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第一部 リューナジア城編
第四話 兄との邂逅だぞっ!
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タソトキ世界にはタイムリミットがある。
時限式のゲームオーバーだ。
タソトキ世界では自由を謳歌して好き勝手に過ごしているだけでは駄目なのだ。
悪逆の皇子ウィルフリートを止めなければ世界は崩壊してしまう。
どうしてウィルフリートは悪の皇子になってしまうのか?
何でも離宮での幽閉生活はとても苦しいものだったらしい。それに加えて王宮に戻っても彼は周囲から白い目で見られ、極め付きには両親である皇帝や妃すら彼を煙たがって目を合わせようともしなかったらしい。
そんな生活の中でウィルフリートは周囲への憎悪を募らせていった。
そして大人になったウィルフリートはクーデターを起こし、新たな皇帝となった。
暴君である彼は周囲の国々と戦争を起こし、自らの発明品である核爆弾で世界を死の世界へと変えてしまうのだ。
だからウィルフリートをどこかの段階でプレイヤーが止めなければ自動的にゲームオーバーになってしまうのだ。
止め方は色々ある。悪の帝王となったウィルフリートを戦争で倒すとか、もしくはクーデターを起こす前のウィルフリートを暗殺してしまうとか。
ちなみにストーリー進行上必ず殺す必要のあるキャラだからなのか、ウィルフリートルートは存在しない。彼はタソトキ世界では数少ない攻略不能キャラである。
行商人プレイをしていた時の僕は行商人を続ける為にウィルフリートを倒しに行くこともあったが、大抵はゲームオーバーまで放置してずっと行商人をやっていた。だって行商人をしながら戦闘用のパラメーターも上げるのは難しいんだもん。
それはともかくとして、その世紀の悪逆皇子が僕の住む王宮に戻ってきてしまうのである。
僕は一体どうしたらいいのだろうか。
結論を言うと、考える間もなく"僕たち"は出会ってしまった。
「おい、少女。何処を見ている」
ドスンと誰かにぶつかってしまった僕に対して、上から鋭く冷たい声が降ってきた。
恐る恐る上を見上げると……ガラスのように透き通った碧い瞳と目が合った。
烏の濡れ羽のように光を受けて煌めく黒髪が美しい。
まだ面立ちに何処か幼さを残す十二歳の第四皇子ウィルフリートがそこにいた。
「聞いているのか!」
ウィルフリートは目を吊り上げた。
それにしても誰に言っているのだろう。周りには少女なんて何処にも……ああ、僕か。今の僕は病除けの風習で女児服を着せられているから女の子にしか見えないんだ。
男の子を女の子と間違えてしまうなんて、悪逆皇子にも人間らしいところはあるんだなと微笑ましくなってしまう。
その時、僕の脳裏に天啓が閃いた。
待てよ――――ウィルフリートが皇帝になって世界がしっちゃかめっちゃかになれば、僕が行商人になるくらい訳ないのでは?
時限式のゲームオーバーだ。
タソトキ世界では自由を謳歌して好き勝手に過ごしているだけでは駄目なのだ。
悪逆の皇子ウィルフリートを止めなければ世界は崩壊してしまう。
どうしてウィルフリートは悪の皇子になってしまうのか?
何でも離宮での幽閉生活はとても苦しいものだったらしい。それに加えて王宮に戻っても彼は周囲から白い目で見られ、極め付きには両親である皇帝や妃すら彼を煙たがって目を合わせようともしなかったらしい。
そんな生活の中でウィルフリートは周囲への憎悪を募らせていった。
そして大人になったウィルフリートはクーデターを起こし、新たな皇帝となった。
暴君である彼は周囲の国々と戦争を起こし、自らの発明品である核爆弾で世界を死の世界へと変えてしまうのだ。
だからウィルフリートをどこかの段階でプレイヤーが止めなければ自動的にゲームオーバーになってしまうのだ。
止め方は色々ある。悪の帝王となったウィルフリートを戦争で倒すとか、もしくはクーデターを起こす前のウィルフリートを暗殺してしまうとか。
ちなみにストーリー進行上必ず殺す必要のあるキャラだからなのか、ウィルフリートルートは存在しない。彼はタソトキ世界では数少ない攻略不能キャラである。
行商人プレイをしていた時の僕は行商人を続ける為にウィルフリートを倒しに行くこともあったが、大抵はゲームオーバーまで放置してずっと行商人をやっていた。だって行商人をしながら戦闘用のパラメーターも上げるのは難しいんだもん。
それはともかくとして、その世紀の悪逆皇子が僕の住む王宮に戻ってきてしまうのである。
僕は一体どうしたらいいのだろうか。
結論を言うと、考える間もなく"僕たち"は出会ってしまった。
「おい、少女。何処を見ている」
ドスンと誰かにぶつかってしまった僕に対して、上から鋭く冷たい声が降ってきた。
恐る恐る上を見上げると……ガラスのように透き通った碧い瞳と目が合った。
烏の濡れ羽のように光を受けて煌めく黒髪が美しい。
まだ面立ちに何処か幼さを残す十二歳の第四皇子ウィルフリートがそこにいた。
「聞いているのか!」
ウィルフリートは目を吊り上げた。
それにしても誰に言っているのだろう。周りには少女なんて何処にも……ああ、僕か。今の僕は病除けの風習で女児服を着せられているから女の子にしか見えないんだ。
男の子を女の子と間違えてしまうなんて、悪逆皇子にも人間らしいところはあるんだなと微笑ましくなってしまう。
その時、僕の脳裏に天啓が閃いた。
待てよ――――ウィルフリートが皇帝になって世界がしっちゃかめっちゃかになれば、僕が行商人になるくらい訳ないのでは?
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