歪んだ笑みを浮かべる。
掴む手に、ぎりっと力が籠もる。
喉を潰され、もはやスキルすら使うことが出来なくなる。
「――っ!!」
そのまま――ドンッ!! 叩きつけるように、ドルガを殴る。
身体が地面に激突し、反動で、巨体がまるでボールのように跳ね上がる。
血を吐き跳ね上がった身体を掴む。
「まだ終わりじゃねぇぞ?」
――再び、殴打。
吹き飛びそうになるドルガを引き戻し、追撃の嵐を浴びせる。
何も出来ないドルガはサンドバッグのように殴り続けられる。
地面が陥没し、吹き飛ぶことすら許さないとばかりに、与えられたおもちゃを壊すようにただひたすらに、連続攻撃を叩き込む。
「ひゃ……はは……ははははは!!」
黄苑の顔は凶悪に歪んでいく。
甲高い笑い声とともに、獲物を嬲る事への喜び、快楽にドルガの吐く血を浴びながら、醜悪に狂気に染まっていく。
「どうしたどうしたぁ!? 守るんじゃなかったのかよォ!!」
笑いながら、殴り叩きつける。
もはや、戦いではない、圧倒的な暴力による蹂躙だった。
無抵抗の者を殴り、痛めつけ、弄ぶだけの自分の快楽だけを求めた処刑に近い暴力。
広場には、鈍い衝撃音と、骨の砕ける嫌な音だけが響いていた。
拳が叩きつけられ、鈍い衝撃と骨が砕ける感触。
それでも――意識だけが、しぶとく繋ぎ止めるドルガ。
(……つ……強ぇ……)
ドルガの思考は、もはや言葉にすらなりきらない。
圧倒的な力、抗う術もなく、ただ一方的に蹂躙されている現実。
いつしか――痛みすら、感じなくなっていた。
もはや殴られていることすら分からなくなるほどに、意識はふっと軽くなり現実から引き剥がされていく。
――遠い、過去へ。
獣人国ルガンディア。
兵舎の裏手にある、土が剥き出しの訓練場。
そこで、ドルガ、朧、灰毛の三人は汗を流していた。
まだ、新米兵士だった頃、三人で切磋琢磨し己を磨いていた。
「はぁっ!」
槍を振るうドルガ。
真正面から、力任せの突撃。
「……」
それを受け止める朧。
最低限の動きで受け流し、距離を取る。
「やれやれ」
少し離れた場所で、灰毛が腕を組んで見ていた。
「ドルガ。お前は――もう少し、考えて戦うことが出来んのか」
嗜めるような声。
「あぁ? 戦闘中に、考え事なんか出来るかよ」
ドルガは汗を拭い、面倒くさそうに顔を歪める。
灰毛は、深く息を吐いた。
「いいか。戦闘はな――正面からぶつかるものばかりではない。時には不意を打ち、時には虚をつく戦いもある。それらに対処出来なければ――命を落とすぞ」
真剣な眼差しで灰毛は言う。
三人の中で一番真面目で、いつも取りまとめ役をする。
「そういうまどろっこしいの、苦手なんだよ。男はやっぱり――真っ向勝負だろ?」
ドルガは、豪快に笑い力こぶを見せる。
単純明快、自身の力強さに自信と誇りを持つからこそ言えるのだ。
その屈託のない笑顔に、灰毛は額に手を当てる。
「……はぁ」
「灰毛、此奴に何を言っても無駄だ。脳みそまで筋肉で出来ているからな」
横からバカにするように朧が言う。
「……何だと!? 朧てめぇ!!」
ドルガは即座に噛みつき、ぎゃあぎゃあと言い合う二人。
それをまた始まったとばかりに間に入る灰毛。
懐かしい記憶が、脳裏を流れていく。
(……コイツが…………死の間際に見る……走馬灯ってやつか……)
薄れゆく意識の中で、ドルガはぼんやりと思った。
不思議と、恐怖はなかった。
痛みも、怒りも、もう感じない。
もはや抵抗する気力もなく腕はだらりと落ち、目から光が失われていく。
負けたのだ、戦士として獣として黄苑に完全に敗北したことを悟る。
ただ、静かな納得だけが胸に落ちていく。
(……俺も……ついに……)
――死ぬのか。
その事実を、ドルガは受け入れた。
そして最後に、脳裏をよぎったのは――あの夜だった。
収穫祭の夜、焚き火の明かりと音楽に合わせて、人々が笑い、踊る広場。
その輪の中で、ぎこちなく、足を踏み外しながらも、ライラと踊ったあの夜。
嬉しかった、一目惚れをして衝動的に告白をして断られてしまい、気まずい空気の中で誘うことが出来ずにしょぼくれていた時、ライラが手を差し伸べてくれた。
幸せだった。人生でこれ程の幸せを感じた瞬間でもあった。
胸の奥が、きゅっと締め付けられる。
(……ライラさん…………最後に……あなたと、もう一度……踊れたら、よかったな――)
