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第6章 可動式魔法遺跡、クークード遺跡の見学ツアーに参加しよう。
223.バネッサ・オッドア伯爵令嬢。『私は、コーハ王国の貴族。ニンデリー王国のナユカ・ジョンストンの軍門に下ることはない。』
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聞こえてくる学生の声の数が増えてきた。
パートラン卿は、レベッカ・ショアが自発的に来るのを待つのは止めて、実力行使に出ることにしたようだ。
バネッサは、チャンスを見誤らない。
バネッサは、クロッグ・カーブに向かって、不敵に笑ってやる。
バネッサは、クロッグ・カーブに、宣言した。
「ナユカ・ジョンストンの使者。
帰って、己の主に伝えなさい。
私、バネッサ・オッドアは、コーハ王国の貴族。ニンデリー王国のナユカ・ジョンストンの軍門に下ることは、決してない。」
「散々馬鹿にしやがって!」
とクロッグ・カーブ。
クロッグ・カーブは、激昂した勢いのままに、バネッサに掴みかかる。
避けるバネッサ。
クロッグ・カーブの動きと共に、いつでも戦いを再開できると様子を見ていた男達が再起動。
クロッグ・カーブは、使者として、生かして帰すが、男達に遠慮はいらない。
レベッカ・ショアの動きに邪魔される心配もなくなったバネッサの動きは、一騎当千。
使者の手足は、所詮、手足。
もいで、動けなくしてしまえば、使者は丸裸。
クロッグ・カーブは、地に倒れていく男達を見て、叫んでいる。
「なんで簡単にやられているんだよ!」
手足がもがれ、おたおたしながら後退するクロッグ・カーブをどんどん追い詰めていくバネッサ。
バネッサは、実戦経験があるが、それだけではない。
コーハ王国のオッドア伯爵令嬢として生きるバネッサの矜持と覚悟が、バネッサの原動力。
ナユカ・ジョンストン伯爵令嬢の使者と名乗りながら、虎の威を借る狐のクロッグ・カーブは、本領を発揮したバネッサの敵ではない。
学生が、辿り着き、目撃者となるタイミングで、クロッグ・カーブに敗北を宣言させること。
クロッグ・カーブは、貴族の配下である真の意味を理解していない。
覚悟もなく、節操なしのクロッグ・カーブ。
バネッサは、クロッグ・カーブに逃げ道を用意させない。
貴族と貴族のやり合いは、社交界で優雅に火花を散らすばかりではない。
泥臭くとも、刃を交えて、力で甲乙をつけることなんていくらでもある。
貴族ならば、戦いには、勝たねばならぬ。
時代を築くのは、勝者のみ。
家名の元には、有形無形のたくさんの集いしものがある。
その全てを使う代わりに、その全ての責任を背負う。
それが、貴族。
バネッサ・オッドアは、誇り高き、コーハ王国の伯爵令嬢。
ナユカ・ジョンストンが、ニンデリー王国のジョンストン伯爵家の嫡女だろうとなんだろうと。
かつて、友人として言葉を交わした者であろうと。
オッドア伯爵令嬢バネッサの、生まれてから12年にわたって培われてきた、貴族としての覚悟と矜持をへし折ることは、できぬ。
バネッサ・オッドア伯爵令嬢は、ナユカ・ジョンストン伯爵令嬢の誘いを断り、刃を交えることを選んだ。
当然の帰結。
レベッカ・ショアは、バネッサが、一心不乱に戦う姿を見て、困惑している。
クロッグ・カーブは、今朝まで、普通に喋っていた人なのに。
バネッサは、簡単に、刃を向けられるの?
それは、私に対しても同じなの?
もう、友達とは見てくれないの?
レベッカ・ショアに見向きもしないで、戦いを始めたバネッサ。
私は、まだ、バネッサのことを友達として、諦めていないのに。
諦めたくないのに。
レベッカ・ショアは、何もせずに、バネッサが戦う姿を目で追っていた。
レベッカ・ショアが、聞こえてくる足音が大きいことに気付いて、バネッサから自身へと意識を戻したときには、レベッカ・ショアは、パートラン卿の手の届く距離にいた。
「ひっ。」
悲鳴をあげるレベッカ・ショア。
逃げ出そうとしたレベッカ・ショアは、パートラン卿に背中を向けた。
「逃がすか!」
パートラン卿の手がのびる。
パートラン卿は、レベッカ・ショアが自発的に来るのを待つのは止めて、実力行使に出ることにしたようだ。
バネッサは、チャンスを見誤らない。
バネッサは、クロッグ・カーブに向かって、不敵に笑ってやる。
バネッサは、クロッグ・カーブに、宣言した。
「ナユカ・ジョンストンの使者。
帰って、己の主に伝えなさい。
私、バネッサ・オッドアは、コーハ王国の貴族。ニンデリー王国のナユカ・ジョンストンの軍門に下ることは、決してない。」
「散々馬鹿にしやがって!」
とクロッグ・カーブ。
クロッグ・カーブは、激昂した勢いのままに、バネッサに掴みかかる。
避けるバネッサ。
クロッグ・カーブの動きと共に、いつでも戦いを再開できると様子を見ていた男達が再起動。
クロッグ・カーブは、使者として、生かして帰すが、男達に遠慮はいらない。
レベッカ・ショアの動きに邪魔される心配もなくなったバネッサの動きは、一騎当千。
使者の手足は、所詮、手足。
もいで、動けなくしてしまえば、使者は丸裸。
クロッグ・カーブは、地に倒れていく男達を見て、叫んでいる。
「なんで簡単にやられているんだよ!」
手足がもがれ、おたおたしながら後退するクロッグ・カーブをどんどん追い詰めていくバネッサ。
バネッサは、実戦経験があるが、それだけではない。
コーハ王国のオッドア伯爵令嬢として生きるバネッサの矜持と覚悟が、バネッサの原動力。
ナユカ・ジョンストン伯爵令嬢の使者と名乗りながら、虎の威を借る狐のクロッグ・カーブは、本領を発揮したバネッサの敵ではない。
学生が、辿り着き、目撃者となるタイミングで、クロッグ・カーブに敗北を宣言させること。
クロッグ・カーブは、貴族の配下である真の意味を理解していない。
覚悟もなく、節操なしのクロッグ・カーブ。
バネッサは、クロッグ・カーブに逃げ道を用意させない。
貴族と貴族のやり合いは、社交界で優雅に火花を散らすばかりではない。
泥臭くとも、刃を交えて、力で甲乙をつけることなんていくらでもある。
貴族ならば、戦いには、勝たねばならぬ。
時代を築くのは、勝者のみ。
家名の元には、有形無形のたくさんの集いしものがある。
その全てを使う代わりに、その全ての責任を背負う。
それが、貴族。
バネッサ・オッドアは、誇り高き、コーハ王国の伯爵令嬢。
ナユカ・ジョンストンが、ニンデリー王国のジョンストン伯爵家の嫡女だろうとなんだろうと。
かつて、友人として言葉を交わした者であろうと。
オッドア伯爵令嬢バネッサの、生まれてから12年にわたって培われてきた、貴族としての覚悟と矜持をへし折ることは、できぬ。
バネッサ・オッドア伯爵令嬢は、ナユカ・ジョンストン伯爵令嬢の誘いを断り、刃を交えることを選んだ。
当然の帰結。
レベッカ・ショアは、バネッサが、一心不乱に戦う姿を見て、困惑している。
クロッグ・カーブは、今朝まで、普通に喋っていた人なのに。
バネッサは、簡単に、刃を向けられるの?
それは、私に対しても同じなの?
もう、友達とは見てくれないの?
レベッカ・ショアに見向きもしないで、戦いを始めたバネッサ。
私は、まだ、バネッサのことを友達として、諦めていないのに。
諦めたくないのに。
レベッカ・ショアは、何もせずに、バネッサが戦う姿を目で追っていた。
レベッカ・ショアが、聞こえてくる足音が大きいことに気付いて、バネッサから自身へと意識を戻したときには、レベッカ・ショアは、パートラン卿の手の届く距離にいた。
「ひっ。」
悲鳴をあげるレベッカ・ショア。
逃げ出そうとしたレベッカ・ショアは、パートラン卿に背中を向けた。
「逃がすか!」
パートラン卿の手がのびる。
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