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第十一章 織姫は彦星にどうしても抱かれたい(ヒメ視点)
01 クリスマスの名残
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季節は巡り、春。
「彼女」に昇格できる約束の半年まで、あと一ヶ月だ。
私は自分の部屋にある真ん丸お目目のリスのぬいぐるみをじいっと見つめて抱きしめた。クリスマスに阿久津さんがくれた、初めてのプレゼント。
眠るときにはいっつも抱きしめている。もうすっかり阿久津さんの家の匂いがとれてしまって物足りないけど、仕方ない。
ぬいぐるみの大きな目の淵を撫でる。阿久津さんに言わせれば、この目が私とよく似ているらしい。
ぬいぐるみをもらった日は、せっかくのクリスマスイヴだったのに、そしてせっかく阿久津さんの家に上げてもらえたのに、気付かない内に寝入ってしまっていた。
私が目を覚ましたときには、もう阿久津さんは起きていた。とはいえまだ五時くらいで、十二月だから日だって明けていない。ずいぶん早起きなんだなぁと思っていたら、ダイニングチェアに座った阿久津さんは、もうワイシャツとスラックスに着替えていて、どことなく不機嫌そうに私におはようと言った。
「すみません、寝ちゃって」
「ああ」
阿久津さんは無愛想にコップに口づける。湯気と香ばしい香りがふわりと漂った。
「コーヒーですか?」
「ああ。……紅茶でも飲むか?」
「いただきます」
阿久津さんはゆっくりと立ち上がり、紅茶をいれる準備を始める。
私は眠い目をこすって、指先にアイシャドウの色がついたのを見て眉を寄せた。
しまった。そのまま寝ちゃったから、化粧を落としてすらいない。
そうと気づくと、なんだか顔がぺたぺたして感じた。
阿久津さんは顔を上げることなく、黙ってお茶をいれている。
私は近づいていって、後ろからぎゅっと抱き着いた。
阿久津さんがびくりと身体を強張らせる。
「もったいないことしちゃった」
ぽつりとつぶやくと、阿久津さんが、何が、と聞いてくる。
「だって、せっかく一緒に過ごせたのに、寝ちゃった」
私は言って、額を阿久津さんの背中につける。化粧がつくと悪いから、目の周りを押し付けないようにする。
「……そうだな」
阿久津さんは短く答えた。紅茶の香りがふわりと広がる。
「起こしてくれればよかったのに」
私が唇を尖らせて言うと、阿久津さんは黙って私を見下ろし、ティーバッグが入ったままのカップを押し付けるように渡した。
「朝食、パンしかないぞ」
「セルフサービス?」
「用意してやるから座ってろ」
私は台所から押し出されるようにしてダイニングテーブルに近づいた。
ひょこりと台所を覗き込む。
「阿久津さん、どうかしました?」
「……何がだ」
「目、合わせてくれないし。減らず口もないし」
阿久津さんは不服げに私を睨みつける。
「減らず口って言うな」
「あはは、ごめんなさい」
私が笑うと、阿久津さんは気まずそうにして、朝食を準備する手元に視線を戻した。
どうしたんだろう。
私はダイニングチェアに腰掛けながら、台所に向かう阿久津さんの背中をぼんやり見つめる。
広い背中。
服越しに感じるしなやかな筋肉の硬さを、私はもう知っている。
会話もBGMもない、静かな部屋の中。ようやく差し込んでくる朝の陽射し。
チュンチュン、とベランダで鳥の泣き声がした。目を向けると、レースカーテン越しに数羽、飛んでいくのが見える。
典型的なほど平和な朝を感じて、両手の中のコップを包み込み、湯気を数度吹き飛ばして口をつける。
「……苦っ」
ティーバッグを取り出すのをすっかり忘れていた。
私のうめくようなつぶやきを聞き取ったらしい阿久津さんが、肩を震わせて笑い、振り向く。
「出せよ、渋くなるぞ」
「もうなってます」
私は唇を尖らせて、ティーバッグをつまみ、シンクへと向かった。
「そこ置いとけ」
「はい」
シンクにそれを置くと、阿久津さんが牛乳を出してくれる。
「ミルクティーにすりゃ、飲みやすいんじゃないの」
「ありがとうございます」
拝借して牛乳をコップに注ぐ。赤茶色が白濁して渦巻いた。
「しまっておきますね」
「ああ」
冷蔵庫を開けると、六こ入りの卵を見つけた。
「あれ、今日は卵がある」
「ああ」
阿久津さんは苦笑する。
「体調悪かったからな。せめて卵くらい食べるかと思って買っておいた」
「……って言って、開いてないですけど」
「結局面倒でな」
「もぉー」
私は唇を尖らせる。
「じゃあ、目玉焼きしましょう」
「フライパンないぞ」
「えっ!?」
