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第2章 憶測で語らない。可能性は否定しない。
15.牡丹の庭中学校の校内への監視カメラ設置反対派の抗議活動の暴挙を中学校が阻止できない理由。
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「中学校が機能停止したから、監視カメラ設置派が市に訴えた?」
と透雲。
「子どもがいる場所で子どもを見守るには中学校にいなくてはならず、見守りを続けるためには健康でいなくてはならない。
健康のために、地域住民が中学校の校庭の遊具を活用するのは、開かれた学校として理に適っているという回答が市から出ている。」
と萃。
「団地の空室を減らすための施策をした部署が回答したとしか思えない。
市の施策は成功しているんです、間違ってなんていません、という主張が隠せていない。」
と透雲。
「市民の健康増進?
健康推進関係の部署も回答しそう。」
と奈美。
「健康な人が増えたら、医療費は抑制できる。
それは分からないではない。
牡丹の庭中学校の校区がある市は、市の施策で団地に入居した家庭が健康であれば、他の市民はどうでもいいのか?
補助を出して団地に入居させた家庭と、他の市民とに差をつけすぎじゃない?」
と透雲。
「気になっているのは。
補助を出して、校区外から団地への入居者を増やす施策を推進することで、牡丹の庭中学校の校区をどうしたかったのか、について言及している文字が市のホームページにはない点。」
と奈美。
「牡丹の庭中学校の校区の団地の空室状況を改善するのが、市の最終目標?」
と透雲。
「補助をつけて、団地の空室状況を改善しても、補助した分以上に税収は上がる?」
と奈美。
「監視カメラ設置反対派は、中学校の教職員から注意されると、言葉の暴力に対する抗議として、職員室や校長室への居座りも行っている。」
と萃。
「学校運営を妨害する意図しか読み取れない。
生徒と先生が中学校で中学生活を送りたいなら、監視カメラ設置反対派を刺激するな、というメッセージを送ってきている。」
と透雲。
「抗議行動ではないと監視カメラ設置反対派が主張している中学校の外での行動が、二つ。
監視カメラ設置を要望する家庭への、突撃家庭訪問。
監視カメラ設置を要望する家庭の生徒へのつきまといや、呼び出し。」
と萃。
「「うわっ。」」
奈美と透雲のあげた声が重なる。
「監視カメラ設置反対派は、学校を誰でも使っていいと思っている?」
と透雲。
「学校は、公共施設であり、地域に開かれた学校ならば、住民が使うのは理に適っているという主張を監視カメラ設置反対派はしている。」
と萃。
「学校のある校区の住民が善性という大前提が崩れて、開かれた学校は学校として機能を失いかけている?」
と奈美。
「監視カメラ設置反対派による監視カメラ設置派への突撃訪問は、地域で問題になっていない?」
と透雲。
「子どもを牡丹の庭中学校に通わせている保護者同士のトラブルだから、と警察は不介入。」
と萃。
「民事不介入。」
とびっくりする透雲。
「監視カメラ設置派の生徒へのつきまといや、呼び出しは、犯罪では?」
と奈美。
「生徒へのつきまといや呼び出しの実行犯は、牡丹の庭中学校に通う監視カメラ設置反対派の生徒が、級友との溝を解消するための涙ぐましい努力だから、嫌がらせやイジメではない。
嫌がらせやイジメなどと曲解するのは、相互理解が不足しているため。
自分から積極的に交流を深めてみては、という回答がきているから、中学校はこの件で動かない。」
と萃。
「どこがそんな回答を?」
と奈美。
「教育委員会じゃない?」
と透雲。
「教育委員会。」
と萃。
「監視カメラを設置するかどうかで揉めた箇所が校門だったとしても。
監視カメラを設置したいと訴えた側が実際に設置したかった場所は、校門じゃなくて、校内各所の可能性が濃厚になった。」
と奈美。
「牡丹の庭中学校PTAと牡丹の庭中学校は、連名で、学内での見回りを校区内の自治会に依頼している。
自治会の有志による見回りは、不定期で行われるようになった。」
と萃。
「そうか、自治会の有志による見回り実績があるから、監視カメラ設置反対派の生徒の保護者と親族の闊歩を阻止できないんだ。」
と透雲。
と透雲。
「子どもがいる場所で子どもを見守るには中学校にいなくてはならず、見守りを続けるためには健康でいなくてはならない。
健康のために、地域住民が中学校の校庭の遊具を活用するのは、開かれた学校として理に適っているという回答が市から出ている。」
と萃。
「団地の空室を減らすための施策をした部署が回答したとしか思えない。
市の施策は成功しているんです、間違ってなんていません、という主張が隠せていない。」
と透雲。
「市民の健康増進?
