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.第9章 穏やかな日々
221 二十歳の誕生日(8)
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『――もうお開きになったんか?』
電話をして、第一声、栄太兄がそう言った途端、身体の奥がきゅんと疼く。私は思わず膝をベッドの上に引き寄せた。
「うん。今、終わったとこ」
スマホを耳に押し当てて、少しでも栄太兄の気配を感じようと耳を澄ませた。
栄太兄の息遣いも、その先に広がる空間の響きも、全部全部共有したい。
『そうか。健人が写真、送ってきたで。みんな楽しそうやったな』
栄太兄は、昨日の電話よりずいぶんリラックスした調子だった。もしかしたら、少しお酒を飲んでいるのかもしれない。そう訊いたら、「バレたか」と笑う声がした。
耳障りのいい笑い声が、耳に直接響いてくる。お腹の底がそわそわする。
――ああ、そうだった。私が栄太兄への想いに気づいたときも、この笑い声が私の心を揺さぶったのだ。
ずいぶん昔のことのように思えて、思わずふと微笑む。
「……栄太兄?」
『なんや?』
声が、優しい。声が、甘い。
――もっと、聞いていたい。
近くで。
「……すき」
吐息のような声で囁く。
つぶったまぶたの裏には、父に抱き着いた母の姿が蘇っていた。
それを見ると同時に、身体中を駆け巡った羨ましさも。
私もああやって、何も考えずに、腕の中に飛び込みたい。
――栄太兄の胸に、飛び込みたい。
栄太兄は一瞬、呼吸を忘れたように息を止め、そして取り繕うように笑った。
『何や、急に――びっくりするやん』
「急じゃないもん」
唇を尖らせて、ベッドに引き上げた自分の足のつま先を見る。
タイツの下にうっすらと形の分かる指先を、握ったり開いたりしてみた。
『酔ってるんか?』
「……少し」
『なんや、酔ったら甘えたになるタイプか』
「……そうかも」
ほわほわした頭の中を、栄太兄のことばかりが巡っている。会いたい。会いたい。会いたい――けど、迷惑をかけるわけには、いかない、から。
「……栄太兄」
『何や?』
「誕生日プレゼント……」
ぽつりぽつりと口にする私の言葉に、栄太兄は黙って耳を澄ます。
「栄太兄の部屋、行きたい……」
『こないだ、来たやん』
「違うもん。あれは、みんなとだったから」
兄たちの前で、甘えるなんてできない。そんなの、栄太兄も分かってるくせに。
私だって、私だって――
「……今日、みんなもいっぱい飲んで」
『そうか』
「お母さん、へろへろになって」
『へえ。よっぽど嬉しかったんやな』
「そんで、お父さんに抱き着いてて」
『……』
栄太兄は黙り込む。
何で、黙るの?
「ずるいなって。お母さん、いつでもぎゅーってできて、ずるい」
『……礼奈』
困ったような栄太兄の声が、私の名前を呼ぶ。
私は唇を尖らせた。
「だって、ずるい。私は栄太兄と全然会えないのに、お母さんとお父さんはいつでも会えるじゃん。ずるい。ずるすぎる」
『いや、だから……』
「もー、栄太兄がうちに住んじゃえばいいのに」
言ってから、はっと気づいて顔を上げた。
そうだ、それは名案だ。
「そうだよ。健人兄が出てったら、一部屋空くじゃん。そしたら、栄太兄が住めばいいんだ」
『いや、待て。礼奈』
「駄目? 何で? だって、栄太兄もこの辺のことよく知ってるし、いいじゃん」
『こらこら、落ち着けて、酔っ払い。だいたいそんなの、彩乃さんが許さへんやろ』
苦笑しているとわかる栄太兄の声に、母の言葉が蘇る。
――まだ礼奈は学生なんだから。そんなことまだ先の話でしょ。少なくとも就職してからじゃないと。
途端に、テンションが下がった。
いきなり黙り込んだ私を、栄太兄が『礼奈?』と戸惑ったような声で呼ぶ。
「……関係、ないのに……」
呟きが、唇から洩れた。
私が学生であることなんて、関係ないのに。
栄太兄との歳の差だって、関係ないのに。
私が栄太兄を想う気持ちに、そんなの、全然、関係ないのに。
