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三章 龍の花嫁
87 泣かせます
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「つ、疲れたのじゃ……」
バレンタインとやらに連れられてこの国を隅々まで見せられたが、移動は全て飛行によるものだし出会う人物全員にもみくちゃにされるしで大変な目にあったのじゃ。
「いやー、お前めちゃくちゃ構われてたな。頭撫でられすぎてすり減ったんじゃないか?」
「お前呼ばわりするでない! アナスタシア様と呼ぶのじゃ、全く。何度言えばわかるんじゃ」
こやつ、ちょっと一緒にいたからと言って仲良くなった気でおるのか。
王族と、仲良くなれるなど、物語の中だけじゃ。王族に友達などおらん。できるはずがない。
「そろそろ日暮れだな。よし、城に戻るぞ」
「嫌なのじゃ。城にはバニラがおるからの」
「バニラ? あぁ、なんか喧嘩したっていう幼馴染のことか?」
「なんで知ってるのじゃ!」
なんで知ってるのじゃこやつ。
「まぁそれは置いておいて。あのなぁ、そのバニラってやつはきっとお前を心配して言ったんだと私は思うぞ」
「違う。きっとバニラは妾のことが嫌いなのじゃ。だから妾を叩いたりしたのじゃ!」
「……お前なぁ、そのバニラってやつ、悲しんでるぞ?」
……一瞬、バニラが悲しそうにしてる顔が思い浮かんだのじゃ。
ただ、やっぱりバニラが悪いのじゃ。妾は、妾は王族として生きてるだけなのに……。
「仕方ないな、ほれ」
「……なんの真似じゃ?」
抱きしめられたのじゃ。大した背も変わらんのに……。
「ほら、安心するだろ?」
「やめるのじゃ! 魔族に抱きしめられるなど、父上や兄上がみたらなんて思うか!」
きっと、妾のことを怒るのじゃ。魔族と仲良くするなと。
「これもだめか。うーん、なかなか難しいな……マーガレットはどうやってアダムのこと育ててるんだ? なんだかんだでアダムもワガママなところあるからな……」
またぶつぶつ言い始めたのじゃ。誰じゃアダムって。
「もう妾に構わなくていいのじゃ!」
「そうも行かなーー危ない!」
「へ?」
うわぁ?! 急に押し倒してくるとは、なんて奴……じゃ……?
「うぐ……大丈夫か? 怪我してないな」
「お、お前……血が、血が出てるのじゃ」
「これくらい大丈夫だ」
大丈夫ではないのじゃ。たくさん、血が出てしまってるのじゃ。
「くそっ、なんでばれたんだよ。このポンコツ魔道具め」
バレンタインとやらの睨む先にいたのは、勇者なのじゃ。
なぜ、勇者がここにいるのじゃ? たしか父上の話ではどこか遠くの地で活躍してると言っていたのじゃ。
「先に言っとくが、助けは呼べないぜ。さっさとそこの娘を渡してくれればいいからよ」
「大人しく渡すと思うか? 勇者。マーガレットにボコられたのにまだ懲りてないのか」
「うるせぇよ。さっさと渡せ!」
勇者とバレンタインが戦い始めたのじゃ。わ、妾はどうすればいいのじゃ。
なんで勇者がここにいるのじゃ。しかも狙いは妾のようじゃし……ここは逃げるのがよいのじゃ。
「あ、おい! 逃げちゃダメだアナスタシア!」
「なんでじゃ! 妾は逃げるのじゃ!」
なぜ止めるのじゃバレンタイン……もがっ?!
「はーい、逃げちゃダメですよー。」
「む~~?!」
喋れないのじゃ! というか身動きが取れないのじゃ!
「くそっ……何人いるんだよ」
「言うわけないだろ。よしお前ら、さっさとずらかるぞ」
え、もしかして妾このまま攫われる? 嫌じゃ! 攫われた姫はろくな最後にならないのじゃ!
「……待てよ。このまま私が大人しく見逃すとでも思ったのかよ? 私は魔槍姫バレンタインだぞ!」
おお、バレンタインの周りが魔力で揺らいで見えるのじゃ。か、かなり怖いのじゃ……だが頑張れなのじゃ! このまま妾を助けろなのじゃ!
