Heroic〜龍の力を宿す者〜

Ruto

文字の大きさ
27 / 122
1章

27:殲滅運動続けます

しおりを挟む

ボブゴブリン、ソードオーガ、ミノタウロスは俺のブレスによって半分ほどが炭と化した。

「残りの奴は俺に任せろ!」

槍を仕舞い、両手を胸の前で少し掌を離して構えると、ソウマは左手に風の球、右手には炎の球を出現させて2つを合わせていく。風は炎に取り込まれてもその存在は消失はせずに、球の中で解放を待ち荒れ狂う。炎は風に煽られて更に威力を増していく。

そして、その球は打ち出された。残存していた魔物の中心へと。球はそのままの形を維持して飛んで行き、中心に辿り着いた頃ヒュッと音を響かせると轟音を撒き散らしてその球に凝縮されたエネルギーが解放されて周りを蹂躙する。

炎の風が吹き荒れた場所には魔物は1匹たりとも残ってはいなかった。

「お、さっきのってこないだ考えたやつだよね?」

「おう!属性合成とは違う相乗効果を狙っての魔術は成功だぜ」

そう、さっきの魔術は属性合成と似ているが別物だ。属性合成は属性を合成することでその2つの属性の特性を兼ね備えた属性と成るのに対して。先程の物は魔術が引き起こす現象でお互いに良い影響を与える属性をそれぞれ使って反応させた物だ。効果は絶大だったようだ。

これで敵の戦力は半分以下になった。今頃、指揮官のやつは慌てていることだろう。残った魔物もさっさと倒して上にいる指揮官を殺しに行きますかね。

そう思いソウマに声を掛けようとしたところで向こうに動きがあった。

残っていた魔物は1000ほど。それらがこちらに突撃をしてきた。何の作戦も感じられない破れかぶれの物だ。指揮官は無能なのだろうか?
まあ、やることに変わりはない。

「ソウマ、行くよ」

「おうよ!」

ソウマと共に駆け出す。ここから見て確認できる敵は大群から頭が飛び出て見えるサイクロプスがそこそこおり、残りは武装したゴブリン。ゴブリンは上位種のゴブリンアーミーだろう。おそらくゴブリンジェネラルやゴブリンキングもいるはずだ。魔物には冒険者ランクと似たようなランクというものが存在しているが、今はそこは置いておく。ゴブリンアーミーはゴブリンではあるのだが、統率された動き、連係、武装、そして少ないながらも知性を持っており、かなり厄介だと聞く。

まあ、俺やソウマからしたらそこら辺は普通のゴブリンとは誤差くらいの差しか感じない。問題はジェネラルとキングだ。ジェネラルがいればアーミーは厄介になるし、ジェネラル自身とても高い知性を持ち技術が高いらしい。キングは知性、技術は当たり前だが、その身体能力が恐ろしいほど高いそうだ。

そうこう考えている内に敵後方から雨のように矢が飛来する。俺とソウマだけなら特に問題は無いが俺達の後ろには冒険者が続いている。死なれては目覚めが悪いので辺りを吹き飛ばす風の爆弾を放ち矢を吹き飛ばす。矢に対処している間も走り続け、槍を構える前列のゴブリンアーミーと接敵する。

槍が一斉に繰り出されるが、俺はそれをアギスで斬りはらいそのままの勢いで突っ込み敵を斬り殺し、前進する。敵陣を進んでいるので四方八方から攻撃がやってくる

前方の剣持ちを斬りかかってきたその剣ごとアギスで両断。左右から挟撃されるが、左から迫る槍を左手で掴み、繰り出された勢いを殺さずに右から斬りかかってきた斧持ちに突き刺し、槍を引っ張られたことで体勢が崩れた槍持ちの首を刎ねながら前進を続ける。後ろからの攻撃は風切り音や気配によって察知して躱して振り返りざまに剣を振り殺していく
偶に遭遇するサイクロプスは振り下ろされる足や拳を躱すか斬り、躱した場合は魔力による剣の伸長で首を断ち、足を斬ったならば伸長なしで首を飛ばす

そんなこんなで進んでいると強者のオーラを纏ったゴブリンが前方から現れた。装備は明らかに周りの者よりも良いものを装備しており、その手に持つ剣に至っては魔剣であろう事がその剣に内包される魔力を見て判断できる。さらにその目だ。目からは深い知性が感じられると共に闘争心が垣間見える。