――お母さんには分からないんだろうか。こんなに、苦しいくらいに想ってるのに。離れていた二年間だって、一度たりとも忘れたことなんてなかったのに。忘れようとしたって、忘れられなかったのに。
私がこんなに栄太兄を想っていることも、それが学校とか仕事とか、そんなことに左右されるようなものじゃないことも、分からないんだろうか。
「……栄太兄ぃぃ……」
『ちょ、今度は泣き上戸か。落ち着け、礼奈』
震えた声で名前を呼べば、栄太兄が慌てる声がする。私はわずかに浮かんだ涙を指先で押さえた。
「栄太兄ぃ」
『なんや』
「すき」
『……それ、さっきも聞いたで』
「だって、言いたいんだもん」
ずっと、言えなかったから。――まだ、言い足りないから。
口にしないと、身体の中で膨らんで、溢れて、壊れてしまいそうで。
「すきだよ。だいすき」
『礼奈、分かった、分かったから――』
「わかってない」
どれだけ私が栄太兄のことを好きか、きっと栄太兄は分かってない。だって、今だって、何となくお兄ちゃんぶってる。分かるんだから。栄太兄のことなら、何だって分かるんだから。
ずっとずっと、見て来たんだから。侮らないで。私以上に、栄太兄のことを理解してる人なんて、いないんだから――
「あいたい」
『ああ』
「すき」
『うん』
「栄太兄」
『――ああ』
栄太兄が、苦しそうに答えたのが分かって言葉を止める。
嫌なのかな。私がこういう風に言うの。もしかして、きりっとしてた方が好きなのかな? ツンデレ、みたいな方が……好きだったり?
不意に心の中に暗雲が立ち込めて、「栄太兄?」と気弱な声で呼びかける。
『ちょっと――待ってや。ほんま――ああっ、くそ――可愛すぎんねん――』
毒づくように言った栄太兄に、私は戸惑う。
アルコールのせいかぼんやりした頭でどうにか考えてみたけど、いまいち上手に理解できない。
「……えいたにぃ?」
『せやからやめろって……! その舌足らずな感じ、あかんて!!』
あかんて、なにが駄目なんだろう。栄太兄が焦ってるのは分かるけど、冷静に考えられない。ただただ、否定の言葉が胸に刺さる。
「……電話、駄目だった……?」
『は? え? 礼奈?』
「だって……私だって……栄太兄と少しでも……」
あ、駄目だ、泣いちゃう。
お酒って、ふわふわして、楽しくなるだけだと思ってたのに。こんなに悲しくもなるんだ。
「ごめん……じゃあ、切る……」
『え? れ、礼奈? ま、待て、落ち着け、そうやなくてやな』
慌てた様子の栄太兄が、『ああもう』と苛立たし気に私を止める。私はじっと、次の言葉を待つ。けど、じわじわと悲しみが心の中を満たしていく。
ああ、呆れられちゃうかな。やっぱり私は栄太兄から見たら子どもなんだ。だからきっと、困らせてしまってる。――やっぱりお母さんの言う通り、私なんてまだ――
『あんまり、可愛いこと言うなや』
困り切った栄太兄の声に、じわりとにじんでいた涙が止まる。
可愛い? 何が?
『お、俺かて――好きやで。せやから、その……』
今はまだ、あんまり、言わんといて。
心臓、もたへんやん。
とくん、と心臓が小さく高鳴る。
また、胸にじわじわと、温もりが広がる。
栄太兄の言葉一つ、態度一つで、私の気持ちはこんなにも揺れる。
「……もっかい、言って」
『え? 何や?』
「すき、って、もっかい、いって」
栄太兄は黙って、『いや――あの――』とまたごまかそうとする。唇を尖らせた私が、「言わなければ、栄太兄が言うまで私が言う」と宣言すると、『わ、わかった、分かったから』と慌てた様子で息を吸った。
『――好きやで、礼奈』
「……ふぁ」
変な声が出て、思わず口を押さえる。
嬉しくて嬉しくて、にやけが止まらない。
「栄太兄、もっかい」
『さ、さっき一回って言うたやろ』
「足りないもん」
『だ、駄目や』
栄太兄は慌てた様子で、言い訳を探すようにして、
『――次、会ったときの分、残しとけ』
と言った。
私は思わず笑う。
「分かった。忘れないでね」
『あ、ああ』
「私、忘れないからね」
『わ、分かった』
「じゃあ……」
おやすみ。
ああ、おやすみ。
そう交し合って、電話が切れる。
はぁぁ、と口から出た息は、満足と切なさを孕んでいて。
