待ってはくれない世界で

浅間梨々

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5章 だるがり少女リリ

5 だるいしめんどいしやりたくない 

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5 だるいしめんどいしやりたくない 


鳥の声がする。おいしそうな香りもする。ここは天国だろうか? それとも地獄だろうか? 僕はよっこらせと体を起こした。体の至る所に痛みが走る。あざだらけの腕も傷だらけの足も、あの時のままだ。辺りを見渡すと、木造の部屋であることが分かった。ここはどこだろう? 軋むベッドからゆっくりと降り、壁掛け時計を確認する。朝の九時。実に健康的な寝起き時間だ。だが本音としてはもう少し眠っていてもいいかもしれない。そんなことをぼんやりと思っていると、扉が音を立てて開き、がたいの良い男性が現れた。
「おおあんた、目が覚めたのか!」
「親父さん、ここはどこなんだ? ついでに僕は誰なんだ?」
「ここは宿屋だよ、タダーノ町のね。あんたが誰かは知らないが……ああ、あんたを連れてきた人から伝言を預かっているよ」
親父さんはポッケから紙切れを取り出すと、僕に押し付けるように寄越した。
『もっと命を大切にしろ。サイラス』
紙にはお前が言うんかいと突っ込みたくなるような内容が書かれていて、思わず僕は笑ってしまった。サイラス君、なかなか良い奴のようだ。
「まあよ、何があったかは知らないが……大事にしろよ」
「うん……ところで親父さん、僕の他にもう二人、知らないかい? 血まみれ瀕死状態の男性と、我が儘そうなお嬢なんだけど」
「見てないなぁ。灰色の髪のやつが連れてきたのはあんただけだったし……そうそう、お代はそいつが払って行ったぜ」
「そうか……」
僕は親父さんに礼を言うと、宿屋を後にした。まだあちこちが痛くてたまらないが、我慢して歩く。何処へ向かえばいいか、何処を目指せばいいか、そんなものはわからない。だが、なんだか居ても立っても居られなくて、ひたすらに歩き回る。すると、とんでもない物が目に飛び込んできた。
『スキトーリ湖の盗賊、ついに捕まる! 十年間で盗まれた被害総額は百七兆五千九百六十四億にものぼり……』
小さな町の掲示板に貼られたゴシップ速報にそう書かれている。恐らく、彼のことだろう。捕まった、ということは、彼は生きているということか……。
「まあ、行ってみる価値はあるかもなぁ……」
どうせ死に損なった人生だ、大胆なことでもしてみようか。僕は彼が囚われているであろう防衛軍本部へと足を速めた。

 防衛軍が本部を構えるのは、ジョウヘーキ市である。高い城壁に囲まれ、市全体が難攻不落の要塞となっている。そんなジョウヘーキの門にふらりと訪れる。
「はい、次、えーまず名前と職業は?」
「僕はトニファ。画家だよ」
門で検問を受ける。検問官は職業欄に無職と書いた。
「えートニファ君、ここに訪れた理由は?」
「友人に会うためさ」
「うーん、まあいいかな。おーけーおーけー入っていいよ。ゆっくり楽しんでいってね。はい次ー」
検問を難なく突破した僕は、真っ先に防衛軍本部へと向かう。周りの風景など気にも留めずに、ただひたすら歩く。ようやく見えてきた本部は、かの有名な盗賊が収容されているからであろうか、警備隊が多かった。
「もしもし、友だちのラビス君に会いたいのですけどー」
近くにいた警備兵に話しかける。警備兵は一瞬ぽかんとしていたが、僕が言う友だちが盗賊であることに気づくと困った表情で言った。
「あー、盗賊の友達っスかー。申しわけないんスけど、今は面会ができないんスよねー。色々と規則とかがあって……」
流石は十年もの月日を盗賊として過ごしてきただけのことはある。警備は厳重なようで、この友だちたる僕ですら面会できないらしい。僕は本部をあとにした。
「困ったなぁ……」
絶望的な気分で市内をぼんやりと歩いていると、誰かの足を踏んづけてしまった。あわてて謝ろうと口を開くと、僕がものを言う前に相手が言葉を発した。
「すみません、ちょっと聞きたいことがあるんですけど……」
相手は赤みがかった黒髪の少女であった。白のコートを羽織っており、その中は動きやすいようなスポーティな格好をしている。そして、その目は吸い込まれるような赤であった。
「えっと……」
突然のことに僕がまごまごしていると、少女はポケットからくしゃくしゃになった紙を取り出した。そこには、薬のレシピと思われるものが書かれていて、材料の一つに大きく丸が付けられていた。
「この、ダイソウゲンフカヒ茸っていうキノコを探しているんですけど、見覚えとかありませんか?」
「……」
どこかで聞いたことのある名前だ。たしか、食べると頬の筋肉が引きつり、ずっと笑ったような表情になってしまうという幻のキノコだ。別名、オオワライ茸。
「覚えがあるよ。たしか……学園都市の薬学部の教授がそれの研究をしていた。そうだね、紹介状でも書いてあげよう」
僕の言葉に、少女の顔が輝いた。
「そのかわり……」
そして僕も、彼女が帯刀していることに気が付いていた。
「少し、犯罪の片棒を担いでくれないかな?」
僕の誘いに、彼女はギョッとしたような表情を浮かべた。

