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完璧帰趙【藺相如・昭襄王】2
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大きくはないけどよく通る声だった。そしてその静かな声とともになにやら怒気が滲み出ていた。その一言で再び議場は凍りつく。本気だ。先程からの使者の態度から、それがよく分かった。
使者は璧のヘリをその長い親指と人差指でつまみ、ぷらぷらと揺らす。壁は大きい。それ故至宝。だからそれなりの重さがある。何かの弾みで指を離されてしまえばあっというまに落ちて割れる。
ああ、至宝が。
今もぼんやりと神気を放ち薄く輝く見事な璧が。
いつしか使者のゆらゆらと揺れる指先からは何やら怪しげな気が広がっていた。まるで妖術か何かが展開しているように。
そしてふふふと低く笑うその声音。その口からもなにやら強い怒りが形をとったような陰の気があふれ、そのゆらめきと熱で使者の髪が逆立っているようにも見えた。その紅い唇がうすく笑いの形に持ち上げられるほどに、その怒りの程は染み渡る。
その頃には議場は一種異様な雰囲気で満ちていた。あたかも鬼神がそこに産まれいでたような、この世のものとは思えぬ異界感。
その舌から這い出るねとりとした呪詛に全てが燃えて凍りつく。
「王はどうみても約束を守られる気があらへんようでしたさかい、この璧はお渡しできまへん。せやけど王は私を捉えて璧を奪ってしまわれるんでしょうなぁ。そんならいっそのこと、この璧と一緒に私の頭をこの柱にうちつけて砕いてしまいましょうかねぇ?」
使者は朗らかにそう言って、璧を持つのと反対側の手で背後の柱をコンコンと軽く叩いた。けれどもその目は薄らと笑い、狂気をぽたぽたと垂れ流していた。
やばい、こいつはマジモンだ。本気だ。
それは場の一同が感じ取ったこと。
ジリジリとした時間が流れる。
璧が破壊される。
趙も至宝を奪われるくらいなら破壊するほうがましと考えたのかも知れない。璧を手中に収めるならともかく、都市をやると言って呼び出しておいて約束を反故にして璧を割られて使者を殺したなんて格好がつかない。国の沽券に関わる。
そしてそれは臣下だけでなく王も察した。使者が本気なのも。
「ま、待て。城市をやるから、おい、誰か地図を持て」
すぐに文官が小走りに地図を持ってきて、王はここからここまでやるから、と雑に示した。雑だった。雑すぎたからそれが急場のしのぎにすぎず、本気じゃないのは誰もがわかった。再び場が冷える。
けれども使者はにこりと笑みを深めた。
「さようですなぁ。そうまでおっしゃられるのならお渡し致しましょう」
そう言われた王がほっと口元を緩めて手を伸ばそうとしたところで、使者はまたふわりと後ずさる。
「けれど、この璧は趙の至宝ですよって。趙王は璧を送り出すさいに5日間身を清めましたんよ。これは国と国との対等な交換でしょうから、王も5日間身を清められるのが筋なん違いますかなぁ」
そう言い、使者はにこやかな表情で、けれども恐るべき陰気を垂れ流しながら、右手で璧を挟む細長い指先を更にじりじりとその璧の端に後退させた。
もう璧は使者の爪先でわずかにとどまるくらいで、風が吹けば落ちて砕けそうである。満場に緊張が走り、すべての瞳がその長い指先の爪に集まった。ああ、落ちてしまう。至宝が。恐れて誰も声を上げられない。
「わ、わかった。5日、5日だな、しばし待たれよ。それまで貴殿に最上位のもてなしをする」
その後、王は本当に最上級のもてなしを行い、使者はにこにことこれを受け取った。使者は自由に王城を動き回った。幽鬼のように。
王は同時に使者の暗殺を試みた。油断をした時に璧を奪うか使者を殺してしまおうとしたのだ。