健康推進関係の部署も回答しそう。」
と奈美。
「健康な人が増えたら、医療費は抑制できる。
それは分からないではない。
牡丹の庭中学校の校区がある市は、市の施策で団地に入居した家庭が健康であれば、他の市民はどうでもいいのか?
補助を出して団地に入居させた家庭と、他の市民とに差をつけすぎじゃない?」
と透雲。
「気になっているのは。
補助を出して、校区外から団地への入居者を増やす施策を推進することで、牡丹の庭中学校の校区をどうしたかったのか、について言及している文字が市のホームページにはない点。」
と奈美。
「牡丹の庭中学校の校区の団地の空室状況を改善するのが、市の最終目標?」
と透雲。
「補助をつけて、団地の空室状況を改善しても、補助した分以上に税収は上がる?」
と奈美。
「監視カメラ設置反対派は、中学校の教職員から注意されると、言葉の暴力に対する抗議として、職員室や校長室への居座りも行っている。」
と萃。
「学校運営を妨害する意図しか読み取れない。
生徒と先生が中学校で中学生活を送りたいなら、監視カメラ設置反対派を刺激するな、というメッセージを送ってきている。」
と透雲。
「抗議行動ではないと監視カメラ設置反対派が主張している中学校の外での行動が、二つ。
監視カメラ設置を要望する家庭への、突撃家庭訪問。
監視カメラ設置を要望する家庭の生徒へのつきまといや、呼び出し。」
と萃。
「「うわっ。」」
奈美と透雲のあげた声が重なる。
「監視カメラ設置反対派は、学校を誰でも使っていいと思っている?」
と透雲。
「学校は、公共施設であり、地域に開かれた学校ならば、住民が使うのは理に適っているという主張を監視カメラ設置反対派はしている。」
と萃。
「学校のある校区の住民が善性という大前提が崩れて、開かれた学校は学校として機能を失いかけている?」
と奈美。
「監視カメラ設置反対派による監視カメラ設置派への突撃訪問は、地域で問題になっていない?」
と透雲。
「子どもを牡丹の庭中学校に通わせている保護者同士のトラブルだから、と警察は不介入。」
と萃。
「民事不介入。」
とびっくりする透雲。
「監視カメラ設置派の生徒へのつきまといや、呼び出しは、犯罪では?」
と奈美。
「生徒へのつきまといや呼び出しの実行犯は、牡丹の庭中学校に通う監視カメラ設置反対派の生徒が、級友との溝を解消するための涙ぐましい努力だから、嫌がらせやイジメではない。
嫌がらせやイジメなどと曲解するのは、相互理解が不足しているため。
自分から積極的に交流を深めてみては、という回答がきているから、中学校はこの件で動かない。」
と萃。
「どこがそんな回答を?」
と奈美。
「教育委員会じゃない?」
と透雲。
「教育委員会。」
と萃。
「監視カメラを設置するかどうかで揉めた箇所が校門だったとしても。
監視カメラを設置したいと訴えた側が実際に設置したかった場所は、校門じゃなくて、校内各所の可能性が濃厚になった。」
と奈美。
「牡丹の庭中学校PTAと牡丹の庭中学校は、連名で、学内での見回りを校区内の自治会に依頼している。
自治会の有志による見回りは、不定期で行われるようになった。」
と萃。
「そうか、自治会の有志による見回り実績があるから、監視カメラ設置反対派の生徒の保護者と親族の闊歩を阻止できないんだ。」
と透雲。
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