 少女の名はリリと言った。
「アタシはリリ。アサマ・リリよ」
リリは犯罪行為を快く引き受けてくれた。ダイソウゲンフカヒ茸が見つかる事の重要性に比べれば、犯罪はたいしたことはないらしい。そして帯刀しているだけあって、腕っぷしも強いようだ。夜中、僕らは防衛軍本部に忍び込んだ。警備兵は僕が素人知識で調合した睡眠煙で眠っていただき、それでも歯向かってくる者はリリがみねうちで強制的におねんねさせた。そうして独房まで急ぐ。
「ねえ、ホントにこっちであってるの?」
「多分大丈夫だよ。ラビス君のことだから一番暗くて狭い独房にいるはずだ」
「ねえ、その根拠は?」
「ないね」
僕らは急いだ。

 月の光も電気の光もない、真っ暗な闇の中。岩壁をぶち抜いて作ったような冷たい牢屋の中で、独りぼんやりと空虚を見つめる。ここにきてどれくらいの時間が経ったのだろうか? 目が覚めたら、すでに俺は捕まった後であった。乱暴に傷の手当がしてあったが、所々がまだ痛む。俺の自由は終わった。俺の人生も終わった。でも、これが望んでいた結果だったのかもしれない。裁判が終わるまでは生かされるらしいが、多分死刑になるだろうし、ようやくこのクソみたいな人生に終止符を打てる。もう、いつ捕まるか、いつ殺されるかと怯えながら日常を貪る必要もないんだ。もう、希望もなにも残っていない将来を憂う必要もないんだ。ようやく解放されるんだ。
……。
なんでだ? 未練もなにもないはずなのに、なんで俺はこの命を惜しく思っている? トニファの生を確認できていないから? アマテリの未来を確認できていないから? カナデの悲願を叶えられなかったから?
……。
馬鹿馬鹿しい。死んだらこんなことに悩むこともなくなろうというのに、まだこの世に縋りつきたいのか、俺という人間は。早く殺せ。早く、早く! もう、耐え切れそうにないんだ。最期の最期に友人ができるなんて思ってもいなかったんだよ! 早く殺してくれ! 俺が大切な人を残して逝くことの寂しさに気づく前に、早く!
「あらあら、随分弱弱しいわね、盗賊さん」
不意に、聞きなれない声が降ってくる。見ると、鉄格子の間から、長髪の女が覗き込んでいた。
「なんだよあんた」
「私はね、カルロス様に言われてきたのよ」
女は鉄格子の隙間から細い手を入れてきた。
「カルロス様はね、あなたを受け入れてくださるそうよ。生きる希望を失ったあなたに、生きる意味を与えてくださるの。さあ、私の手を取って。私と一緒にいらっしゃい」
一瞬、意味が理解できなかったが、どうやら暗黒帝カルロスは俺を誘っているようであるとわかった。恐らく俺も強化人間に仕立て上げられ、ケイプランドスを脅かす軍の一員となるのだろう。ああ、だがそれもいいかもしれない。堕ちるところまで堕ちてしまうのも、悪くないんじゃないか? 俺は差し出された手に手を伸ばしかけた。刹那、つんざくような叫びとともに、岩壁の一部が吹っ飛んだ。

 リリという人間は、少々狂っているようだ。少々? いや、足りないね。圧倒的に、絶対的に狂っている。リリは何かを感じ取ったのか、突然岩の壁を殴りつけた。しかも、腕が壊れてしまうような勢いで。すごく大きな音もしたし、岩壁にも大きな穴が開いている。どこからこんな馬鹿力が出てくるのかはしらないが、殴った腕も平気そうで、末恐ろしい子だと思った。そしてもっと恐ろしいのが、破った岩壁の向こうにラビスがいたことである。
「ラビス君!」
「学者様じゃねーの!」
ラビスは驚いたように声を上げ、こちら側に来ようとした。しかし、それは叶わなかった。暗がりで良くは見えないが、向こう側にいる人影がラビスに刃物を突き付けたからであった。
「そこにいるのは誰? 防衛軍?」
リリの問いに、ラビスが応える。
「おぉ、カルロスの手先だとよ。ところでお前こそ誰だ? トニファと一緒にいるのなら悪い奴じゃなさそうだが」
「アタシはリリだよ」
「別に名前を聞いているわけじゃないのだが」
なんとも頭の悪そうな問答を終えると、ラビスは人影……よく見ると長髪の女性を睨みつけて言った。
「おいあんた、俺を誘いたいんじゃねーのかよ」
「カルロス様がお望みなのは絶望しているあなた。お友達が来て喜んでいるあなたじゃないのよ」
どうやら揉めているようだが、とりあえずあの女性が敵であるということは分かった。そして、警備が強いラビスの独房に来れるということは……多分、彼女も強化人間だろうなぁ。
「まあいいや。おいトニファ、それからリリとか言うやつ、俺を助けろ」
とてつもなく横暴で偉そうな態度に苦笑しながら、僕は頷いた。
「はなからそのつもりさ。リリ、協力してくれるかい?」
リリは小さく頷き、抜刀して前に出た。