そう思った、その瞬間。
グシャリと容赦のない拳が、ドルガの意識ごと打ち砕いた。
視界が、完全に暗転する。
その一撃で、ドルガの身体は――ズン、と重く地に倒れ伏した。
「……どうやら、終わりみたいだな」
黄苑は、興味を失ったように肩をすくめた。
「それじゃあ――これで、終わりだ」
とどめを刺すため、拳を振り上げた――纏った雷撃を集中するように拳が光を帯びる。
その時――カツンと乾いた音。
小さな衝撃が、黄苑の頭に当たった。
「ああ?」
黄苑は、不快そうに顔を歪め、石が飛んできた方向へと視線を向ける。
そこに――ライラが、立っていた。
震える手で、もう一つ石を握りしめ、涙を浮かべながら、しかし一歩も退かずに。
息を吸い込み、震える声を、必死に押し殺す。
「ドルガさんから――離れなさい!!」
その一言が、歪みきった戦場の空気に、真っ直ぐ突き刺さった。
「あ~、いるんだよなぁ……人が楽しんでるところに、水差す奴ってのがさ」
黄苑は、ドルガにとどめを刺そうとしていた手を止め、だるそうに頭を掻いた。
吐き捨てるように言い、視線をライラへ向ける。
「弱ぇくせに、出しゃばってきやがって」
黄苑は、ゆっくりとライラへ近づく。
「この落とし前――どうつけるんだよ?」
顔のすぐ近くまで来て、にやりと歪んだ笑みを浮かべる。
新しいおもちゃを見つけたように、次はどうやって壊そうか考えながら舌なめずりをする。
ライラは震える体を必死に抑え、強い瞳で、真正面から黄苑を睨み返す。
「……」
その視線を見て、黄苑は一瞬だけ目を細め――すぐに、嗜虐的に笑った。
「まあいいや、そんなに死にてぇなら――お前から殺して、食らってやるよ!!」
拳が、振り上げられる。
逃げ場はない。
ライラは、ぎゅっと目を瞑った。
ドゴォッ!!
鈍い衝撃音が、広場に響き渡った。
「……え……?」
来ると思った衝撃が来ないことにライラは違和感を覚え、恐る恐る目を開ける。
そこにあったのは――ドルガの背中だった。
黄苑とライラの間に、割って入るように立ち、その腹で――黄苑の拳を受け止めている。
「なっ!?」
黄苑の顔に、一瞬だけ動揺が走った。
――その瞬間、ドルガの腕が、力を振り絞って振り下ろされる。
ゴンッ!!
渾身の一撃が、黄苑の顔面に叩き込まれた。
黄苑の身体が、吹き飛ぶ。
「ライラさんには――指一本、触れさせねぇ!!」
決死の形相で叫ぶドルガだが、その声を最後に――彼の膝が、がくりと崩れ落ちた。
「ドルガさん!!」
ライラが駆け寄り、ドルガの正面でしゃがんで支える。
その体はボロボロでもはや動くことも出来なかっただろう。
それでも、ライラを守るために立ち上がり攻撃を防いでくれたのだ。
そんなドルガの姿にライラは涙を浮かべる。
「……いって~……」
吹き飛ばされた黄苑は手の甲で口元を拭いながら、ゆっくりと起き上がった。
口の端に血滲んでいるが、その笑みは消えていない。
ライラは、ボロボロになったドルガの顔にそっと手を添える。
「……ライラ……さん……逃げろ……」
ドルガの声は、掠れていた。
生き絶え絶えの言葉。
だが――ライラは、首を横に振った。
決意を宿した瞳で、ドルガを見つめる。
そして、そっと彼の耳元で静かに囁いた。
「……ドルガさん、目……瞑っていてくださいね」
声は、驚くほど穏やかだった。
「な……何を……」
戸惑うドルガの言葉を遮るように、ライラは――抱き込むように、彼を引き寄せた。
「スキル――血醒活」
ライラの鋭い牙が、ドルガの首筋に、深く食い込んだ。
「あ……ぁ……」
ドルガの喉から、声にならない声が漏れた。
噛まれた首筋から、じんわりと――ライラの温もりが、力となって流れ込んでくる感覚。
その瞬間――ドクンとドルガの内側で、何かが目を覚ました。
心臓が強く脈打ち、砕けていたはずの肉体が、内側から組み直されていく感覚。
立つことすらままならないはずの体に再び力が沸き起こる。
消えかけていた瞳に闘志に再び熱い炎が燃え上がる。
ライラのスキル。
それは――相手の首筋を牙で噛むことで力を流し込み、秘孔を刺激する技。
一時的に肉体を超回復させ、同時に超強化する能力だった。
遠くで、殺気が跳ね上がる。
それを見た黄苑が、嘲るように吠えた。
「今さら何かしても――おせーんだよ!!」
ドンッ!!
