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第3章 学生の数だけ、物語がある。物語には創り手と演じ手がいるわけで。主役と脇役が交差したりもするよね。
58.バネッサの友達、ナユカ・ジョンストン伯爵令嬢。
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マーゴットとキャスリーヌとバネッサは、ほぼ一緒に行動しているが、いつも3人でいるわけではない。
マーゴットとキャスリーヌはニコイチだが、バネッサは違うので、1人で慎重に交友関係を築いていた。
そのうちの1人が、学園にいる間は、第1王子派でも、第2王子派でもないと、派閥に入らない宣言をしたニンデリー王国のジョンストン伯爵家の嫡女ナユカ。
派閥云々まで、手が回らないと、ナユカは両陣営の前で説明したそうだ。
ナユカの実母が過労のため療養することになり、実質的にナユカが家の仕事をすることになっている。
国に届け出てもいるそうだ。
12歳の勤労学生ナユカ・ジョンストン。
父は、ナユカの実母が療養するのに合わせて、2号さんとその娘を貴族に迎え入れた。
平民クラスで合格した娘は、入学時に、貴族クラスに在籍が確認出来た。
出来立てホヤホヤのスキャンダルなので、ニンデリー王国の国内貴族は、ほとぼりが冷めるまで近寄ってこないと、ナユカは自己紹介した。
ナユカは、第1王子派の2組。
娘は、第2王子派の1組。
一応、スキャンダルな異母姉妹のクラスを分ける配慮を学園はしてくれたようだ。
伯爵令嬢同士なら、ある程度、遠慮はいらない。
バネッサとナユカは、会えば話をするようになった。
一方のナユカ・ジョンストン。
学園生活が始まった当初、ナユカ・ジョンストンは孤独だった。
授業に出席すると、授業に関係する会話をする機会が出来ると分かってから、授業にはできる限り出席するようにしている。
ナユカの1日の予定は、2種類。
授業に出席するか。
寮の部屋で、家の仕事をするか。
仕事をするために寮の部屋に戻ると周りに告げると、周りから敬意を払われることもあり、屋敷にいた時より、いい気分で仕事に向き合えている。
バネッサは、ナユカ以外に、茶色の髪と瞳の2人の令嬢とも親しく付き合っているよう。
なぜか、ナユカといると、バネッサは決して2人には近寄らない。
2人も、ナユカとバネッサが揃うと近づいてこない。
茶色の髪と瞳の2人の令嬢は、バネッサと同郷で、バネッサと同じ平民クラスに在籍していることをナユカは知っている。
子爵家と男爵家だから、伯爵令嬢2人といるのは気を使うのかな?とナユカは思った。
スキャンダルのせいで、内紛を懸念され、ジョンストン伯爵家は、伯爵家としての地位を危ぶまれている。
ジョンストン伯爵家の嫡女であるナユカと一緒にいても、子爵令嬢と男爵令嬢にメリットがない。
バネッサが2人と楽しげにしている様子を見かける度に、3人に混ざりたいという思いが、ナユカの内からもたげてくる。
でも、友達のバネッサは、ナユカをバネッサの同郷の下位貴族に関わらせない。
ナユカはバネッサの友達として、残りの2人とも、ぜひ仲良くなって、3人の輪に入りたいのに。
ナユカは、悶々としながら、残りの2人を見送る。
そんなナユカの心に波風を立てる存在が近づいてきた。
マーゴットとキャスリーヌはニコイチだが、バネッサは違うので、1人で慎重に交友関係を築いていた。
そのうちの1人が、学園にいる間は、第1王子派でも、第2王子派でもないと、派閥に入らない宣言をしたニンデリー王国のジョンストン伯爵家の嫡女ナユカ。
派閥云々まで、手が回らないと、ナユカは両陣営の前で説明したそうだ。
ナユカの実母が過労のため療養することになり、実質的にナユカが家の仕事をすることになっている。
国に届け出てもいるそうだ。
12歳の勤労学生ナユカ・ジョンストン。
父は、ナユカの実母が療養するのに合わせて、2号さんとその娘を貴族に迎え入れた。
平民クラスで合格した娘は、入学時に、貴族クラスに在籍が確認出来た。
出来立てホヤホヤのスキャンダルなので、ニンデリー王国の国内貴族は、ほとぼりが冷めるまで近寄ってこないと、ナユカは自己紹介した。
ナユカは、第1王子派の2組。
娘は、第2王子派の1組。
一応、スキャンダルな異母姉妹のクラスを分ける配慮を学園はしてくれたようだ。
伯爵令嬢同士なら、ある程度、遠慮はいらない。
バネッサとナユカは、会えば話をするようになった。
一方のナユカ・ジョンストン。
学園生活が始まった当初、ナユカ・ジョンストンは孤独だった。
授業に出席すると、授業に関係する会話をする機会が出来ると分かってから、授業にはできる限り出席するようにしている。
ナユカの1日の予定は、2種類。
授業に出席するか。
寮の部屋で、家の仕事をするか。
仕事をするために寮の部屋に戻ると周りに告げると、周りから敬意を払われることもあり、屋敷にいた時より、いい気分で仕事に向き合えている。
バネッサは、ナユカ以外に、茶色の髪と瞳の2人の令嬢とも親しく付き合っているよう。
なぜか、ナユカといると、バネッサは決して2人には近寄らない。
2人も、ナユカとバネッサが揃うと近づいてこない。
茶色の髪と瞳の2人の令嬢は、バネッサと同郷で、バネッサと同じ平民クラスに在籍していることをナユカは知っている。
子爵家と男爵家だから、伯爵令嬢2人といるのは気を使うのかな?とナユカは思った。
スキャンダルのせいで、内紛を懸念され、ジョンストン伯爵家は、伯爵家としての地位を危ぶまれている。
ジョンストン伯爵家の嫡女であるナユカと一緒にいても、子爵令嬢と男爵令嬢にメリットがない。
バネッサが2人と楽しげにしている様子を見かける度に、3人に混ざりたいという思いが、ナユカの内からもたげてくる。
でも、友達のバネッサは、ナユカをバネッサの同郷の下位貴族に関わらせない。
ナユカはバネッサの友達として、残りの2人とも、ぜひ仲良くなって、3人の輪に入りたいのに。
ナユカは、悶々としながら、残りの2人を見送る。
そんなナユカの心に波風を立てる存在が近づいてきた。
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