 アタシは神経を研ぎ澄ませ、女を見据えた。藍色の長髪に踊り子のような衣装、そして似つかわしくない刃物。直観的に、手練れな雰囲気を感じた。戦いたい衝動でぞくぞくする。あーあ、アタシの悪い癖だ。衝動に呑み込まれて暴れたくなってしまう。だけど我慢我慢。今日は止めてくれる親友もいないし、止めてくれる恋人もいないし、まあ、冷静にいこうか。
「おいリリ、お前のその刀、外国製か? 珍しい装飾が入っているし、高く売れそうだな」
「うるさい。助けてあげないよ?」
どこか呑気そうなラビスの声に、アタシは少し呆れかえる。だが、心なしか嬉しそうだ。
「まったく、あなたたちがいなければ上手くいったのに……潰してやるわ!」
女がそう叫ぶと、突然女の髪がうねりながら伸び始めた。それはリボンのようにラビスの腕を縛り上げた。また別の髪は鞭のようにしなって襲い掛かってくる。
「なによコイツ、めちゃくちゃ怖いじゃん!」
アタシは夢中になって刀を振り回した。しかし、斬っても斬っても髪が襲ってくる。らちのあかない勝負にウンザリしつつ、トニファに向かって吠えた。
「ちょっと学者! あなたも何かしてよ!」
「わかってるさ!」
トニファはそう返すと、ポーチから瓶を取り出して投げた。それは天井に勢いよくあたり、女に降り注ぐ。
「おい、それは何だ?」
「脱毛剤」
「ちょっと! レディの頭に脱毛剤をかけるなんて、アンタ何考えてんのよ!」
ぷんすか怒りながら女が怒鳴る。アタシの周りでくねくねしていた髪はすっかり勢いをなくして動かなくなった。しかし、女の頭からはとめどなく髪が生えてきて、再び襲い掛かってくる。
「ねえ、もう一回アレ投げてよ!」
「いや、だめだよ。今の女の位置じゃ、ラビス君にもかかっちゃう。……まぁラビス君も男だしいっかぁ……」
「良くねぇ! 絶対にやめろ!」
トニファは何かいいものはないかとポーチに手を突っ込む。トニファが安全にポーチ漁りをできるようにと、アタシも全力で髪を斬り払った。
「あ! いいものみーっけ!」
不意にそう叫ぶと、トニファはまた瓶を投げつける。今度はうごめく女の髪にあたって液体が大量にこぼれる。
「今度は何?」
「サラダ油」
「サラダ油? 何で?」
「まあ見てなって」
サラダ油は髪にどんどん浸透し、髪の動きがのろくなる。ずっしりと重さもあるようで、女の頭も苦しそうだった。
「アナタねぇ! レディの髪にサラダ油をかけるなんて、何考えてるのよ! せめてつばきオイルにしなさいよ!」
「そんな都合のいい物、持ってないよ……」
わめく女。もう満足に動けなさそうだった。アタシは足に力を込めると、髪を踏まないように女に近づいた。そして、耳の後ろを強く打つ。
「レディになんてこと……」
女はどさりと倒れ、髪がみるみると縮みだした。それに合わせてラビスを縛っていた髪もほどける。ラビスは自由に手を動かしながら立ち上がり、トニファにヘッドロックをしかけた。
「お前、生きてたんだなぁ! てっきり死んじまったかと思ったぜ」
「君の方こそ、もうダメかと思ったよ。……苦しいよ、ヘッドロックはアマテリお嬢にやりなよ」
「おお、そういえば……カナデとアマテリは?」
「……」
あんなにはしゃいでいたトニファの表情が、一瞬にして真顔になった。
「いないんだな……」
「うん……」
二人は頷き合うと、心に決めたように表情をキリっとさせた。
「とりあえず嬢ちゃんを探すか。マテリア家のアルマテリア領か、魔法に関係してそうなところを探すか」
「そうだね。それからリリ……」
トニファはこちらを向くと、封筒を差し出した。
「これは薬学部のマッシュ・ルーム教授宛てに書いた紹介状。君の探しているダイソウゲンフカヒ茸についても詳しいはずだよ」
「ありがと。ちょっくら行ってくるね。そちらも気を付けて」
アタシたちは防衛軍本部からそそくさと抜け出すと、それぞれの道へと足を進めた。
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