「あーもう、面倒くせぇな! クソ龍、出番だぜ!」
「なぜ貴様の後始末などしなきゃならんのだ……」
り、龍なのじゃ……妾、終わったのじゃ……。龍なんて御伽話の世界にしか出てこないはずではなかったのか。
「じゃあな! せいぜいその龍と遊んでなよ!」
うぎゃぁぁぁぁああああ、連れてかれるのじゃ! 助けてなのじゃバニラァァァァァ!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
sideマーガレット
「ん……いま、なにか揺れませんでした?」
「え? 私は感じませんでしたが……」
「いや、確実に何か揺れました」
アナスタシアさんの件についてどうしようか、みんなで会議をしていると、外から何かしらの揺れを感じました。
みんなは気づいていませんが、絶対揺れました。
アナスタシアさんの様子を今すぐ確認しないとです。
バレンタイン、バレンタイン? 聞こえますか。
……返事がありません。嫌な予感が募ります。
アーさん、聞こえますか? あ、繋がりました。アナスタシアさんと一緒にいるはずのバレンタインと連絡が取れません。護衛の悪魔さんは……やっぱり、連絡がとれませんか。
「会議は中断。緊急事態です、全員アナスタシアさんとバレンタインの捜索を行ってください」
すぐさま窓から飛び出して一気に上空まで上がります。
「……変なところはありませんね」
国を見渡しても、異変は感じません。視力を強化してるので見逃してるってことはないはずです。
次は魔力の捜索です……国中の魔力からバレンタインとアナスタシアさんを探します。
……見つけられません。もっと詳しく、もっと細かく魔力を探しましょう。
……ん? 1箇所だけ、何の魔力も感じないところがあります。あそこです、絶対にあそこに何かがあります。
「マーガレット! 何があった!」
「緊急事態です。この場所に戦える人を連れて行ってください」
「わかった。マーガレットは?」
「国に伝えます」
幸いにも上空にいますから。声を大きくする魔法を使って……
「皆さん! 聞こえますか? マーガレットです。緊急事態なので手短に話しますが、敵と思われる存在が侵入している可能性が高いです。避難と警戒をお願いします!」
本当に手短ですが、この国の人達ならちゃんと伝わるはずです。実際、魔力の動きがすごく活発になってきました。
よし、私も向かいましょう!
魔力の感じない場所のすぐ側まで一気に転移します。
「アーさん!」
「マーガレット、結界が貼られていて中の様子がわからん」
結界? どれどれ、結界は専門分野ですよ。これは……魔道具によるものですね。中の情報を遮断しています。
あとは外からの侵入を防ぐ作用もありますが……私を抑えられるレベルでは無いですね。
ということで、ていっ!
「相変わらず無茶苦茶な……む、マーガレット!」
「わかってます! 何してるんですか、フォーレイ!」
「む?! 聖女!」
結界を破ると、ぼろぼろのバレンタインとフォーレイが戦っています。
……この龍は、何してるんですか。私の家族をこんなにぼろぼろにして……許しません。
「大丈夫ですか、バレンタイン?」
「いてて……ちょっと三仙龍はきつかった……」
「遅れてごめんなさい、ここからは任せてくださ
い」
「いや、アナスタシアが攫われた。勇者に」
勇者に? なるほど、前にラムさんが言っていた龍と族の話は勇者とフォーレイですか。
ナオキと天使たちに連絡をして急いで追跡を頼みます。
バレンタインは魔法で傷を治して、アーさんに任せます。
さて、フォーレイ。覚悟は出来ていますね?