地面が割れるほどの力で地を蹴り、雷撃を纏ったまま、一直線に突撃してくる。
狙いは――ライラとドルガ、まとめて貫く一撃。
バキィッ!!
凄まじい衝撃音。
「……な、何!?」
黄苑の目が見開かれる。
ドルガが――その一撃を、真正面から受け止めていた。
先ほどまで、死にかけていたはずの男が、血に塗れ、砕かれていたはずの戦士が立っている。
ガシッとドルガの手が、黄苑の腕を掴んだ。
振りほどこうとしても――動かない。
死にかけとは思えないほどの信じられないほどの握力。
「……チッ!」
黄苑は舌打ちし、纏っていた雷撃を、そのままドルガに浴びせる。
「ぐ……っ!」
雷が走り、ドルガは一度だけ手を離した。
黄苑は距離を取り、殺気をむき出しにする。
「この――死にぞこないがぁ!!」
最大出力の雷撃をその体から発する。
帯びた雷撃は周りの地面を割り、浮き上がらせる。
踏み込みと同時に地面は爆ぜ、最速最重量の攻撃を繰り出す。
だが――ドルガは、静かに呟いた。
「……お前は、強ぇよ。けどな……俺も、一個だけ――気付いたことがある」
黄苑の瞳が、わずかに揺れる。
「お前のその魔纏憑鬼……攻撃の瞬間だけ、実体に戻るんだろ!」
黄苑の一撃が届くその瞬間、ドルガのカウンターが爆ぜる。
「スキル――愛衝・咆牙!!」
それは、これまでとは桁が違う、ライラの力が重なってその威力は十倍も二十倍にも跳ね上がった咆哮。
二人のスキルが生んだ合わせ技となった。
ドォォォォン!!
衝撃波が、世界を殴り飛ばす、地面は抉れ木々をなぎ倒すほどの威力。
「しまっ――」
黄苑の声は、途中で消えた。
雷光ごと、衝撃波に飲み込まれ、消し飛ぶ。
「……はぁ……はぁ……」
ドルガは肩で息をしながら、立ち尽くす。
そして――なぜか、キメ顔で親指で自分を指した。
「これが……俺とライラさんの愛の力だ!」
「――ち、違います!!」
即座に、真っ赤な顔のライラがツッコむ。
「え!?」
ドルガは、その体勢のまま――固まった。
呆けた顔のまま完全に停止する。
広場には、勝利の余韻と微妙に気まずい空気が同時に流れていた。
黄苑は、愉悦に歪んだ笑みを浮かべながら語り出した。
倒れ伏すドルガを見下ろし、まるで弱者をいたぶるような口調で嘲る。
一歩、また一歩と血に濡れた地を踏みしめながら、距離を詰めてくる。
「なんで槍を持つお前に、双剣なんかで突っ込んでくるのか。なんで、わざわざタネ明かしをしたのか」
そう言って黄苑は、両手に持っていた双剣を投げ捨てる。
最初から必要などなかったのだ――すべては、相手を騙すための道具。
「俺が小柄な体にしてんのはな――この質量の力を、一点に集約するため、双剣を持つのは――お前みてぇなのに、スピード重視だと勘違いさせるため、タネ明かしをするのはな……正面からの力勝負に、誘い込むためだ」
淡々と語られる事実、それは既に絶対的な優位と勝利を確信するからこそ語られるのだ。
口角が、限界まで吊り上がった。
「すべては――俺の筋書き通りに、相手をハメて、なぶり殺すため」
すべては計算された戦略。
勝つために、相手を嬲り殺すために、幾重にも張り巡らされた虚実によって、相手を翻弄し騙し嵌める。
それが黄苑の本当の戦闘スタイルだったのだ。
「ひゃははははははは!! 最初から、もう少し考えて戦ってりゃあ、こうはならなかったかもしれねぇのによ!」
甲高い笑い声が、広場に響く。
その顔は、もはや人のものではなかった。
醜く歪み、快楽だけを映す――獣の顔。
黄苑は、倒れたドルガの前で立ち止まる。
辛うじて息はしているが、もはや意識がないのかピクリとも動かない。
「だが――後は俺になぶり殺されて、俺の血肉になるがいい!」
「――ドルガさん!!」
悲鳴が、空気を切り裂いた。
その光景を見ていたライラが、引き留めるメイラに腕を引かれながら駆け出そうとする。
