こんなもんだろう

かぁくん

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一章13 駿の頼み物

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駿「寒い。寒い」
春「何で駿半ズボンなの?そりゃ寒いでしょ」
駿「半ズボンしかないんだもん」
心「え?そうなの?」
春「そんなわけないでしょ?瞬が長ズボンはいてるとこ見た事あるもん」
駿「本当に?」
春「本当だよ。帰ったら聞いてみなよ」
駿「うん。心、今日遊ぼうぜ」
心「毎日遊ぼう遊ぼう言うけど、遊ばないよ?学校で遊んでんじゃん」
駿「帰っても暇なんだよ」
心「それに僕いっつもえみちゃんちにいるし」
春「いいよ、私が遊んであげるから」
駿「春とはいっつも遊んでんじゃん!」
春「いいよ。早く帰るよ」
駿「分かったよ。ケチ」
春「じゃあまた明日ね!」
心「じゃあね」






心「ただいまー」
舞美「心!今日は何日でしょう?」
心「26日」
舞美「何月の?」
心「11」
舞美「そう!いい風呂の日!」
心「ふーん」
舞美「一緒にお風呂入ろ!!」
心「なんでよ?ヤダよ」
舞美「なんでよー。入ろうよー」
心「まだ夜じゃないじゃん」
舞美「夜じゃないと入っちゃいけないなんて決まりはないんだよ!よし!入るよ!
心「えー!」」

えみ(おばさん本当に心ちゃんの事好きだな)

心はイヤイヤ風呂場に行く。

心「今日じゃなきゃダメ?」
舞美「うるせぇ。早く脱げ」
心「わかったよ」

心は服を脱いだ。

舞美「あんた細いなー。よく見ると身長も小ちゃいな」
心「もういい、入んない」
舞美「うそうそ!ごめんね。入ろ?背中洗ってあげる」

背中を洗っている時舞美が心に聞く。

舞美「心、お父さんは最近も帰ってくるの遅いの?」
心「遅いけど」
舞美「寂しくない?」
心「別に」
舞美「ご飯もお弁当?」
心「そうだよ」
舞美「ふーん。そっか。よし、体流して湯船入ろ」
心「舞美ちゃん。おっぱい小ちゃいね」
舞美「は?殴るよ?」

湯船に入ると舞美が言った。

舞美「心はさー、お母さんいなくて寂しくないの?」
心「わかんない」
舞美「わかんないって何?」
心「あんまり覚えてないし」
舞美「そっか」
心「舞美ちゃんは?」
舞美「私?何で?」
心「結婚してるのに子供いないし」
舞美「んー。そうだなぁ。今は寂しくないかな」
心「ふーん」
舞美「あがろっか」
心「うん」

舞美は少し気まずかった。
まさか心に子供の事を聞かれるとは思わなかった。
子供は時に残酷だ。
何も気にせずズバズバ心に刺さる事を言う。




12月24日

駿「心、お前サンタに何頼んだ?」
心「え、別に何も」
駿「何で!?お前欲しいもんとかないの?」
心「うーん。ないかな」
駿「春は?」
春「私も何も頼んでない」
駿「えみちゃんは頼んだ?」

えみは首を振る。

瞬「なんだよ!俺だけ?」
心「駿君は何か頼んだの?」
駿「俺はテレビ頼んだ!」
心「テレビ頼んだの!?」
春「そんな物くれるわけないじゃん!」
駿「バカだなー。サンタは何でもくれるんだよ」
春「じゃあ明日えみちゃんち行って皆で何もらったか言おうよ!えみちゃんいい?」

えみは2回頷いた。

春「よし!決まり!じゃあ明日ね!」
駿「よし!」
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