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ep.14
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王女から譲り受けた最高級の宝石を、メルはヤスリで削っていた。
傍らでは、アルベールが幸せそうに紅茶を淹れている。
「ふふ、メル。君が僕のために宝石を選んでくれている姿を見ているだけで、僕はこの国の誰よりも輝いている気分だよ」
「アルベール様は元からキラキラしていますけど、もっと素敵になりますよ。……ほら、できました。この宝石を、鞘のここにはめ込みますね」
メルがパチン、と宝石を鞘に固定した瞬間。
工房の中に、直視できないほどの「魔力の閃光」が走った。
「あら……。なんだか、とってもよく光りますね?」
「……ああ。メル、君が僕の魔力を効率よく通しすぎるせいで、この鞘、ただの入れ物じゃなくて『超巨大な魔力増幅アンテナ』になっていないかい?」
不穏な予感を抱きつつも、アルベールはその鞘を腰に差し、メルのリクエストで街まで夕食の材料を買い出しに出かけることにした。
――だが、二人が離宮を一歩出た瞬間、異変が起きた。
パリン! パリンパリン!!
「えっ? な、何事だ!?」
アルベールが歩くたびに、道沿いの街灯の魔石が耐えきれずに破裂していく。それだけではない。彼が「格好いいポーズ」で立ち止まるたびに、周囲の建物の窓ガラスが共鳴し、近くの池の噴水が空高く噴き出した。
「メル! 街の様子がおかしい! 何か邪悪な魔術師の攻撃か!?」
「いえ……アルベール様、多分それ、アルベール様の『格好良さ』が宝石で増幅されて、周囲に漏れ出しちゃってるんだと思います……」
「なんだって!? 僕の輝きが……物理的に世界を破壊しているというのか!?」
アルベールはショックを受けつつも、どこか誇らしげに胸を張った。
「……流石はメルだ! 僕のカリスマ性をここまで正確に物質化できるのは、世界で君しかいない!」
「喜んでいる場合じゃないですよぅ……。あ、皆さん、眩しくて目が開けられないみたいです」
街の人々は、アルベールが歩くたびに「目がぁー!」「ま、眩しすぎる!」と叫んで倒れ伏している。もはやパレードというよりは、ちょっとした災害だった。
「仕方ない、メル。……街の人々の安全のために、僕は君のマントの中に隠れて歩くことにしよう。……いいだろう? こうして密着していれば、魔力も外に漏れないはずだ」
「……絶対、それが目的ですよね?」
確信犯的にメルを抱き寄せ、マントで二人を包み込むアルベール。
結局、街灯が割れる音と、アルベールの鼻歌だけが響く、妙に距離の近いお買い物タイムになったのだった。
傍らでは、アルベールが幸せそうに紅茶を淹れている。
「ふふ、メル。君が僕のために宝石を選んでくれている姿を見ているだけで、僕はこの国の誰よりも輝いている気分だよ」
「アルベール様は元からキラキラしていますけど、もっと素敵になりますよ。……ほら、できました。この宝石を、鞘のここにはめ込みますね」
メルがパチン、と宝石を鞘に固定した瞬間。
工房の中に、直視できないほどの「魔力の閃光」が走った。
「あら……。なんだか、とってもよく光りますね?」
「……ああ。メル、君が僕の魔力を効率よく通しすぎるせいで、この鞘、ただの入れ物じゃなくて『超巨大な魔力増幅アンテナ』になっていないかい?」
不穏な予感を抱きつつも、アルベールはその鞘を腰に差し、メルのリクエストで街まで夕食の材料を買い出しに出かけることにした。
――だが、二人が離宮を一歩出た瞬間、異変が起きた。
パリン! パリンパリン!!
「えっ? な、何事だ!?」
アルベールが歩くたびに、道沿いの街灯の魔石が耐えきれずに破裂していく。それだけではない。彼が「格好いいポーズ」で立ち止まるたびに、周囲の建物の窓ガラスが共鳴し、近くの池の噴水が空高く噴き出した。
「メル! 街の様子がおかしい! 何か邪悪な魔術師の攻撃か!?」
「いえ……アルベール様、多分それ、アルベール様の『格好良さ』が宝石で増幅されて、周囲に漏れ出しちゃってるんだと思います……」
「なんだって!? 僕の輝きが……物理的に世界を破壊しているというのか!?」
アルベールはショックを受けつつも、どこか誇らしげに胸を張った。
「……流石はメルだ! 僕のカリスマ性をここまで正確に物質化できるのは、世界で君しかいない!」
「喜んでいる場合じゃないですよぅ……。あ、皆さん、眩しくて目が開けられないみたいです」
街の人々は、アルベールが歩くたびに「目がぁー!」「ま、眩しすぎる!」と叫んで倒れ伏している。もはやパレードというよりは、ちょっとした災害だった。
「仕方ない、メル。……街の人々の安全のために、僕は君のマントの中に隠れて歩くことにしよう。……いいだろう? こうして密着していれば、魔力も外に漏れないはずだ」
「……絶対、それが目的ですよね?」
確信犯的にメルを抱き寄せ、マントで二人を包み込むアルベール。
結局、街灯が割れる音と、アルベールの鼻歌だけが響く、妙に距離の近いお買い物タイムになったのだった。
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