「だめっ!! あんたが行って、どうなるっていうんだい!!」
「でも――ドルガさんは……私たちのために――! それに私の力なら……」
ライラも分かっている。自分が駆け寄ったところで足手まといになることも力になれないことも、それでもほんの少しでも力になれるのであればと、瞳に涙を浮かべメイラを見返す。
そのとき――低く、落ち着いた声が響いた。
「ライラ。お前は……その力を、何のために使う」
普段は寡黙な父、ザイロはライラの瞳を真っ直ぐに見つめ問いかける。
その言葉は短く多くはない。だが、その眼差しは――言葉以上に多くを語っていた。
戦場では、力無い者が先に死んでいく、戦闘に手を出せばその矛先は確実に自分へと向けられる。
そして、それは自分の死以上に多くの悲しみを残すことになる。
ザイロは問いかけているのだ、その覚悟と決意をそれは死ぬためのものではない生きるためのもの。
ライラは、ぎゅっと目を閉じる。
震える息を一度、深く吐いて――再び、目を開いた。
「……守るために」
決意の宿った声で、ライラは答える。
それは生きるために、守られているだけじゃダメなのだ。
大切な場所を、仲間を、ドルガを守るためにライラの瞳は強く光を宿す。
ザイロは、その瞳を静かに見つめ――こくり、と小さく頷いた。
それは親が子の成長をするための大きな一歩を見送る証。
ザイロはメイラに視線を向ける。メイラは戸惑いの色を瞳に映すが、我が子の決意を止めたくないという思いでライラを掴む腕を緩める。
黄苑は、倒れ伏すドルガへ――ゆっくりと近づいていく、まるで処刑の執行人のようにその足元は軋み死へのカウントダウンを刻む。
その瞬間、ガバッと、ドルガの身体が跳ね起きる。
獣の本能か戦士としての意地か、その身体は目に見えて限界を物語っている。
鎧は砕け、血で濡れ、口からはだらだらと血が溢れている。
視界は霞み、呼吸はヒューヒューと不規則な音を立てていた。
明らかに焦点の定まらない瞳で、それでもドルガは黄苑を睨みつける。
「――ス……キル……咆牙……!!」
咆哮が、衝撃波となって放たれる。
だが黄苑は、そよ風の中を歩くように前進を続けた。
魔纏憑鬼――魔法をその身に纏った黄苑に物理的な攻撃など効きはしない。
すべてはすり抜け虚しく空を切る。
「……っ、ぐ……っ!」
ドルガは歯を噛みしめ、更に、二発、三発と連続で咆牙を放つ。
悪足搔きにも似た最後の抵抗、それでもドルガは最後の最後までその命を燃やす
「だからよぉ……効かねぇって言ってんだろ!!」
黄苑は飛びかかり、ドルガの喉元を鷲掴みにした。
「ガッ……ぁ……!」
苦悶の声が漏れる。
空気が、喉から引き剥がされる。
「いいスキルだよなぁ? でもよ――喉を潰しちまえば、使えねぇよな?」
黄苑は歪んだ笑みを浮かべる。
掴む手に、ぎりっと力が籠もる。
喉を潰され、もはやスキルすら使うことが出来なくなる。
「――っ!!」
そのまま――ドンッ!! 叩きつけるように、ドルガを殴る。
身体が地面に激突し、反動で、巨体がまるでボールのように跳ね上がる。
血を吐き跳ね上がった身体を掴む。
「まだ終わりじゃねぇぞ?」
――再び、殴打。
吹き飛びそうになるドルガを引き戻し、追撃の嵐を浴びせる。
何も出来ないドルガはサンドバッグのように殴り続けられる。
地面が陥没し、吹き飛ぶことすら許さないとばかりに、与えられたおもちゃを壊すようにただひたすらに、連続攻撃を叩き込む。
「ひゃ……はは……ははははは!!」
黄苑の顔は凶悪に歪んでいく。
甲高い笑い声とともに、獲物を嬲る事への喜び、快楽にドルガの吐く血を浴びながら、醜悪に狂気に染まっていく。
「どうしたどうしたぁ!? 守るんじゃなかったのかよォ!!」
笑いながら、殴り叩きつける。
