《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

387.マウンテン王国が、危機的状況に陥っていました。その影響で、侯爵令嬢が大ピンチです。

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さて。誰から話をさせようかなー。

「全員共通の問題なのか、一人ずつ異なる問題を抱えているのか、によって、聞き方が変わってくるんだけどさ。

一番最初に話したい人は?」

オレが水を向けてやると。

司祭の従兄弟が、反応した。
「引き続き、ぼくが。」

「全員共通の問題、という認識でいいのかな?」

「個人の問題は、一番大きな問題に派生して生じているから、根本原因を解決すれば、問題じゃなくなるはず。」
と司祭の従兄弟。

難題の予感。

「ヒサツグに分かりやすいように話すと。」

オイ。その一言は、足さなくていいぞ。

「マウンテン王国は、危機的状況に陥っている。

国王陛下は、女神様欠乏症になられて、回復の見込みがたっていない。

国王陛下の権威は、地に落ちてしまっている。」
と司祭の従兄弟。

欠乏症?

女神様に会えなくて?

欠乏症というより。

「依存症じゃないのかな?」

「医者は、欠乏症だと、診断していましたわ。」
と侯爵令嬢。

「侯爵令嬢も、国王陛下の状態を知っているのか?」

国王陛下の健康状態は、国のトップシークレットだよな。

侯爵令嬢は、お父さんが宰相。

侯爵令嬢は自身の意思で、宰相の仕事を手伝っていた。

「国王陛下の体調という丸秘情報を知っているのか。

オレがマウンテン王国にいたときより出世したんだな。」

丸秘情報まで聞かされているなら、侯爵令嬢は、さぞ重要なポジションに抜擢されたんだろうなー。

「残念ながら、違いますわ。

私も、出世した、と友人に報告しにきたかったですわよ。」
と侯爵令嬢は、ため息をついた。

「おおう、そうなのか。」

「国王陛下と王妃陛下の関係の改善は、遅々として進みませんでしたの。

国王陛下と王妃陛下を除く全員が、頭を悩ましてきましたわ。」
と侯爵令嬢。

「どちらも、嫌嫌だから、全く関係が改善しない。」
と近衛騎士団長の甥。

一度、こじれきった男女の仲は、というところなんだろうなー。

「マウンテン王国の貴族は、大きく二つに分かれていますわ。

現王家を維持しようという勢力。

現王家を倒して、新しい王家をたてようという勢力。

現在、新しい王家を狙う勢力が勢力を拡大していますの。」
と侯爵令嬢。

お隣のマウンテン王国で内戦勃発?

うん?

下剋上を目指す勢力が拡大しているということは、つまり。

「マウンテン王国に新しい英雄が現れたのかな?」

「いいえ。いませんわ。」
と侯爵令嬢。

「下剋上勢力には、現王家を倒す勝算がないよな?」

負け戦をしたいのかな?

「ヒサツグ。
軍事衝突だけが戦いではないことを知っておくといい。
王侯貴族の主戦場は、政治の駆け引き。」
と王姉殿下。

現マウンテン王家を維持したい派は、切り崩しによって、劣勢に追い込まれているということかな?

「現王家の転覆を唱える勢力の目的は?

現王家を転覆させたくないなら、と要求してきている内容が、厄介なんだよな?」

「その通りだよ。ヒサツグ。ここからは、ぼくが話すね。」
と司祭の従兄弟。

「おー。」

「まず、一つ目。王妃陛下をこちらの侯爵令嬢と交代させること。」
と司祭の従兄弟。

「なんでそうなった?」

お嫁さんチェンジ?

「お世継ぎをもうけるための営みを、国王陛下ご夫妻間では困難になっていることが明らかになったから。」
と王姉殿下。

「男性機能の問題で?」

「国王陛下は女神様欠乏症による心身の不調だから、環境を変えてみては、という医者の提案が、歪められて、利用されている。」
と悔しそうな王姉殿下。

「政治的に、というのは、外野が外堀を埋めてきてる、という意味か。」

「私は、現在、実質的に宰相補佐を務めていますの。

私と王妃陛下を交代などと言い出す狙いは、私を宰相補佐から外すことですわ。

現王家派の勢いを削ぐために。」
と侯爵令嬢。

「気を悪くするかもしれないけれど、確認しておくぞ。侯爵令嬢に、その気はないんだよな?」

「私はゆくゆくは宰相になります。
宰相と王妃陛下は、兼任できませんもの。」
と侯爵令嬢。

そりゃ、そうだ。

「続いて、二つ目。」
と司祭の従兄弟。
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