けれども使者は常に小さな金槌を片手に懐に璧をいだき、何かあれば割りますよ? と目で訴えかけていたから、手を出すことなどできなかった。
寝ているときならば可能かと様子を見たが、使者は一向に寝る様子も見せなかった。そしてその使者の目は確かに得体のしれない何かに浸されていた。
その5日間、咸陽宮は一種異様な雰囲気に包まれた。
◇◇◇
そして5日後、使者は改めて謁見の間に招かれた。
こころなしか王は緊張していた。
もはやここに至っては、璧というよりどう上手く事をおさめるか、国としてのありようが求められるようになっていたのだ。
身を清めるとは祖先神霊に正しきを証明することだ。5日も身を清めておいて使者を殺して璧を奪うのは流石に外聞が悪すぎる。まさに犬畜生の行い。虎狼の国。
璧さえ奪って使者を追い返せば、その後の都市の割譲なんてどうとでもなる。そっちはその後に情勢が変わったとか、祖先神霊にも言い訳がたつ。それに言われるままに身を清めたのだから、璧が手中に収まるのは確実であった。
「わしは5日間身を清めた。璧を渡してもらえるかな」
「さようですか。さすが王、素晴らしい行いや思います。けれど」
そこで使者は言葉を切って、申し訳なさそうに場を眺め渡し、平伏した。
「申し訳ありまへん」
誰もが何の懐かことかわからず困惑した。
使者が伏せた目でら取り出したものは、和氏の璧と同じくらいの大きさのただの白い石だった。
「なっ。どういうことだ!」
「王よ。秦は春秋五覇と讃えられる繆公の時代から400年ほどたちましたでしょうかな。その間、秦でいまだ約束をキッチリ守った王はあらしまへん。やから王を信じ切ることが叶いまへんでした」
なんということだろう。
この使者は交渉の相手の王の、その面前で、信用できないと言ってのけたのだ。信頼がなければそもそも話し合いなど行えない。心のなかで思ってはいても、そんなことを堂々と言った者はこれまでいなかった。
それでも使者は微笑みをたやさず続ける。
「ほんに私の不徳の致すことでございます。夜半こっそり人を使うて璧は趙に戻してしもて、もうここにはあらしまへん。けれども趙は小国で、秦は大国。秦から15の城市を先に頂ければ、なんで趙が璧を惜しみましょうか。万一それで璧が得られんようでしたら、その時こそ趙から奪っておしまいなさいよ。それが祖霊のお心にも叶うでしょうし。王はお心のままに趙にご使者を向かわされたら、それで全て解決となりますよって」
秦が趙に都市を贈れば璧の譲渡を断られることはあるまい。もともと15もの城市となると大きい。釣り合いは十分にとれる。そもそも趙が璧を持参したのに秦が約束を反故にしたからこうなっているのだ。
だがこの使者はなんということを言うのだ。つまり、使者は信用できないと言うだけでなく大国の王を謀った。そういうことではないか。
その事実に全ての臣下は驚愕する。
そして使者は再び深く首を垂れて続けた。
「せやけど私は王にえらい無礼を働いてしまいました。どうか、私を煮るなり焼くなり好きになされませ。その前に皆様とよくご相談なされてから」
使者はそう述べてから最後ににこりと微笑んで辞した。まるで自分には何も落ち度がないとでも言うかのような朗らかな表情だった。
謁見の間中、王は地獄の獄卒のような顔で奥歯をギリギリと鳴らしながら、使者を睨みつけていた。
◇◇◇
議論は紛糾した。捉えて殺そうという者も多かった。
けれども結局のところ、この使者を殺しても璧が手に入るわけではない。璧はすでに国境を超えているだろう。仮に今秦が使者を殺しても、璧を手に入れられなかった腹いせに使者を殺したという話が広がるだけ。それなら趙と友好な関係を築いた方がマシという声にまとまった。
使者をそのまま返すことにして、王はふぅ、とため息をついた。
「もうあいつに会いたくない。あの藺相如という気持ち悪い男には」