もはや、戦いではない、圧倒的な暴力による蹂躙だった。
無抵抗の者を殴り、痛めつけ、弄ぶだけの自分の快楽だけを求めた処刑に近い暴力。
広場には、鈍い衝撃音と、骨の砕ける嫌な音だけが響いていた。
拳が叩きつけられ、鈍い衝撃と骨が砕ける感触。
それでも――意識だけが、しぶとく繋ぎ止めるドルガ。
(……つ……強ぇ……)
ドルガの思考は、もはや言葉にすらなりきらない。
圧倒的な力、抗う術もなく、ただ一方的に蹂躙されている現実。
いつしか――痛みすら、感じなくなっていた。
もはや殴られていることすら分からなくなるほどに、意識はふっと軽くなり現実から引き剥がされていく。
――遠い、過去へ。
獣人国ルガンディア。
兵舎の裏手にある、土が剥き出しの訓練場。
そこで、ドルガ、朧、灰毛の三人は汗を流していた。
まだ、新米兵士だった頃、三人で切磋琢磨し己を磨いていた。
「はぁっ!」
槍を振るうドルガ。
真正面から、力任せの突撃。
「……」
それを受け止める朧。
最低限の動きで受け流し、距離を取る。
「やれやれ」
少し離れた場所で、灰毛が腕を組んで見ていた。
「ドルガ。お前は――もう少し、考えて戦うことが出来んのか」
嗜めるような声。
「あぁ? 戦闘中に、考え事なんか出来るかよ」
ドルガは汗を拭い、面倒くさそうに顔を歪める。
灰毛は、深く息を吐いた。
「いいか。戦闘はな――正面からぶつかるものばかりではない。時には不意を打ち、時には虚をつく戦いもある。それらに対処出来なければ――命を落とすぞ」
真剣な眼差しで灰毛は言う。
三人の中で一番真面目で、いつも取りまとめ役をする。
「そういうまどろっこしいの、苦手なんだよ。男はやっぱり――真っ向勝負だろ?」
ドルガは、豪快に笑い力こぶを見せる。
単純明快、自身の力強さに自信と誇りを持つからこそ言えるのだ。
その屈託のない笑顔に、灰毛は額に手を当てる。
「……はぁ」
「灰毛、此奴に何を言っても無駄だ。脳みそまで筋肉で出来ているからな」
横からバカにするように朧が言う。
「……何だと!? 朧てめぇ!!」
ドルガは即座に噛みつき、ぎゃあぎゃあと言い合う二人。
それをまた始まったとばかりに間に入る灰毛。
懐かしい記憶が、脳裏を流れていく。
(……コイツが…………死の間際に見る……走馬灯ってやつか……)
薄れゆく意識の中で、ドルガはぼんやりと思った。
不思議と、恐怖はなかった。
痛みも、怒りも、もう感じない。
もはや抵抗する気力もなく腕はだらりと落ち、目から光が失われていく。
負けたのだ、戦士として獣として黄苑に完全に敗北したことを悟る。
ただ、静かな納得だけが胸に落ちていく。
(……俺も……ついに……)
――死ぬのか。
その事実を、ドルガは受け入れた。
そして最後に、脳裏をよぎったのは――あの夜だった。
収穫祭の夜、焚き火の明かりと音楽に合わせて、人々が笑い、踊る広場。
その輪の中で、ぎこちなく、足を踏み外しながらも、ライラと踊ったあの夜。
嬉しかった、一目惚れをして衝動的に告白をして断られてしまい、気まずい空気の中で誘うことが出来ずにしょぼくれていた時、ライラが手を差し伸べてくれた。
幸せだった。人生でこれ程の幸せを感じた瞬間でもあった。
胸の奥が、きゅっと締め付けられる。
(……ライラさん…………最後に……あなたと、もう一度……踊れたら、よかったな――)
そう思った、その瞬間。
グシャリと容赦のない拳が、ドルガの意識ごと打ち砕いた。
視界が、完全に暗転する。
その一撃で、ドルガの身体は――ズン、と重く地に倒れ伏した。
「……どうやら、終わりみたいだな」
黄苑は、興味を失ったように肩をすくめた。
「それじゃあ――これで、終わりだ」
とどめを刺すため、拳を振り上げた――纏った雷撃を集中するように拳が光を帯びる。
その時――カツンと乾いた音。