「オマエ、ツヨイナ。オレト、タタカエ。オマエラ、テ、ダスナ」

ゴブリンはソルジャーになると人語を理解し、ジェネラルは片言だが喋れるようになり、キングに至っては流暢に話すと言う。

「ああ、いいよ。楽しい闘いを始めよう!」

今までの雑魚とは違う、本当の闘いだ。今日はダンジョンでのレア魔物といいついてるね。

両者が剣を構え前にでる。

先ずはどれ位やれるのかな?アギスの力はまだ使わない。

右下に置いていたアギスを逆袈裟で振り上げる。ジェネラルはそれに相対するように剣を打ちつけてくる。

キンッ!と剣が弾かれ合う。

筋力はほぼ互角、速さは俺のが上、技量は申し分なしだね。それじゃあ、ドンドン行こうか。

弾かれた剣を引き戻しまた互いに斬撃を放つ。速さは俺のが速いから俺が先手を取るような感じになるが向こうはそれに正面から全て打ちあうだけではなく、剣の上を滑らせたり、少し力の方向をズラしたりして、カウンターを放ってくる。

上から振り下ろした斬撃を剣の上を滑らせて流し反撃が飛んでくる。右斜め上からの斬撃を俺はそのさらに右に動く事で避け、お返しの横薙ぎを繰り出す。ジェネラルはそれを素早く戻した剣を斜めに構え俺の剣が当たると同時に上に跳ね上げる。お互いに跳ね上がった剣をそのまま上段からの攻撃に繋げて両者の剣がぶつかり、どちらも弾かれる。

やはり、唯剣を放つだけではない!この敵は相当研鑽を積んでいる。そして一旦離れた所でまた声が発せられる

「オマエ、ヤハリツヨイ。オレ、オマエト、タタカエテ、ウレシイ」

「俺もだよ、だからもっと殺り合おう」

「ソウカ、ナラ、オレ、ゼンリョク、ダ」

そう声を出したジェネラルの身体から魔力が発せられ、剣は炎を纏わらせる。

「いいね、なら俺も少し力を使うよ」

そう言い、俺は身体強化を発動し地を蹴る。地面が衝撃に耐え切れず、ヒビが入る。ジェネラルの前に一瞬で移動するが焦る様子はなく、冷静そうだ。俺は右から薙ぎ払うような斬撃を繰り出す。ジェネラルはそれに対抗し先程の様に斜めに構えて待つが、俺の剣は止まらずにそのままの勢いで上段に翻り上から叩きつける様に剣を振り下ろす。ジェネラルは流石に冷静ではいられなかったのか少し慌てた様に剣を構え直し、俺の剣を迎え撃つ。

俺とジェネラルの剣がぶつかると、今までの様に両者が吹き飛ぶのでは無く、ジェネラルが地面に片膝を突き、あまりの力に地面がひび割れて陥没する。

「グガァ!」

ジェネラルは更に魔力を放出してこれに耐える。ジェネラルには何が起こったのか分からないだろうが、これこそがアギスの能力。

重さの概念操作だ。

アギスの重さをゼロにして、剣が羽の様に舞い、かと思ったら山にのしかかられるほどの重さが襲い来る。

ジェネラルが横に飛び、この場から離脱する。アギスの重さを再び操作してジェネラルに追撃を掛ける。だが、ジェネラルが炎を飛ばすことにより少し間が空き、その間に体勢を整えられた。そして今度はジェネラルが斬りかかってくる。

死んだ強化によって剣速がさらに上がり剣戟の激しさが増す。剣と剣がぶつかり甲高い音が鳴る。剣を避け、流し、弾き、の攻防が続く。時折ジェネラルの剣から炎が放たれるが水魔術のアクアボールで相殺し、お返しのファイアバレットやサンダーバレットを放つが斬り払われるか、避けられる。

ジェネラルはアギスの能力を完璧には把握していないだろうが、正面からの力の比べ合いはしなくなったし、急な軌道変化にも対応してきた。だが、横薙ぎを受けてしまい、ジェネラルは吹き飛ぶ。直ぐさま距離を詰めようとしたが牽制の炎の斬撃が飛んできて足止めされる。

少しの距離を開けて再びの相対。言葉は発さずに構えを取る。ジェネラルは大上段に構え魔剣の炎を消す。俺は正眼に構える。

一瞬の間を置き

両者が駆け出し、交錯

どちらも剣を振り下ろした体勢

そして、ジェネラルの右肩から腹にかけて剣線が走り、血が噴き出し、その場に崩れ落ちた。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~

月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』 恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。 戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。 だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】 導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。 「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」 「誰も本当の私なんて見てくれない」 「私の力は……人を傷つけるだけ」 「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」 傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。 しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。 ――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。 「君たちを、大陸最強にプロデュースする」 「「「「……はぁ!?」」」」 落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。 俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。 ◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!

異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー

黒木夏
ファンタジー
2040年の初春、突如として地球上の主要都市に謎のダンジョンが出現した。 その特異性は明らかで、人口密集地を中心に出現し、未開の地には一切現れないという法則性を帯びていた。 人々は恐怖に震えつつも、未知なる存在に対する好奇心を抑えきれなかった。 異世界転移した最強の主人公のほのぼのライフ

処理中です...