ー後書き
原典:史記 廉頗・藺相如列伝 第二十一
なんとなく他にはない藺相如像な気はするけれども、こっから藺相如の話があと2つ続きます。
歴史ネタ中編で別の話を書くときに藺相如を出す時は、もう少し普通のキャラにする予定。
使者は璧のヘリをその長い親指と人差指でつまみ、ぷらぷらと揺らす。壁は大きい。それ故至宝。だからそれなりの重さがある。何かの弾みで指を離されてしまえばあっというまに落ちて割れる。
ああ、至宝が。
今もぼんやりと神気を放ち薄く輝く見事な璧が。
いつしか使者のゆらゆらと揺れる指先からは何やら怪しげな気が広がっていた。まるで妖術か何かが展開しているように。
そしてふふふと低く笑うその声音。その口からもなにやら強い怒りが形をとったような陰の気があふれ、そのゆらめきと熱で使者の髪が逆立っているようにも見えた。その紅い唇がうすく笑いの形に持ち上げられるほどに、その怒りの程は染み渡る。
その頃には議場は一種異様な雰囲気で満ちていた。あたかも鬼神がそこに産まれいでたような、この世のものとは思えぬ異界感。
その舌から這い出るねとりとした呪詛に全てが燃えて凍りつく。
「王はどうみても約束を守られる気があらへんようでしたさかい、この璧はお渡しできまへん。せやけど王は私を捉えて璧を奪ってしまわれるんでしょうなぁ。そんならいっそのこと、この璧と一緒に私の頭をこの柱にうちつけて砕いてしまいましょうかねぇ?」
使者は朗らかにそう言って、璧を持つのと反対側の手で背後の柱をコンコンと軽く叩いた。けれどもその目は薄らと笑い、狂気をぽたぽたと垂れ流していた。
やばい、こいつはマジモンだ。本気だ。
それは場の一同が感じ取ったこと。
ジリジリとした時間が流れる。
璧が破壊される。
趙も至宝を奪われるくらいなら破壊するほうがましと考えたのかも知れない。璧を手中に収めるならともかく、都市をやると言って呼び出しておいて約束を反故にして璧を割られて使者を殺したなんて格好がつかない。国の沽券に関わる。
そしてそれは臣下だけでなく王も察した。使者が本気なのも。
「ま、待て。城市をやるから、おい、誰か地図を持て」
すぐに文官が小走りに地図を持ってきて、王はここからここまでやるから、と雑に示した。雑だった。雑すぎたからそれが急場のしのぎにすぎず、本気じゃないのは誰もがわかった。再び場が冷える。
けれども使者はにこりと笑みを深めた。
「さようですなぁ。そうまでおっしゃられるのならお渡し致しましょう」
そう言われた王がほっと口元を緩めて手を伸ばそうとしたところで、使者はまたふわりと後ずさる。
「けれど、この璧は趙の至宝ですよって。趙王は璧を送り出すさいに5日間身を清めましたんよ。これは国と国との対等な交換でしょうから、王も5日間身を清められるのが筋なん違いますかなぁ」
そう言い、使者はにこやかな表情で、けれども恐るべき陰気を垂れ流しながら、右手で璧を挟む細長い指先を更にじりじりとその璧の端に後退させた。
もう璧は使者の爪先でわずかにとどまるくらいで、風が吹けば落ちて砕けそうである。満場に緊張が走り、すべての瞳がその長い指先の爪に集まった。ああ、落ちてしまう。至宝が。恐れて誰も声を上げられない。
「わ、わかった。5日、5日だな、しばし待たれよ。それまで貴殿に最上位のもてなしをする」
その後、王は本当に最上級のもてなしを行い、使者はにこにことこれを受け取った。使者は自由に王城を動き回った。幽鬼のように。
王は同時に使者の暗殺を試みた。油断をした時に璧を奪うか使者を殺してしまおうとしたのだ。
けれども使者は常に小さな金槌を片手に懐に璧をいだき、何かあれば割りますよ? と目で訴えかけていたから、手を出すことなどできなかった。