小さな衝撃が、黄苑の頭に当たった。
「ああ?」
黄苑は、不快そうに顔を歪め、石が飛んできた方向へと視線を向ける。
そこに――ライラが、立っていた。
震える手で、もう一つ石を握りしめ、涙を浮かべながら、しかし一歩も退かずに。
息を吸い込み、震える声を、必死に押し殺す。
「ドルガさんから――離れなさい!!」
その一言が、歪みきった戦場の空気に、真っ直ぐ突き刺さった。
「あ~、いるんだよなぁ……人が楽しんでるところに、水差す奴ってのがさ」
黄苑は、ドルガにとどめを刺そうとしていた手を止め、だるそうに頭を掻いた。
吐き捨てるように言い、視線をライラへ向ける。
「弱ぇくせに、出しゃばってきやがって」
黄苑は、ゆっくりとライラへ近づく。
「この落とし前――どうつけるんだよ?」
顔のすぐ近くまで来て、にやりと歪んだ笑みを浮かべる。
新しいおもちゃを見つけたように、次はどうやって壊そうか考えながら舌なめずりをする。
ライラは震える体を必死に抑え、強い瞳で、真正面から黄苑を睨み返す。
「……」
その視線を見て、黄苑は一瞬だけ目を細め――すぐに、嗜虐的に笑った。
「まあいいや、そんなに死にてぇなら――お前から殺して、食らってやるよ!!」
拳が、振り上げられる。
逃げ場はない。
ライラは、ぎゅっと目を瞑った。
ドゴォッ!!
鈍い衝撃音が、広場に響き渡った。
「……え……?」
来ると思った衝撃が来ないことにライラは違和感を覚え、恐る恐る目を開ける。
そこにあったのは――ドルガの背中だった。
黄苑とライラの間に、割って入るように立ち、その腹で――黄苑の拳を受け止めている。
「なっ!?」
黄苑の顔に、一瞬だけ動揺が走った。
――その瞬間、ドルガの腕が、力を振り絞って振り下ろされる。
ゴンッ!!
渾身の一撃が、黄苑の顔面に叩き込まれた。
黄苑の身体が、吹き飛ぶ。
「ライラさんには――指一本、触れさせねぇ!!」
決死の形相で叫ぶドルガだが、その声を最後に――彼の膝が、がくりと崩れ落ちた。
「ドルガさん!!」
ライラが駆け寄り、ドルガの正面でしゃがんで支える。
その体はボロボロでもはや動くことも出来なかっただろう。
それでも、ライラを守るために立ち上がり攻撃を防いでくれたのだ。
そんなドルガの姿にライラは涙を浮かべる。
「……いって~……」
吹き飛ばされた黄苑は手の甲で口元を拭いながら、ゆっくりと起き上がった。
口の端に血滲んでいるが、その笑みは消えていない。
ライラは、ボロボロになったドルガの顔にそっと手を添える。
「……ライラ……さん……逃げろ……」
ドルガの声は、掠れていた。
生き絶え絶えの言葉。
だが――ライラは、首を横に振った。
決意を宿した瞳で、ドルガを見つめる。
そして、そっと彼の耳元で静かに囁いた。
「……ドルガさん、目……瞑っていてくださいね」
声は、驚くほど穏やかだった。
「な……何を……」
戸惑うドルガの言葉を遮るように、ライラは――抱き込むように、彼を引き寄せた。
「スキル――血醒活」
ライラの鋭い牙が、ドルガの首筋に、深く食い込んだ。
「あ……ぁ……」
ドルガの喉から、声にならない声が漏れた。
噛まれた首筋から、じんわりと――ライラの温もりが、力となって流れ込んでくる感覚。
その瞬間――ドクンとドルガの内側で、何かが目を覚ました。
心臓が強く脈打ち、砕けていたはずの肉体が、内側から組み直されていく感覚。
立つことすらままならないはずの体に再び力が沸き起こる。
消えかけていた瞳に闘志に再び熱い炎が燃え上がる。
ライラのスキル。
それは――相手の首筋を牙で噛むことで力を流し込み、秘孔を刺激する技。
一時的に肉体を超回復させ、同時に超強化する能力だった。
遠くで、殺気が跳ね上がる。
それを見た黄苑が、嘲るように吠えた。
「今さら何かしても――おせーんだよ!!」
ドンッ!!