「くっ、ここは逃げーー」
「逃がしません」
「ぬぐぁ?!」
魔法で拘束します。正確に言えば、魔道具とかの使用を禁止しました。
あと、物理的にも拘束しましょうか。
「こ、これは……出られん!」
「フォーレイ、覚悟は出来ていますね?」
「お、落ち着け聖女……話を、話をするのだ!」
話? そんなもの、あなたを泣かしてからでも出来ます。
それに、昔会った時は人間と話をするのなんて嫌だ、みたいなことを言っていたじゃないですか。
ぼこぼこにして、アナスタシアさんのことを話してもらいます。
「泣く覚悟は出来ていますね? フォーレイ」
バレンタインとやらに連れられてこの国を隅々まで見せられたが、移動は全て飛行によるものだし出会う人物全員にもみくちゃにされるしで大変な目にあったのじゃ。
「いやー、お前めちゃくちゃ構われてたな。頭撫でられすぎてすり減ったんじゃないか?」
「お前呼ばわりするでない! アナスタシア様と呼ぶのじゃ、全く。何度言えばわかるんじゃ」
こやつ、ちょっと一緒にいたからと言って仲良くなった気でおるのか。
王族と、仲良くなれるなど、物語の中だけじゃ。王族に友達などおらん。できるはずがない。
「そろそろ日暮れだな。よし、城に戻るぞ」
「嫌なのじゃ。城にはバニラがおるからの」
「バニラ? あぁ、なんか喧嘩したっていう幼馴染のことか?」
「なんで知ってるのじゃ!」
なんで知ってるのじゃこやつ。
「まぁそれは置いておいて。あのなぁ、そのバニラってやつはきっとお前を心配して言ったんだと私は思うぞ」
「違う。きっとバニラは妾のことが嫌いなのじゃ。だから妾を叩いたりしたのじゃ!」
「……お前なぁ、そのバニラってやつ、悲しんでるぞ?」
……一瞬、バニラが悲しそうにしてる顔が思い浮かんだのじゃ。
ただ、やっぱりバニラが悪いのじゃ。妾は、妾は王族として生きてるだけなのに……。
「仕方ないな、ほれ」
「……なんの真似じゃ?」
抱きしめられたのじゃ。大した背も変わらんのに……。
「ほら、安心するだろ?」
「やめるのじゃ! 魔族に抱きしめられるなど、父上や兄上がみたらなんて思うか!」
きっと、妾のことを怒るのじゃ。魔族と仲良くするなと。
「これもだめか。うーん、なかなか難しいな……マーガレットはどうやってアダムのこと育ててるんだ? なんだかんだでアダムもワガママなところあるからな……」
またぶつぶつ言い始めたのじゃ。誰じゃアダムって。
「もう妾に構わなくていいのじゃ!」
「そうも行かなーー危ない!」
「へ?」
うわぁ?! 急に押し倒してくるとは、なんて奴……じゃ……?
「うぐ……大丈夫か? 怪我してないな」
「お、お前……血が、血が出てるのじゃ」
「これくらい大丈夫だ」
大丈夫ではないのじゃ。たくさん、血が出てしまってるのじゃ。
「くそっ、なんでばれたんだよ。このポンコツ魔道具め」
バレンタインとやらの睨む先にいたのは、勇者なのじゃ。
なぜ、勇者がここにいるのじゃ? たしか父上の話ではどこか遠くの地で活躍してると言っていたのじゃ。
「先に言っとくが、助けは呼べないぜ。さっさとそこの娘を渡してくれればいいからよ」
「大人しく渡すと思うか? 勇者。マーガレットにボコられたのにまだ懲りてないのか」
「うるせぇよ。さっさと渡せ!」
勇者とバレンタインが戦い始めたのじゃ。わ、妾はどうすればいいのじゃ。
なんで勇者がここにいるのじゃ。しかも狙いは妾のようじゃし……ここは逃げるのがよいのじゃ。
「あ、おい! 逃げちゃダメだアナスタシア!」
「なんでじゃ! 妾は逃げるのじゃ!」
なぜ止めるのじゃバレンタイン……もがっ?!
「はーい、逃げちゃダメですよー。」
「む~~?!」
喋れないのじゃ! というか身動きが取れないのじゃ!
「くそっ……何人いるんだよ」
「言うわけないだろ。よしお前ら、さっさとずらかるぞ」
え、もしかして妾このまま攫われる? 嫌じゃ! 攫われた姫はろくな最後にならないのじゃ!
「……待てよ。このまま私が大人しく見逃すとでも思ったのかよ? 私は魔槍姫バレンタインだぞ!」
おお、バレンタインの周りが魔力で揺らいで見えるのじゃ。か、かなり怖いのじゃ……だが頑張れなのじゃ! このまま妾を助けろなのじゃ!
