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第二部 セルフィニエ辺境伯領編
第百六十一話 たっぷりゆっくりおやすみの日
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今日はゆっくり休まなければならない。
何故なら近々お兄ちゃんと湖にピクニックに行けることになったからだ。
まず僕はメイドさんに起こされる時間になるまでたっぷりと惰眠を貪る。
メイドさんに起こしてもらったら、盥に入れられた沸かしてもらったお湯で顔を洗う。
それからメイドさんたちに服を着替えさせてもらう。
服を着替えて化粧台の前に座ると、髪を梳ってもらう。櫛で梳かれる度に鏡石の中で僕の金髪がキラキラと光を照り返す。
今日は髪が少し伸びていたので、肩の辺りで切り揃えてもらうことになった。
メイドさんが鋏を取り出して、もう一人のメイドさんが素早く僕の身体に白い布を覆い被せる。
チョキ、チョキと小気味いい音と共に頭が軽くなっていく。
仕上げに髪を後ろで一つに結んで、ちょこんと金色の小さなしっぽの完成だ。
朝の着替えが終われば朝食の時間だ。
月の国の朝食はごく簡素なものである。
ランジェの実という柑橘系の果物を搾ったジュースに、先日開発されたばかりの甘い菓子パンが一個。以上である。
どうやら朝食を食べ過ぎると身体に悪いという考えが月の国にはあるらしい。
それでも一応朝食にパンが出るのは貴族だからであり、平民だと朝食は一切食べないようだ。
その代わり晩餐は複数人で顔を合わせて会話をしながら腹がはち切れるほどに食べる、というのがお決まりの習慣だ。平民も腹がいっぱいになるほどとはいかないが、夕食だけで一日の栄養をすべて補うくらいのつもりで食べるらしい。
だから別に虐められて貧乏くさい朝食を食べさせられてるわけではない。こういうのを清貧と言うのだ。
生まれてこの方こういう朝食だったから、すっかり胃袋がこういう食事量に慣れてしまっている。
日本人だった頃の白米に味噌汁、焼き魚、玉子焼きに漬物といった朝食を思い出すと逆に量が多すぎてうっとなってしまう。
ちなみに中央のリューナジア城にいる時はジュースの代わりに搾りたての牛乳が出た。
北に近ければ近いほど酪農が盛んになるので牛乳が安価になるのだ。
タソトキで行商人プレイをするなら北で乳製品を仕入れて南で売るのが初心者にオススメのプレイングだ。
朝食も終わればあとは自由時間である。
給仕をしていたメイドさんが後片付けをして部屋を後にすると、僕はベッドに寝転がって本を手に取った。
バスティアンさんから預かった『魔術理論入門』である。読み進めて自習しておきなさいと言われていたので、読むことにする。
「うう~ん……」
連なる難しい単語に眠くなる。
ちょっと読んだだけでこんなに眠くなるなんて、実は疲れが溜まっていたようだ。
お兄ちゃんの言う通り今日は予定を入れなくて良かった。
「うにゅ……」
少しだけ目を閉じるつもりで、本を枕元に置いて仰向けになった。
揺れるような心地よい感覚と共に意識が沈んでいく。
気が付けばお昼ご飯の時間まで寝てしまい、給仕にやって来たメイドさんのノックの音で目が覚めた。
ふわぁとあくびをして伸びをする。すっかりのんびりとしてしまった。
たっぷり休んだおかげで元気いっぱいだ。
午後はお兄ちゃんの作ってくれた詰めカタクラズムでもやろうかなと思いながら「どうぞ」とドアの外のメイドさんに声をかけたのだった。
何故なら近々お兄ちゃんと湖にピクニックに行けることになったからだ。
まず僕はメイドさんに起こされる時間になるまでたっぷりと惰眠を貪る。
メイドさんに起こしてもらったら、盥に入れられた沸かしてもらったお湯で顔を洗う。
それからメイドさんたちに服を着替えさせてもらう。
服を着替えて化粧台の前に座ると、髪を梳ってもらう。櫛で梳かれる度に鏡石の中で僕の金髪がキラキラと光を照り返す。
今日は髪が少し伸びていたので、肩の辺りで切り揃えてもらうことになった。
メイドさんが鋏を取り出して、もう一人のメイドさんが素早く僕の身体に白い布を覆い被せる。
チョキ、チョキと小気味いい音と共に頭が軽くなっていく。
仕上げに髪を後ろで一つに結んで、ちょこんと金色の小さなしっぽの完成だ。
朝の着替えが終われば朝食の時間だ。
月の国の朝食はごく簡素なものである。
ランジェの実という柑橘系の果物を搾ったジュースに、先日開発されたばかりの甘い菓子パンが一個。以上である。
どうやら朝食を食べ過ぎると身体に悪いという考えが月の国にはあるらしい。
それでも一応朝食にパンが出るのは貴族だからであり、平民だと朝食は一切食べないようだ。
その代わり晩餐は複数人で顔を合わせて会話をしながら腹がはち切れるほどに食べる、というのがお決まりの習慣だ。平民も腹がいっぱいになるほどとはいかないが、夕食だけで一日の栄養をすべて補うくらいのつもりで食べるらしい。
だから別に虐められて貧乏くさい朝食を食べさせられてるわけではない。こういうのを清貧と言うのだ。
生まれてこの方こういう朝食だったから、すっかり胃袋がこういう食事量に慣れてしまっている。
日本人だった頃の白米に味噌汁、焼き魚、玉子焼きに漬物といった朝食を思い出すと逆に量が多すぎてうっとなってしまう。
ちなみに中央のリューナジア城にいる時はジュースの代わりに搾りたての牛乳が出た。
北に近ければ近いほど酪農が盛んになるので牛乳が安価になるのだ。
タソトキで行商人プレイをするなら北で乳製品を仕入れて南で売るのが初心者にオススメのプレイングだ。
朝食も終わればあとは自由時間である。
給仕をしていたメイドさんが後片付けをして部屋を後にすると、僕はベッドに寝転がって本を手に取った。
バスティアンさんから預かった『魔術理論入門』である。読み進めて自習しておきなさいと言われていたので、読むことにする。
「うう~ん……」
連なる難しい単語に眠くなる。
ちょっと読んだだけでこんなに眠くなるなんて、実は疲れが溜まっていたようだ。
お兄ちゃんの言う通り今日は予定を入れなくて良かった。
「うにゅ……」
少しだけ目を閉じるつもりで、本を枕元に置いて仰向けになった。
揺れるような心地よい感覚と共に意識が沈んでいく。
気が付けばお昼ご飯の時間まで寝てしまい、給仕にやって来たメイドさんのノックの音で目が覚めた。
ふわぁとあくびをして伸びをする。すっかりのんびりとしてしまった。
たっぷり休んだおかげで元気いっぱいだ。
午後はお兄ちゃんの作ってくれた詰めカタクラズムでもやろうかなと思いながら「どうぞ」とドアの外のメイドさんに声をかけたのだった。
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