地面が割れるほどの力で地を蹴り、雷撃を纏ったまま、一直線に突撃してくる。
狙いは――ライラとドルガ、まとめて貫く一撃。
バキィッ!!
凄まじい衝撃音。
「……な、何!?」
黄苑の目が見開かれる。
ドルガが――その一撃を、真正面から受け止めていた。
先ほどまで、死にかけていたはずの男が、血に塗れ、砕かれていたはずの戦士が立っている。
ガシッとドルガの手が、黄苑の腕を掴んだ。
振りほどこうとしても――動かない。
死にかけとは思えないほどの信じられないほどの握力。
「……チッ!」
黄苑は舌打ちし、纏っていた雷撃を、そのままドルガに浴びせる。
「ぐ……っ!」
雷が走り、ドルガは一度だけ手を離した。
黄苑は距離を取り、殺気をむき出しにする。
「この――死にぞこないがぁ!!」
最大出力の雷撃をその体から発する。
帯びた雷撃は周りの地面を割り、浮き上がらせる。
踏み込みと同時に地面は爆ぜ、最速最重量の攻撃を繰り出す。
だが――ドルガは、静かに呟いた。
「……お前は、強ぇよ。けどな……俺も、一個だけ――気付いたことがある」
黄苑の瞳が、わずかに揺れる。
「お前のその魔纏憑鬼……攻撃の瞬間だけ、実体に戻るんだろ!」
黄苑の一撃が届くその瞬間、ドルガのカウンターが爆ぜる。
「スキル――愛衝・咆牙!!」
それは、これまでとは桁が違う、ライラの力が重なってその威力は十倍も二十倍にも跳ね上がった咆哮。
二人のスキルが生んだ合わせ技となった。
ドォォォォン!!
衝撃波が、世界を殴り飛ばす、地面は抉れ木々をなぎ倒すほどの威力。
「しまっ――」
黄苑の声は、途中で消えた。
雷光ごと、衝撃波に飲み込まれ、消し飛ぶ。
「……はぁ……はぁ……」
ドルガは肩で息をしながら、立ち尽くす。
そして――なぜか、キメ顔で親指で自分を指した。
「これが……俺とライラさんの愛の力だ!」
「――ち、違います!!」
即座に、真っ赤な顔のライラがツッコむ。
「え!?」
ドルガは、その体勢のまま――固まった。
呆けた顔のまま完全に停止する。
広場には、勝利の余韻と微妙に気まずい空気が同時に流れていた。
10
あなたにおすすめの小説
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
『追放された底辺付与術師、実は【全自動化】のチートスキル持ちでした〜ブラックギルドを追い出されたので、辺境で商会を立ち上げたら勝手に世界規
NagiKurou
ファンタジー
「お前のような、一日中デスクに座って何もしない無能はクビだ!」
国内最大のギルド『栄光の剣』で、底辺の付与術師として働いていたアルスは、ある日突然、強欲なギルドマスターから追放を言い渡される。
しかし、彼らは知らなかった。ギルドの武器の自動修復、物流の最適化、資金管理に至るまで、すべてアルスの固有スキル【全自動化(ワークフロー構築)】によって完璧にシステム化され、回っていたことを。
「俺がいなくなったら、あの自動化システム、全部止まるけど……まあいいか」
管理権限を解除し、辺境へと旅立ったアルス。彼は自身のスキルを使って、圧倒的な耐久力を誇る銀色の四輪型重装ゴーレムを作り出し、気ままな行商を始める。
一度構築すれば無限に富を生み出す「全自動」のチートスキルで、アルスの商会は瞬く間に世界規模へとスケールしていく!
一方、すべてを失ったギルドは、生産ラインが崩壊し、絶望のどん底へと突き落とされていくのだった……。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる