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第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密

273.貴族の本音を聞かされてしまったベリーベリー・イニーに、マーゴットがかけた言葉は?

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「それだけ?マーゴット。言うことは、それだけ?」
とベリーベリー・イニー。

「まだ、あるわ。
心霊スポットを調べて、心霊スポットに行ってみた結果の後に、
ベリーベリー・イニーは、同じ手口で騙されて、のこのこと、負け組貴族に利用されにいったわ。

ベリーベリー・イニーと負け組貴族が、
今、ここで、
好き放題さえずれるのは、
わたし達が、ベリーベリー・イニーをその負け組貴族の企みから助けたから。

ベリーベリー・イニー。

現実を見る力をつけなさい。

わたし達が助けなければ、
ベリーベリー・イニーは、能書きに必死な負け組貴族に利用されて、
第二のナンシー・ボーンになっていたわ。」
マーゴットは、容赦しない。

ここで、ベリーベリー・イニーに自覚させなくては、優しい夢と思い込みから抜け出せず、いつか、取り返しのつかない事態に直面することになる。

マーゴットには分かる。
キャスリーヌにも、バネッサにも分かる。

そんな事態に陥ったら。
今のように、悠長な会話などなく、
マーゴットは、問答無用で、ベリーベリー・イニーの命を刈り取ることになるだろう。

キャスリーヌとバネッサが無反応なのを見て、2人が味方をしてくれないと気づいたベリーベリー・イニー。

ベリーベリー・イニーが、スラッルス・トークンに視線を流した。

貴族である医者の前で、スラッルス・トークンの名前をベリーベリー・イニーが呼ぶ前に阻止するマーゴット。

「ベリーベリー・イニー。彼が大怪我したのは、
ベリーベリー・イニーが貴族の手口に騙されて、ついていったのが発端。
母親を人質に言いなりになるように働きかけられるところだった母子を逃がすため。

大怪我をしてまで助けてくれた恩人の名前を

自分と母親を策略にかけようとして失敗した他所の貴族の前で、
なんの考えもなしに呼ぼうとするなんて、彼を売る行為。

名前を呼ばないと話ができないのなら、口は閉じたままにしておきなさい。」


名前を呼んだと指摘されたベリーベリー・イニーは、はっと気づいて、マーゴットを見た。

「ごめん。マーゴット。」
とベリーベリー・イニー。

「謝りながら、名前を言うとは、敵意とみるわよ?」
とマーゴット。

「違う。つい。ごめん。どうしよう。」
とおろおろするベリーベリー・イニー。

「ベリーベリー・イニー。自分の望まない話を聞かせてしまったとき。貴族はね。」
とマーゴット。

「口封じをするわ。口を滑らした方も、聞いた方もいなければ、平穏無事というもの。」

余裕綽々だった医者は、顔を強張らせた。

ベリーベリー・イニーは、なるほどという顔をして聞いている。
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