「あーもう、面倒くせぇな! クソ龍、出番だぜ!」
「なぜ貴様の後始末などしなきゃならんのだ……」
り、龍なのじゃ……妾、終わったのじゃ……。龍なんて御伽話の世界にしか出てこないはずではなかったのか。
「じゃあな! せいぜいその龍と遊んでなよ!」
うぎゃぁぁぁぁああああ、連れてかれるのじゃ! 助けてなのじゃバニラァァァァァ!
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sideマーガレット
「ん……いま、なにか揺れませんでした?」
「え? 私は感じませんでしたが……」
「いや、確実に何か揺れました」
アナスタシアさんの件についてどうしようか、みんなで会議をしていると、外から何かしらの揺れを感じました。
みんなは気づいていませんが、絶対揺れました。
アナスタシアさんの様子を今すぐ確認しないとです。
バレンタイン、バレンタイン? 聞こえますか。
……返事がありません。嫌な予感が募ります。
アーさん、聞こえますか? あ、繋がりました。アナスタシアさんと一緒にいるはずのバレンタインと連絡が取れません。護衛の悪魔さんは……やっぱり、連絡がとれませんか。
「会議は中断。緊急事態です、全員アナスタシアさんとバレンタインの捜索を行ってください」
すぐさま窓から飛び出して一気に上空まで上がります。
「……変なところはありませんね」
国を見渡しても、異変は感じません。視力を強化してるので見逃してるってことはないはずです。
次は魔力の捜索です……国中の魔力からバレンタインとアナスタシアさんを探します。
……見つけられません。もっと詳しく、もっと細かく魔力を探しましょう。
……ん? 1箇所だけ、何の魔力も感じないところがあります。あそこです、絶対にあそこに何かがあります。
「マーガレット! 何があった!」
「緊急事態です。この場所に戦える人を連れて行ってください」
「わかった。マーガレットは?」
「国に伝えます」
幸いにも上空にいますから。声を大きくする魔法を使って……
「皆さん! 聞こえますか? マーガレットです。緊急事態なので手短に話しますが、敵と思われる存在が侵入している可能性が高いです。避難と警戒をお願いします!」
本当に手短ですが、この国の人達ならちゃんと伝わるはずです。実際、魔力の動きがすごく活発になってきました。
よし、私も向かいましょう!
魔力の感じない場所のすぐ側まで一気に転移します。
「アーさん!」
「マーガレット、結界が貼られていて中の様子がわからん」
結界? どれどれ、結界は専門分野ですよ。これは……魔道具によるものですね。中の情報を遮断しています。
あとは外からの侵入を防ぐ作用もありますが……私を抑えられるレベルでは無いですね。
ということで、ていっ!
「相変わらず無茶苦茶な……む、マーガレット!」
「わかってます! 何してるんですか、フォーレイ!」
「む?! 聖女!」
結界を破ると、ぼろぼろのバレンタインとフォーレイが戦っています。
……この龍は、何してるんですか。私の家族をこんなにぼろぼろにして……許しません。
「大丈夫ですか、バレンタイン?」
「いてて……ちょっと三仙龍はきつかった……」
「遅れてごめんなさい、ここからは任せてくださ
い」
「いや、アナスタシアが攫われた。勇者に」
勇者に? なるほど、前にラムさんが言っていた龍と族の話は勇者とフォーレイですか。
ナオキと天使たちに連絡をして急いで追跡を頼みます。
バレンタインは魔法で傷を治して、アーさんに任せます。
さて、フォーレイ。覚悟は出来ていますね?
「くっ、ここは逃げーー」
「逃がしません」
「ぬぐぁ?!」
魔法で拘束します。正確に言えば、魔道具とかの使用を禁止しました。
あと、物理的にも拘束しましょうか。
「こ、これは……出られん!」
「フォーレイ、覚悟は出来ていますね?」
「お、落ち着け聖女……話を、話をするのだ!」
話? そんなもの、あなたを泣かしてからでも出来ます。
それに、昔会った時は人間と話をするのなんて嫌だ、みたいなことを言っていたじゃないですか。
ぼこぼこにして、アナスタシアさんのことを話してもらいます。
「泣く覚悟は出来ていますね? フォーレイ」
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