――会いたい。触れたい。声を聞いていたい。
ベッドにばふんと背中を預けて、私はほてった顔を手で覆った。
電話をして、第一声、栄太兄がそう言った途端、身体の奥がきゅんと疼く。私は思わず膝をベッドの上に引き寄せた。
「うん。今、終わったとこ」
スマホを耳に押し当てて、少しでも栄太兄の気配を感じようと耳を澄ませた。
栄太兄の息遣いも、その先に広がる空間の響きも、全部全部共有したい。
『そうか。健人が写真、送ってきたで。みんな楽しそうやったな』
栄太兄は、昨日の電話よりずいぶんリラックスした調子だった。もしかしたら、少しお酒を飲んでいるのかもしれない。そう訊いたら、「バレたか」と笑う声がした。
耳障りのいい笑い声が、耳に直接響いてくる。お腹の底がそわそわする。
――ああ、そうだった。私が栄太兄への想いに気づいたときも、この笑い声が私の心を揺さぶったのだ。
ずいぶん昔のことのように思えて、思わずふと微笑む。
「……栄太兄?」
『なんや?』
声が、優しい。声が、甘い。
――もっと、聞いていたい。
近くで。
「……すき」
吐息のような声で囁く。
つぶったまぶたの裏には、父に抱き着いた母の姿が蘇っていた。
それを見ると同時に、身体中を駆け巡った羨ましさも。
私もああやって、何も考えずに、腕の中に飛び込みたい。
――栄太兄の胸に、飛び込みたい。
栄太兄は一瞬、呼吸を忘れたように息を止め、そして取り繕うように笑った。
『何や、急に――びっくりするやん』
「急じゃないもん」
唇を尖らせて、ベッドに引き上げた自分の足のつま先を見る。
タイツの下にうっすらと形の分かる指先を、握ったり開いたりしてみた。
『酔ってるんか?』
「……少し」
『なんや、酔ったら甘えたになるタイプか』
「……そうかも」
ほわほわした頭の中を、栄太兄のことばかりが巡っている。会いたい。会いたい。会いたい――けど、迷惑をかけるわけには、いかない、から。
「……栄太兄」
『何や?』
「誕生日プレゼント……」
ぽつりぽつりと口にする私の言葉に、栄太兄は黙って耳を澄ます。
「栄太兄の部屋、行きたい……」
『こないだ、来たやん』
「違うもん。あれは、みんなとだったから」
兄たちの前で、甘えるなんてできない。そんなの、栄太兄も分かってるくせに。
私だって、私だって――
「……今日、みんなもいっぱい飲んで」
『そうか』
「お母さん、へろへろになって」
『へえ。よっぽど嬉しかったんやな』
「そんで、お父さんに抱き着いてて」
『……』
栄太兄は黙り込む。
何で、黙るの?
「ずるいなって。お母さん、いつでもぎゅーってできて、ずるい」
『……礼奈』
困ったような栄太兄の声が、私の名前を呼ぶ。
私は唇を尖らせた。
「だって、ずるい。私は栄太兄と全然会えないのに、お母さんとお父さんはいつでも会えるじゃん。ずるい。ずるすぎる」
『いや、だから……』
「もー、栄太兄がうちに住んじゃえばいいのに」
言ってから、はっと気づいて顔を上げた。
そうだ、それは名案だ。
「そうだよ。健人兄が出てったら、一部屋空くじゃん。そしたら、栄太兄が住めばいいんだ」
『いや、待て。礼奈』
「駄目? 何で? だって、栄太兄もこの辺のことよく知ってるし、いいじゃん」
『こらこら、落ち着けて、酔っ払い。だいたいそんなの、彩乃さんが許さへんやろ』
苦笑しているとわかる栄太兄の声に、母の言葉が蘇る。
――まだ礼奈は学生なんだから。そんなことまだ先の話でしょ。少なくとも就職してからじゃないと。
途端に、テンションが下がった。
いきなり黙り込んだ私を、栄太兄が『礼奈?』と戸惑ったような声で呼ぶ。
「……関係、ないのに……」
呟きが、唇から洩れた。
私が学生であることなんて、関係ないのに。
栄太兄との歳の差だって、関係ないのに。
私が栄太兄を想う気持ちに、そんなの、全然、関係ないのに。
――お母さんには分からないんだろうか。こんなに、苦しいくらいに想ってるのに。離れていた二年間だって、一度たりとも忘れたことなんてなかったのに。忘れようとしたって、忘れられなかったのに。
私がこんなに栄太兄を想っていることも、それが学校とか仕事とか、そんなことに左右されるようなものじゃないことも、分からないんだろうか。
