子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。

359.マーゴット。『民が、過去の栄華を捨て去るときは、どんなときだか、分かる?』

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「そのようなドレマンの民がいたなど、頭が痛い。」
とキリル。

「商売にならない、生活の支えにならないのに、ドレマンの民であることを強要する考えなしで、現実が見えていない集団。
没落した殿様のおこぼれ狙いの無法者。
シグル・ドレマンと組織の構成員への評価。
否定する要素はある?」
マーゴットは、商人に聞いた。

商人は苦笑い。

「いずれにしても、商人との契約は、只今をもって終了。理由は、貴族のわたしの不興をかったから。」
とマーゴット。

「貴族の?落ちぶれた?」
と商人は半笑いになった。

キリルは、ドレマンの民であるという誇りが、人心からなくなり、ドレマンの民を誇る己らは嘲笑の対象だった聞いて、動きを止めていた。

マーゴットは、キリルに構わず、キャスリーヌとレベッカ・ショアを構成員のところへ向かわせた。

キャスリーヌなら、いいようにやる。

商人の言動は、キリルの荒療治になった。

その点では、役に立ったが、そんな副産物ごとき、商人を評価するに値しない。

貴族のお召しと知りながら、貴族であるマーゴットの前で、不遜な態度をとり、マーゴットの望む回答を用意して来なかった商人に救済措置は不要。

ドレマンの民なら応じるはずだと疑わないキリルの呼び出しだから、商人はうるさく騒がれないように、顔だけ出した。

それが分かるから、マーゴットが、目の前の商人を使う日は来ない。

シグル・ドレマンの組織をこの街から引き離すことは、この街に新しい変化をもたらすだろう。

台風の目となるか?

商人は、待ち構えている構成員に囲まれて帰っていく。

マーゴットは、商人を睨むキリルに言った。

「過去の栄華の中で生きていけるなら、それは過去ではない。」
とマーゴット。

シグル・ドレマンは、話す言葉を見つけられない。

「民がそれを捨て去ったとき、栄華は過去のものになる。」
とマーゴット。

黙って聞いているキリル。

「民がそれを捨てるのは、それにすがっても、助けてくれないと思い知ったとき。」
とマーゴット。

キリルの視線がブレた。

「思い当たることは?」
とマーゴット。

「仕事を切られたとき、シグル様の余波だと思い、何もしませんでした。あのときに、動かないといけなかったんですね。」
とキリル。

「分かったなら、同じ過ちを繰り返さないように、徹底する。

キリルがドレマンの民と考える者のうち、自主的にドレマンの民を返上した者は、シグル・ドレマンと組織との付き合いは続けていても、味方ではない。
情報は、洩らさないように。」
とマーゴット。
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