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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
589.クロードのオレへの執着が独占欲としてあらわれていたのは、オレがクロードを不安にさせていたからだ、と気づきました。これからは。
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マウンテン王国で、ケレメイン公爵として生きてきた時間について。
泣き言も、愚痴も、怒りも、クロードから聞いたことがなかった。
クロードが何を感じて、何を思ったか。
クロードは、何も語ってこなかった。
何をされても気にしなかったからじゃない。
味方がいなかったから、クロードは言えなかった。
友人だと思っていた人との関係は、クロードの望まない出来事で悪化していく。
止める方法も分からないまま、クロードは、クロード自身をすり減らしながら一人で立っていた。
オレを見つけて、オレを伴侶にした後。
クロードは、少しずつ、オレに期待するようになったんだと思う。
でも。
日本に帰る気満々だったオレは、この世界で衣食住を保証されている間、クロードの伴侶としての役割を全うするという考えだったから。
クロードは、歯がゆくて、寂しかったと思う。
クロードのオレへの執着というか、独占欲が激しすぎるとオレは感じていた。
そのときのオレは、クロードの事情に深く踏み込むつもりがなかった。
いつか、日本に帰るオレがクロードの事情をほじくりかえして荒らすのは良くないと思っていた。
オレが対応した方がいい問題は、オレが手を付けてもいいけれど。
この世界からいつかいなくなるオレの影響力をクロードに残さないようにしようと、オレは考えていた。
だから。
オレは、クロードの問題に親身になってはいても、心の中で、一線を引いていた。
そして。
クロードは。
クロードは、オレがクロードに対して一線を引いていることに気づいていたんだ。
クロードは気づいていない、とオレは思っていたけど。
ごめん、クロード。
ずっと、辛かったよな。
心を預ける先がなくて。
一人で。
クロードのオレへの執着は、寂しさと不安の裏返しだったんだ。
オレがケレメイン公爵家の王都邸から一人で出かけようとすると、屋敷の部屋の中にワープしてしまう現象も。
お茶会で顔見知りになったクロードの婚約者候補と話すためにオレが王城に出かけるのを嫌がったことも。
全部。
寂しさと不安が、独占欲という形で表に出てきたんだと思う。
クロードは、クロードの婚約者候補とされてきた四人とオレが関係を深めていくことで。
心の奥底で繋がれていないオレとクロードの関係が、壊れてしまうのを恐れていたんだと思う。
クロードと国王陛下の関係のように、クロードとオレの関係がこじれたら、クロードはもう立っていられないところまできていた。
クロードは、ぎゅうぎゅうとオレを抱きしめて、オレのつむじの匂いを嗅いで、不安と戦っていたんだ。
一人で。
オレは、ようやっと、クロードの抱えてきた孤独に気づけた。
クロードを孤独にしていたのは、オレだ。
オレは、クロードと一緒にいて、クロードを引っ張っていこうとしながら、その実、ずっと、クロードの思いやりに甘えっぱなしだったんだ。
オレは、ベッドの中で、体を縦にずりずりと滑らせ、クロードの顔の真正面にオレの顔がくる位置まで、移動した。
クロードは、オレが何をしだすのか、と待っている。
オレが、何かをしようとすると、オレに合わせるために待っているクロード。
オレ、クロードの愛にもたれかかりすぎていたんじゃないかな?
ここからのオレは、クロード以上にクロードの頼もしい伴侶になってやる。
「クロード。
オレは、もうクロードを一人にしない。
絶対に。
オレは、もう、日本に帰るとは言わない。
オレのいる場所は、クロードの腕の中と、クロードの隣だ。」
オレは、クロードの頭を抱えるように、頭全体をよしよしと撫でた。
「ヒサツグ。」
とクロードは、言葉を詰まらせている。
「ベッドの中では、クロードの下にいたり、クロードの上にいたりもするけどさ。」
「ヒサツグの帰りたい気持ちは?」
とクロードは、控えめに聞いてきた。
「クロード。
オレの家族は、クロードだから。」
「ヒサツグは、もう、帰りたいとは?」
と繰り返し、言葉を濁しながら確認してくるクロード。
オレは、クロードの不安に、今まで向き合ってこなかったことを反省した。
好きな人を不安にさせるなんて、男として失格だ。
「クロード。
家庭を持った自覚を持つまでに、時間がかかってしまったことを謝りたい。
オレのふらふらした気持ちで、オレとの未来を不安にさせたよな。
ごめん、クロード。
オレのことを信じて待ってくれてありがとう。」
「ヒサツグを信じても?」
とクロード。
好きな人に、信じてもいいか、と確認されるほどのオレの信用のなさに、オレは反省しかない。
「オレは、一生、クロードの側で、クロードと生きていたい。
クロード、この先ずっと、オレかクロードの寿命が来るまで、オレと生きてくれ。」