寝ているときならば可能かと様子を見たが、使者は一向に寝る様子も見せなかった。そしてその使者の目は確かに得体のしれない何かに浸されていた。
その5日間、咸陽宮は一種異様な雰囲気に包まれた。
◇◇◇
そして5日後、使者は改めて謁見の間に招かれた。
こころなしか王は緊張していた。
もはやここに至っては、璧というよりどう上手く事をおさめるか、国としてのありようが求められるようになっていたのだ。
身を清めるとは祖先神霊に正しきを証明することだ。5日も身を清めておいて使者を殺して璧を奪うのは流石に外聞が悪すぎる。まさに犬畜生の行い。虎狼の国。
璧さえ奪って使者を追い返せば、その後の都市の割譲なんてどうとでもなる。そっちはその後に情勢が変わったとか、祖先神霊にも言い訳がたつ。それに言われるままに身を清めたのだから、璧が手中に収まるのは確実であった。
「わしは5日間身を清めた。璧を渡してもらえるかな」
「さようですか。さすが王、素晴らしい行いや思います。けれど」
そこで使者は言葉を切って、申し訳なさそうに場を眺め渡し、平伏した。
「申し訳ありまへん」
誰もが何の懐かことかわからず困惑した。
使者が伏せた目でら取り出したものは、和氏の璧と同じくらいの大きさのただの白い石だった。
「なっ。どういうことだ!」
「王よ。秦は春秋五覇と讃えられる繆公の時代から400年ほどたちましたでしょうかな。その間、秦でいまだ約束をキッチリ守った王はあらしまへん。やから王を信じ切ることが叶いまへんでした」
なんということだろう。
この使者は交渉の相手の王の、その面前で、信用できないと言ってのけたのだ。信頼がなければそもそも話し合いなど行えない。心のなかで思ってはいても、そんなことを堂々と言った者はこれまでいなかった。
それでも使者は微笑みをたやさず続ける。
「ほんに私の不徳の致すことでございます。夜半こっそり人を使うて璧は趙に戻してしもて、もうここにはあらしまへん。けれども趙は小国で、秦は大国。秦から15の城市を先に頂ければ、なんで趙が璧を惜しみましょうか。万一それで璧が得られんようでしたら、その時こそ趙から奪っておしまいなさいよ。それが祖霊のお心にも叶うでしょうし。王はお心のままに趙にご使者を向かわされたら、それで全て解決となりますよって」
秦が趙に都市を贈れば璧の譲渡を断られることはあるまい。もともと15もの城市となると大きい。釣り合いは十分にとれる。そもそも趙が璧を持参したのに秦が約束を反故にしたからこうなっているのだ。
だがこの使者はなんということを言うのだ。つまり、使者は信用できないと言うだけでなく大国の王を謀った。そういうことではないか。
その事実に全ての臣下は驚愕する。
そして使者は再び深く首を垂れて続けた。
「せやけど私は王にえらい無礼を働いてしまいました。どうか、私を煮るなり焼くなり好きになされませ。その前に皆様とよくご相談なされてから」
使者はそう述べてから最後ににこりと微笑んで辞した。まるで自分には何も落ち度がないとでも言うかのような朗らかな表情だった。
謁見の間中、王は地獄の獄卒のような顔で奥歯をギリギリと鳴らしながら、使者を睨みつけていた。
◇◇◇
議論は紛糾した。捉えて殺そうという者も多かった。
けれども結局のところ、この使者を殺しても璧が手に入るわけではない。璧はすでに国境を超えているだろう。仮に今秦が使者を殺しても、璧を手に入れられなかった腹いせに使者を殺したという話が広がるだけ。それなら趙と友好な関係を築いた方がマシという声にまとまった。
使者をそのまま返すことにして、王はふぅ、とため息をついた。
「もうあいつに会いたくない。あの藺相如という気持ち悪い男には」
ー後書き
原典:史記 廉頗・藺相如列伝 第二十一
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