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375.ハコさんのキャリアを台無しにしたもの。刑事としての能力の高さに不釣り合いな、自身の感情を優先するハコさんの気質。メグたんの逮捕。
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「新人くんからの要望は、これで全部かい?」
とケンゴ。
「警察と公安への要望は、これで全部だが、要求は別にある。」
「要求を告げても、聞き入れられるかどうかは、別だということを理解しているなら、話してみるといいよ。」
とケンゴ。
「ハコさんとラキちゃんについて、詳しく知りたい。」
「ハコとラキの個人情報は出さないよ。」
とケンゴ。
「個人情報を聞き出して満足する心理は、俺の理解とは懸け離れている。」
「そうかい。知りたいのは、何だい?」
とケンゴ。
ハコさんは、公安の所属ではなく、刑事だった。
ケンゴとメグたんのこれまでの話を総合すると。
「警察は、支援団体の内通者探しの役が適任だったからという理由で、ハコさんにその役を割り振ったのではない。
メグたんを逮捕したことが人生の分岐点となり、ハコさんは正義が勝たないデスゲームに参加することになった。」
「ハコの人生を変えることになった始まりは、ハコによるメグの逮捕。」
とケンゴ。
「私の逮捕に踏み切るまでに何度となく立ち止まれたポイントで、ハコは一度も立ち止まらなかった。」
とメグたん。
ハコさんを語るときのメグたんは、懐かしむように話す。
メグたんにとってのハコさんは、懐かしく思い出せる同期ということか。
ハコさんに恨みつらみを抱えている様子がメグたんにはない。
ハコさんの話題を出すにあたり、メグたんの顔色を気にする必要はない。
話題に出す必要があるから、話題にするわけだが。
隣に座っている美人なメグたんの顔が歪むのを見ながら話すよりも、穏やかなメグたんを隣に感じながら、気分よく話をしたい。
俺の隣にいるツカサが腹の中でハコさんをどうとらえていたか、は知らない。
ケンゴは、ハコさんに対して良い感情を持っていないということを既に示している。
「ハコさんの捜査にかける原動力は、ハコさんの感情。
ハコさんは、自身の感情に正直に生きて。
刑事として振る舞うときも、自身の感情を殺さなかった。
同期のメグたんを逮捕したとき。
一人で、独自に捜査を開始したハコさんは、メグたんが暗黙の了解の元に動いていたことに気付けなかった。
メグたんを逮捕したことで、警察で刑事としてのキャリアをハコさんは築けなくなった、ということはあるか?」
ハコさんによる、同期の刑事メグたんの逮捕は、警察に衝撃を与えたのではないか。
「捜査はチームで動く。
周りを省みずに一人で突き進み、己の行動を己の感情に支配させる刑事は、捜査チームをかき乱す。
単独行動が、たまたまうまくいって成果が出ても、それは偶然。」
とメグたん。
「偶然を何度も狙ったタイミングで意図的に起こせた場合は、実力と見なされる。
正義が勝たないデスゲームに参加する前のハコは、偶然止まりと見られていたよ。」
とケンゴ。
「ハコさんが感情により、単独で突出した結果が、警察として歓迎されざるものだったことも、偶然止まりの評価の後押しになったのではないか。」
「感情で仕事をしない人にも、感情はあるわ。
仕事に己の感情をそのまま突っ込んでくるハコと仕事をして、チームとしての成果が上がるか否かは影響したかもしれない。」
とメグたん。
「成果に繋がらなかったなら、ハコさんに振り回された時間と労力を返せと考える人がいても不思議ではない、か。」
正義が勝たないデスゲームに参加する前のハコさんを取り巻く環境のうち、一番のネックは、職場での良好な人間関係の構築だった、という可能性はある、か。
「ハコがメグを逮捕すると同時に。
支援団体は、支援団体が取り込む対象として、ハコに目をつけた。」
とケンゴ。
支援団体も、支援団体を調べていた警察の誰かも、仕事が早いことだ。
「支援団体は、支援団体の協力者を殺していくメグたんを逮捕したハコさんに感謝したか?」
「他人に感謝する発想は、支援団体にはないわ。
自分達の目の前にあるものが、自分達のものでない場合は、奪い取って自分のものにするという発想だから。
譲られてありがたい、とは考えないのが支援団体。」
とメグたん。
「考えが浅く、感情のままに成果を追求し、追求したものの成果を出すだけの能力がある現役の女刑事だったハコさん。
支援団体には、ハコさんが手頃なおもちゃに見えていたか。」