「ヒサツグ。
私は、何をおいても、ヒサツグと生きたい。」
とクロード。
「オレも。」
オレは、クロードの唇に唇を重ねにいった。
クロードは、オレの唇の内側にすっと舌を入れてくる。
愛しているよ、オレのクロード。
泣き言も、愚痴も、怒りも、クロードから聞いたことがなかった。
クロードが何を感じて、何を思ったか。
クロードは、何も語ってこなかった。
何をされても気にしなかったからじゃない。
味方がいなかったから、クロードは言えなかった。
友人だと思っていた人との関係は、クロードの望まない出来事で悪化していく。
止める方法も分からないまま、クロードは、クロード自身をすり減らしながら一人で立っていた。
オレを見つけて、オレを伴侶にした後。
クロードは、少しずつ、オレに期待するようになったんだと思う。
でも。
日本に帰る気満々だったオレは、この世界で衣食住を保証されている間、クロードの伴侶としての役割を全うするという考えだったから。
クロードは、歯がゆくて、寂しかったと思う。
クロードのオレへの執着というか、独占欲が激しすぎるとオレは感じていた。
そのときのオレは、クロードの事情に深く踏み込むつもりがなかった。
いつか、日本に帰るオレがクロードの事情をほじくりかえして荒らすのは良くないと思っていた。
オレが対応した方がいい問題は、オレが手を付けてもいいけれど。
この世界からいつかいなくなるオレの影響力をクロードに残さないようにしようと、オレは考えていた。
だから。
オレは、クロードの問題に親身になってはいても、心の中で、一線を引いていた。
そして。
クロードは。
クロードは、オレがクロードに対して一線を引いていることに気づいていたんだ。
クロードは気づいていない、とオレは思っていたけど。
ごめん、クロード。
ずっと、辛かったよな。
心を預ける先がなくて。
一人で。
クロードのオレへの執着は、寂しさと不安の裏返しだったんだ。
オレがケレメイン公爵家の王都邸から一人で出かけようとすると、屋敷の部屋の中にワープしてしまう現象も。
お茶会で顔見知りになったクロードの婚約者候補と話すためにオレが王城に出かけるのを嫌がったことも。
全部。
寂しさと不安が、独占欲という形で表に出てきたんだと思う。
クロードは、クロードの婚約者候補とされてきた四人とオレが関係を深めていくことで。
心の奥底で繋がれていないオレとクロードの関係が、壊れてしまうのを恐れていたんだと思う。
クロードと国王陛下の関係のように、クロードとオレの関係がこじれたら、クロードはもう立っていられないところまできていた。
クロードは、ぎゅうぎゅうとオレを抱きしめて、オレのつむじの匂いを嗅いで、不安と戦っていたんだ。
一人で。
オレは、ようやっと、クロードの抱えてきた孤独に気づけた。
クロードを孤独にしていたのは、オレだ。
オレは、クロードと一緒にいて、クロードを引っ張っていこうとしながら、その実、ずっと、クロードの思いやりに甘えっぱなしだったんだ。
オレは、ベッドの中で、体を縦にずりずりと滑らせ、クロードの顔の真正面にオレの顔がくる位置まで、移動した。
クロードは、オレが何をしだすのか、と待っている。
オレが、何かをしようとすると、オレに合わせるために待っているクロード。
オレ、クロードの愛にもたれかかりすぎていたんじゃないかな?
ここからのオレは、クロード以上にクロードの頼もしい伴侶になってやる。
「クロード。
オレは、もうクロードを一人にしない。
絶対に。
オレは、もう、日本に帰るとは言わない。
オレのいる場所は、クロードの腕の中と、クロードの隣だ。」
オレは、クロードの頭を抱えるように、頭全体をよしよしと撫でた。
「ヒサツグ。」
とクロードは、言葉を詰まらせている。
「ベッドの中では、クロードの下にいたり、クロードの上にいたりもするけどさ。」
「ヒサツグの帰りたい気持ちは?」
とクロードは、控えめに聞いてきた。
「クロード。
オレの家族は、クロードだから。」
「ヒサツグは、もう、帰りたいとは?」
と繰り返し、言葉を濁しながら確認してくるクロード。
オレは、クロードの不安に、今まで向き合ってこなかったことを反省した。
好きな人を不安にさせるなんて、男として失格だ。
「クロード。
家庭を持った自覚を持つまでに、時間がかかってしまったことを謝りたい。
オレのふらふらした気持ちで、オレとの未来を不安にさせたよな。
ごめん、クロード。
オレのことを信じて待ってくれてありがとう。」
「ヒサツグを信じても?」
とクロード。
好きな人に、信じてもいいか、と確認されるほどのオレの信用のなさに、オレは反省しかない。
「オレは、一生、クロードの側で、クロードと生きていたい。
クロード、この先ずっと、オレかクロードの寿命が来るまで、オレと生きてくれ。」
「ヒサツグ。
私は、何をおいても、ヒサツグと生きたい。」
とクロード。
「オレも。」
オレは、クロードの唇に唇を重ねにいった。
クロードは、オレの唇の内側にすっと舌を入れてくる。
愛しているよ、オレのクロード。
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