「……栄太兄ぃぃ……」
『ちょ、今度は泣き上戸か。落ち着け、礼奈』
震えた声で名前を呼べば、栄太兄が慌てる声がする。私はわずかに浮かんだ涙を指先で押さえた。
「栄太兄ぃ」
『なんや』
「すき」
『……それ、さっきも聞いたで』
「だって、言いたいんだもん」
ずっと、言えなかったから。――まだ、言い足りないから。
口にしないと、身体の中で膨らんで、溢れて、壊れてしまいそうで。
「すきだよ。だいすき」
『礼奈、分かった、分かったから――』
「わかってない」
どれだけ私が栄太兄のことを好きか、きっと栄太兄は分かってない。だって、今だって、何となくお兄ちゃんぶってる。分かるんだから。栄太兄のことなら、何だって分かるんだから。
ずっとずっと、見て来たんだから。侮らないで。私以上に、栄太兄のことを理解してる人なんて、いないんだから――
「あいたい」
『ああ』
「すき」
『うん』
「栄太兄」
『――ああ』
栄太兄が、苦しそうに答えたのが分かって言葉を止める。
嫌なのかな。私がこういう風に言うの。もしかして、きりっとしてた方が好きなのかな? ツンデレ、みたいな方が……好きだったり?
不意に心の中に暗雲が立ち込めて、「栄太兄?」と気弱な声で呼びかける。
『ちょっと――待ってや。ほんま――ああっ、くそ――可愛すぎんねん――』
毒づくように言った栄太兄に、私は戸惑う。
アルコールのせいかぼんやりした頭でどうにか考えてみたけど、いまいち上手に理解できない。
「……えいたにぃ?」
『せやからやめろって……! その舌足らずな感じ、あかんて!!』
あかんて、なにが駄目なんだろう。栄太兄が焦ってるのは分かるけど、冷静に考えられない。ただただ、否定の言葉が胸に刺さる。
「……電話、駄目だった……?」
『は? え? 礼奈?』
「だって……私だって……栄太兄と少しでも……」
あ、駄目だ、泣いちゃう。
お酒って、ふわふわして、楽しくなるだけだと思ってたのに。こんなに悲しくもなるんだ。
「ごめん……じゃあ、切る……」
『え? れ、礼奈? ま、待て、落ち着け、そうやなくてやな』
慌てた様子の栄太兄が、『ああもう』と苛立たし気に私を止める。私はじっと、次の言葉を待つ。けど、じわじわと悲しみが心の中を満たしていく。
ああ、呆れられちゃうかな。やっぱり私は栄太兄から見たら子どもなんだ。だからきっと、困らせてしまってる。――やっぱりお母さんの言う通り、私なんてまだ――
『あんまり、可愛いこと言うなや』
困り切った栄太兄の声に、じわりとにじんでいた涙が止まる。
可愛い? 何が?
『お、俺かて――好きやで。せやから、その……』
今はまだ、あんまり、言わんといて。
心臓、もたへんやん。
とくん、と心臓が小さく高鳴る。
また、胸にじわじわと、温もりが広がる。
栄太兄の言葉一つ、態度一つで、私の気持ちはこんなにも揺れる。
「……もっかい、言って」
『え? 何や?』
「すき、って、もっかい、いって」
栄太兄は黙って、『いや――あの――』とまたごまかそうとする。唇を尖らせた私が、「言わなければ、栄太兄が言うまで私が言う」と宣言すると、『わ、わかった、分かったから』と慌てた様子で息を吸った。
『――好きやで、礼奈』
「……ふぁ」
変な声が出て、思わず口を押さえる。
嬉しくて嬉しくて、にやけが止まらない。
「栄太兄、もっかい」
『さ、さっき一回って言うたやろ』
「足りないもん」
『だ、駄目や』
栄太兄は慌てた様子で、言い訳を探すようにして、
『――次、会ったときの分、残しとけ』
と言った。
私は思わず笑う。
「分かった。忘れないでね」
『あ、ああ』
「私、忘れないからね」
『わ、分かった』
「じゃあ……」
おやすみ。
ああ、おやすみ。
そう交し合って、電話が切れる。
はぁぁ、と口から出た息は、満足と切なさを孕んでいて。
――会いたい。触れたい。声を聞いていたい。
ベッドにばふんと背中を預けて、私はほてった顔を手で覆った。
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