あまりのことにうろたえた。自炊しないとは聞いたけど、そこまでとは。
「小鍋とヤカンしかない」
阿久津さんは笑いながら言った。
私はあきれてため息をつく。
「じゃ、ゆで卵にしましょう、ゆで卵」
小鍋に水を張り、火をつける。
「いくつ食べます?」
「じゃあ二つ」
「はぁい」
後でむきやすいように、お尻のところにちょっとだけ穴を開けておいた卵を茹ではじめる。
キッチンタイマーがないことを見て取って、スマホを取り出し、アラームをセットした。
「何してんだ?」
「半熟は七分」
つぶやいて、顔を上げる。
「固ゆでの方がいいですか?」
「いや……任せる」
阿久津さんは言って、台所から離れ、ダイニングチェアに腰掛けた。置いてあったコーヒーを口にする。
七分後、ゆであがった卵をむいて、卓上に置いた。
「お塩とか、あります?」
「さすがにそれはある」
阿久津さんが苦笑しながら塩を出す。私はそれをぱらぱらとふりかけた。
「はい、召し上がれ」
「いただきます」
言って手を合わせる姿が、なんとなくくすぐったい。微笑みながら見守ると、一口食べた阿久津さんが目を丸くした。
「お、理想的」
黄身が少しだけとろりとしたゆで卵。
阿久津さんがにやりとして私を見る。
「偶然?」
「違いますよぅ。学校で習ったんです。沸騰してから七分」
私はスマホをかざした。阿久津さんが笑う。
「律儀に守ってんだ」
「だって、ほんとに美味しくできたから。私の得意料理」
阿久津さんは笑い出した。私は目をまたたかせる。
「ゆで卵が得意料理なんじゃ、他が思いやられるな」
私は頬を膨らませた。自炊しない人に言われたくない、と思ったけれど、ずっと実家暮らしの私にさして料理のバリエーションがないのは確かだ。
「でも、美味しいでしょ」
言葉に迷った挙げ句そう言うと、阿久津さんが微笑んだ。
「うん。美味い」
その微笑みに、私はちょっとだけ照れる。
「毎日食べたいくらい?」
「ああ、いいかもな」
冗談めかした私の問いに、二つ目に手を伸ばした阿久津さんが、何のためらいもなく答える。
私の頬が赤くなった。
一瞬動きを止めた私に気づき、阿久津さんが目を上げる。
それでようやく、自分の言葉が意味するところに気づいたらしい。
「違ーーそういう意味じゃ」
「わかってます。わかってますよぅ。ちょっとくらい、夢見させてください」
まだ、今日はクリスマスなんだから。
思いながら、私は自分のためにゆでた最後の一つを両手で持ち、はむはむと食べ始めた。
「彼女」に昇格できる約束の半年まで、あと一ヶ月だ。
私は自分の部屋にある真ん丸お目目のリスのぬいぐるみをじいっと見つめて抱きしめた。クリスマスに阿久津さんがくれた、初めてのプレゼント。
眠るときにはいっつも抱きしめている。もうすっかり阿久津さんの家の匂いがとれてしまって物足りないけど、仕方ない。
ぬいぐるみの大きな目の淵を撫でる。阿久津さんに言わせれば、この目が私とよく似ているらしい。
ぬいぐるみをもらった日は、せっかくのクリスマスイヴだったのに、そしてせっかく阿久津さんの家に上げてもらえたのに、気付かない内に寝入ってしまっていた。
私が目を覚ましたときには、もう阿久津さんは起きていた。とはいえまだ五時くらいで、十二月だから日だって明けていない。ずいぶん早起きなんだなぁと思っていたら、ダイニングチェアに座った阿久津さんは、もうワイシャツとスラックスに着替えていて、どことなく不機嫌そうに私におはようと言った。
「すみません、寝ちゃって」
「ああ」
阿久津さんは無愛想にコップに口づける。湯気と香ばしい香りがふわりと漂った。
「コーヒーですか?」
「ああ。……紅茶でも飲むか?」
「いただきます」
阿久津さんはゆっくりと立ち上がり、紅茶をいれる準備を始める。
私は眠い目をこすって、指先にアイシャドウの色がついたのを見て眉を寄せた。
しまった。そのまま寝ちゃったから、化粧を落としてすらいない。
そうと気づくと、なんだか顔がぺたぺたして感じた。
阿久津さんは顔を上げることなく、黙ってお茶をいれている。
私は近づいていって、後ろからぎゅっと抱き着いた。
阿久津さんがびくりと身体を強張らせる。
「もったいないことしちゃった」
ぽつりとつぶやくと、阿久津さんが、何が、と聞いてくる。
「だって、せっかく一緒に過ごせたのに、寝ちゃった」
私は言って、額を阿久津さんの背中につける。化粧がつくと悪いから、目の周りを押し付けないようにする。
「……そうだな」
阿久津さんは短く答えた。紅茶の香りがふわりと広がる。
「起こしてくれればよかったのに」
