こんな人生、いいのか、悪いのか

かぁくん

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一章12 初早弁

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保健室に行くとえみ達は保健室の先生と話をしていた。

保健室の先生「また来た!君たちも心君に会いに来たの?」
駿「うん。心、大丈夫?」
心「大丈夫だよ。駿君何位だった?」
駿「1位!」
心「本当に!?凄い!春ちゃんは?」
春「私は2位」
駿「けどもうちょっとで1位だったんだけどな」
心「そっかー。じゃあビリは僕だけか」
駿「しょうがないよ。転んじゃったし」
春「けどあれだけ練習したんだからいいじゃん。私はスッキリした」
駿「あれだけ練習したんだから悔しいんだろ」
春「何で?私は何もしない2位より頑張って2位の方がこれが自分の実力だってわかっていいでしょ?自分の力わかったじゃん!何でも知らないより知ってた方がいいよ!駿もスポーツマンシップの意味知りたいでしょ?私わかんないから先生に聞いてみなよ」

駿は保健室の先生にスポーツマンシップの意味を教えてもらった。

春「スッキリした?」
駿「別に」
春「もういいよ。とりあえずこれからは何でも自分の実力超えていこ!」
心「そうだね。頑張るよ」

えみも頷いた。

駿「心、意味わかったの?」
心「わかんない」
春「もういいよ。バカ」

すると保健室のドアが開く。
舞美と舞が来た。

舞美「おーい、しーん。まだ泣いてるかー?」
心「泣いてないし!」
舞「先生すみません。行くって言って聞かなくて」
保健室の先生「あら!全然いいですよ!今春ちゃんが皆をまとめてたんですよ」
舞「そうなんですか?凄い」
舞美「皆凄かったじゃん!えみちゃんと駿くんが1位で春ちゃんが2位でしょ?まぁ心はぬきとして上等上等」

するとえみが舞美を叩いた。

舞美「えみちゃんわかってるよ。心も頑張ったもんね?」
心「もういい!バカ!」
舞美「怒んなよ!」

またえみが舞美を叩いた。

舞美「そんな怒んないで!そうだ!皆で早弁しようよ」
舞「バカ!!」
駿「早弁って何?」
舞美「今から弁当食っちゃうって事だよ」
駿「え!いいの!?」
舞美「いいよいいよ」
舞「良くない!」
心「僕もお腹すいた」
舞「えー!」
春「そんな事していいんですか?」
舞美「大丈夫!ねぇ!えみちゃん?えみちゃんもそう思うでしょ?」

するとえみはニコニコしながら頷いた。

舞「ダメだよ!ダメです!」

すると保健室の先生が言った。

保健室の先生「いいんじゃないんですか?早弁上等。とか言っちゃって」
舞「えー!!」
舞美「ほら!お母さん、弁当」
舞「わかりました。しょうがないなぁ」

舞が弁当を出した。

駿「スゲー!!」
春「これ全部1人で作ったんですか?」
舞「そうだよ。舞美がこんな事するわけないでしょ」
心「舞ちゃんはすごいんだよ!」

皆に自慢げに言った。
舞と舞美はビックリしたようにお互いの顔を向き合って笑った。

舞「よし!食べよ!先生もよかったら食べます?」
保健室の先生「え!いいんですか?」
舞「いいですよ!」
保健室の先生「じゃあ遠慮なく」
舞美「ねぇ箸は?」
舞「あ、忘れた」
舞美、心、駿「え?」



そして運動会も終盤、
リレーが始まった。
リレーではえみ、駿、春が頑張ったのだが負けてしまった。
心は遅いには遅かったが追い越されず、何とか次の人にバトンを渡す事ができた。
そして4人のクラスは優勝はできなかった。
だが4人は悔しそうではなかった。
それは優勝なんてどうでもよかったのか、4人の中で運動会は徒競走が終わった時点で嬉しさ、悔しさがクラスの敗退より勝っていたのか、4人自身誰もわからなかった。
そしてその気持ちの事を4人とも考えもしなかった。

だが、きっと4人よりも悔しがっていたであろう人物がいた。
舞美だ。

舞美「あの子達悔しがってた?絶対4人とも悔しがってなかったよねー?」
舞「まぁいいんじゃないの?楽しそうだったし」
舞美「大体にして4人とも勝とうってゆう気持ちがなかったよね?」
舞「あんたが保健室で緊張の糸ほぐしちゃったからじゃないの?」
舞美「えー!私のせい?」
舞「知らないけど」
舞美「そういえば心お母さんの事自慢してたね」
舞「そう!ビックリした!」
舞美「お母さんの事家族みたいな感じで言ってたよね」
舞「嬉しかったねー。本当に家族にしたくなってきた」
舞美「無理でしょ。けど自分のお母さんみたい思ってる事は0パーではないね」
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