「ハコは、ハコ自身の気質にメグを逮捕した件が決め手となり、警察内での身の置きどころがなくなっていた。」
とケンゴ。
「支援団体がハコさんを引き込もうとすれば、わざわざハコさんの弱味を握って脅迫するまでもない状態だった、ということか?」
とケンゴ。
「警察と公安への要望は、これで全部だが、要求は別にある。」
「要求を告げても、聞き入れられるかどうかは、別だということを理解しているなら、話してみるといいよ。」
とケンゴ。
「ハコさんとラキちゃんについて、詳しく知りたい。」
「ハコとラキの個人情報は出さないよ。」
とケンゴ。
「個人情報を聞き出して満足する心理は、俺の理解とは懸け離れている。」
「そうかい。知りたいのは、何だい?」
とケンゴ。
ハコさんは、公安の所属ではなく、刑事だった。
ケンゴとメグたんのこれまでの話を総合すると。
「警察は、支援団体の内通者探しの役が適任だったからという理由で、ハコさんにその役を割り振ったのではない。
メグたんを逮捕したことが人生の分岐点となり、ハコさんは正義が勝たないデスゲームに参加することになった。」
「ハコの人生を変えることになった始まりは、ハコによるメグの逮捕。」
とケンゴ。
「私の逮捕に踏み切るまでに何度となく立ち止まれたポイントで、ハコは一度も立ち止まらなかった。」
とメグたん。
ハコさんを語るときのメグたんは、懐かしむように話す。
メグたんにとってのハコさんは、懐かしく思い出せる同期ということか。
ハコさんに恨みつらみを抱えている様子がメグたんにはない。
ハコさんの話題を出すにあたり、メグたんの顔色を気にする必要はない。
話題に出す必要があるから、話題にするわけだが。
隣に座っている美人なメグたんの顔が歪むのを見ながら話すよりも、穏やかなメグたんを隣に感じながら、気分よく話をしたい。
俺の隣にいるツカサが腹の中でハコさんをどうとらえていたか、は知らない。
ケンゴは、ハコさんに対して良い感情を持っていないということを既に示している。
「ハコさんの捜査にかける原動力は、ハコさんの感情。
ハコさんは、自身の感情に正直に生きて。
刑事として振る舞うときも、自身の感情を殺さなかった。
同期のメグたんを逮捕したとき。
一人で、独自に捜査を開始したハコさんは、メグたんが暗黙の了解の元に動いていたことに気付けなかった。
メグたんを逮捕したことで、警察で刑事としてのキャリアをハコさんは築けなくなった、ということはあるか?」
ハコさんによる、同期の刑事メグたんの逮捕は、警察に衝撃を与えたのではないか。
「捜査はチームで動く。
周りを省みずに一人で突き進み、己の行動を己の感情に支配させる刑事は、捜査チームをかき乱す。
単独行動が、たまたまうまくいって成果が出ても、それは偶然。」
とメグたん。
「偶然を何度も狙ったタイミングで意図的に起こせた場合は、実力と見なされる。
正義が勝たないデスゲームに参加する前のハコは、偶然止まりと見られていたよ。」
とケンゴ。
「ハコさんが感情により、単独で突出した結果が、警察として歓迎されざるものだったことも、偶然止まりの評価の後押しになったのではないか。」
「感情で仕事をしない人にも、感情はあるわ。
仕事に己の感情をそのまま突っ込んでくるハコと仕事をして、チームとしての成果が上がるか否かは影響したかもしれない。」
とメグたん。
「成果に繋がらなかったなら、ハコさんに振り回された時間と労力を返せと考える人がいても不思議ではない、か。」
正義が勝たないデスゲームに参加する前のハコさんを取り巻く環境のうち、一番のネックは、職場での良好な人間関係の構築だった、という可能性はある、か。
「ハコがメグを逮捕すると同時に。
支援団体は、支援団体が取り込む対象として、ハコに目をつけた。」
とケンゴ。
支援団体も、支援団体を調べていた警察の誰かも、仕事が早いことだ。
「支援団体は、支援団体の協力者を殺していくメグたんを逮捕したハコさんに感謝したか?」
「他人に感謝する発想は、支援団体にはないわ。
自分達の目の前にあるものが、自分達のものでない場合は、奪い取って自分のものにするという発想だから。
譲られてありがたい、とは考えないのが支援団体。」
とメグたん。
「考えが浅く、感情のままに成果を追求し、追求したものの成果を出すだけの能力がある現役の女刑事だったハコさん。
支援団体には、ハコさんが手頃なおもちゃに見えていたか。」
「ハコは、ハコ自身の気質にメグを逮捕した件が決め手となり、警察内での身の置きどころがなくなっていた。」
とケンゴ。
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