私が唇を尖らせて言うと、阿久津さんは黙って私を見下ろし、ティーバッグが入ったままのカップを押し付けるように渡した。
「朝食、パンしかないぞ」
「セルフサービス?」
「用意してやるから座ってろ」
私は台所から押し出されるようにしてダイニングテーブルに近づいた。
ひょこりと台所を覗き込む。
「阿久津さん、どうかしました?」
「……何がだ」
「目、合わせてくれないし。減らず口もないし」
阿久津さんは不服げに私を睨みつける。
「減らず口って言うな」
「あはは、ごめんなさい」
私が笑うと、阿久津さんは気まずそうにして、朝食を準備する手元に視線を戻した。
どうしたんだろう。
私はダイニングチェアに腰掛けながら、台所に向かう阿久津さんの背中をぼんやり見つめる。
広い背中。
服越しに感じるしなやかな筋肉の硬さを、私はもう知っている。
会話もBGMもない、静かな部屋の中。ようやく差し込んでくる朝の陽射し。
チュンチュン、とベランダで鳥の泣き声がした。目を向けると、レースカーテン越しに数羽、飛んでいくのが見える。
典型的なほど平和な朝を感じて、両手の中のコップを包み込み、湯気を数度吹き飛ばして口をつける。
「……苦っ」
ティーバッグを取り出すのをすっかり忘れていた。
私のうめくようなつぶやきを聞き取ったらしい阿久津さんが、肩を震わせて笑い、振り向く。
「出せよ、渋くなるぞ」
「もうなってます」
私は唇を尖らせて、ティーバッグをつまみ、シンクへと向かった。
「そこ置いとけ」
「はい」
シンクにそれを置くと、阿久津さんが牛乳を出してくれる。
「ミルクティーにすりゃ、飲みやすいんじゃないの」
「ありがとうございます」
拝借して牛乳をコップに注ぐ。赤茶色が白濁して渦巻いた。
「しまっておきますね」
「ああ」
冷蔵庫を開けると、六こ入りの卵を見つけた。
「あれ、今日は卵がある」
「ああ」
阿久津さんは苦笑する。
「体調悪かったからな。せめて卵くらい食べるかと思って買っておいた」
「……って言って、開いてないですけど」
「結局面倒でな」
「もぉー」
私は唇を尖らせる。
「じゃあ、目玉焼きしましょう」
「フライパンないぞ」
「えっ!?」
あまりのことにうろたえた。自炊しないとは聞いたけど、そこまでとは。
「小鍋とヤカンしかない」
阿久津さんは笑いながら言った。
私はあきれてため息をつく。
「じゃ、ゆで卵にしましょう、ゆで卵」
小鍋に水を張り、火をつける。
「いくつ食べます?」
「じゃあ二つ」
「はぁい」
後でむきやすいように、お尻のところにちょっとだけ穴を開けておいた卵を茹ではじめる。
キッチンタイマーがないことを見て取って、スマホを取り出し、アラームをセットした。
「何してんだ?」
「半熟は七分」
つぶやいて、顔を上げる。
「固ゆでの方がいいですか?」
「いや……任せる」
阿久津さんは言って、台所から離れ、ダイニングチェアに腰掛けた。置いてあったコーヒーを口にする。
七分後、ゆであがった卵をむいて、卓上に置いた。
「お塩とか、あります?」
「さすがにそれはある」
阿久津さんが苦笑しながら塩を出す。私はそれをぱらぱらとふりかけた。
「はい、召し上がれ」
「いただきます」
言って手を合わせる姿が、なんとなくくすぐったい。微笑みながら見守ると、一口食べた阿久津さんが目を丸くした。
「お、理想的」
黄身が少しだけとろりとしたゆで卵。
阿久津さんがにやりとして私を見る。
「偶然?」
「違いますよぅ。学校で習ったんです。沸騰してから七分」
私はスマホをかざした。阿久津さんが笑う。
「律儀に守ってんだ」
「だって、ほんとに美味しくできたから。私の得意料理」
阿久津さんは笑い出した。私は目をまたたかせる。
「ゆで卵が得意料理なんじゃ、他が思いやられるな」
私は頬を膨らませた。自炊しない人に言われたくない、と思ったけれど、ずっと実家暮らしの私にさして料理のバリエーションがないのは確かだ。
「でも、美味しいでしょ」
言葉に迷った挙げ句そう言うと、阿久津さんが微笑んだ。
「うん。美味い」
その微笑みに、私はちょっとだけ照れる。
「毎日食べたいくらい?」
「ああ、いいかもな」
冗談めかした私の問いに、二つ目に手を伸ばした阿久津さんが、何のためらいもなく答える。
私の頬が赤くなった。
一瞬動きを止めた私に気づき、阿久津さんが目を上げる。
それでようやく、自分の言葉が意味するところに気づいたらしい。
「違ーーそういう意味じゃ」
「わかってます。わかってますよぅ。ちょっとくらい、夢見させてください」
まだ、今日はクリスマスなんだから。
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