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10章 この世界への溶性
私の居場所
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ずいぶんしばらくして、なんだか深いところから水面に浮かび上がるように目を開けた。体は妙にくすぐったいのに、気分はずいぶんとスッキリしていた。
そんな私を少しだけ背が伸びたグラシアノちゃんが心配そうに私を見下ろしていた。なんとなく、あの伸びた分は私の中にいた魔王分なんだろうな、と思った。キョロキョロ見回すと、そこはビアステット家で私に与えられた寝室だった。
「あの、調子はいかがですか」
「大丈夫、よ、多分」
「ソルも『大丈夫にきまってんだろ。俺が調整したんだからな』って言ってました。最初は慣れるのに時間がかかるそうですが、しばらく安静にしたら治るそうです」
体を持ち上げて、違和感に気がついた。
大丈夫どころじゃない。いつもより随分と体が軽い。何故だろう。そう思うと、体の内側、心臓のあたりがほわほわと暖かくなってぱらりと光が溢れた。ひょっとして、銀林檎?
「あの、銀林檎、アブハル・アジドはずっとエルフを守ってきました。エルフには加護があるそうです」
「本当に? でも私、あの森を焼いたのよ?」
「でもきっと、そういうことです」
そうなのかしら。変なの。けれどもなんだか、もとからここにあったように、胸の奥が温かい。
「その、ギローディエ」
「なぁに? グラシアノちゃん」
返事をすると、グラシアノは花が綻んだように微笑んだ。
「よかった。名前を呼んでも大丈夫なようです。あなたから呪いの種は全て消えました」
「呪いの種……」
そういえば、今の私はグラシアノちゃんに嫌な印象をちっとも抱いていなかった。
つまりそれは、私の中にいた魔王が持っていた感情、だったのかな。改めてみても今目の前にいるグラシアノちゃんに嫌な所は全くなかった。つられて私も笑う。
「よかったわ。これで本当にお友達になれるわね」
「ええ。もちろんです、ギローディエ」
「えっと。クネニの弓はあなたにあげるわ」
枕元に置かれていたもの。これまでは銀林檎の花を挿していた水差しのあったところには、クネニの長弓と短弓が置かれていた。
「いいんですか?」
「ええ、これは魔王のものでしょうから」
「おい、起きたのか? 違和感はないか? 見せてみろ」
バタンと突然扉が開き、カステッロ様が現れた。じろじろと私を眺めて髪を引っ張ったりほっぺたを引っ張ったりする。
「やめてくらはい。大丈夫れす」
「ふむ。なんだ、もったいないな。不具合があれば賢者殿から何かせしめようと思っていたのに」
「ソルは間違いなんてしません! むしろ銀林檎はギローディエに馴染んでます。だから上々の結果です!」
「こいつは俺の所有物だ。その所有物も俺のものだ。それを勝手に使うとはけしからんのではないか?」
「何を言うんです。神樹の実を3つもせしめたじゃありませんか」
「ふん。物怖じしない奴だな。奴隷のくせに」
「あなたの奴隷じゃありませんから!」
カステッロ様は堂々と反論するグラシアノちゃんをジロジロ見て、フンと鼻で笑った。
「とっとと帰れ!」
「こんな感じ悪いとこ、もう来ません!」
「待て。来ないだと? ……こいつに会いにくる時は来てもいいぞ。ただし裏口からな。さあ失せろ」
「あの、カステッロ様?」
グラシアノちゃんは複雑そうな表情で扉をパタンと閉めた。
そうしてカステッロ様は再び私のほっぺたをぐにぐにとつねる。
「はの、ひゃめてくらはい」
「本当に大事はないのだな? 3日ほど寝ていたようだが」
「はい。すっかり大丈夫です」
「うむ。お前は俺のものなんだから勝手に倒れることは許さんぞ」
そうしてまた、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
「それでお前が前から言っていた、お前の中にいたわけのわからない存在、というのはいなくなったということでいいのか? その埋まってる林檎はお前に悪影響を与えたりしないのか?」
「そう、ですねぇ。銀林檎は私自身って感じですしぃ。そう考えると今の私の中は全部私です。なんだかとっても清々しい気分かも」
これで奴隷じゃなければ私はきっとすっかり自由なんだろうな。
けれどもカステッロ様の口から出てきた言葉に耳を疑った。
「そうか。ふむ。うちの魔術師が言っていた、お前の中の不明な存在というのも消えたそうだ。お前、俺と結婚するか? 流石に訳のわからないものが混じってるから反対されてたが、解消したなら問題ないだろう。第三夫人にしてやる」
「はぁ? 突然何を仰ってるんですか? あんなに種を取り出すの渋ってたくせに」
「交渉ごとは最大限の利益を目指すものだ。俺は領地を背負っているからな」
当然のようにそう言い放つカステッロ様の言うことがさっぱりわからない。
「……それに私は奴隷ですよぅ?」
「そんなことは、知っているぞ。だからこそ言ってるんじゃかいか。うん? なんだ知らなかったのか?」
カステッロ様は意外そうに首をかしげる。
「……何をですぅ?」
「ふん。公にはしていないがビアステット家の外からやってくる嫁や婿はお前と同じ完全奴隷だぞ。永久就職というやつだからな。一蓮托生だから給料を払ったりもしないしうちから出ていけば死ぬ。うちで奴隷じゃないのは当主と当主候補とその同居実子だけだ」
「はぁ?」
いや、その方々が奴隷じゃないのは当然じゃないですか。当主が奴隷でどうするんですか。
「え? じゃあ奥方様方は奴隷なんですか?」
「そうだぞ」
その様当然というような物言いに混乱した。
奴隷にしてはカステッロ様はよく言いくるめられていたように思うのだけど。
カステッロ様には現在2人の貴族の奥方様がいる。貴族の奥方様が奴隷に? なんだか信じられない。
「あの、もしお受けしたらどうなるんでしょう」
「何も変わらんぞ。俺の後ろに立って適当に意見を言えばいい。ティカラやミジーユみたいにな。あいつらは政治と金の話はできるんだが戦闘や冒険の話になるとお前のほうが都合がいい」
ティカラ様は公爵家第二子として帝王学を学ばれている第一夫人、ミジーユ様は交易で利益を上げていらっしゃる子爵家第一子で第二夫人……。お会いしたとき私はだいたいカステッロ様の後ろに控えていたけれど、たいていカステッロ様が言い負かされている。
「あの。突然のことで頭がおいつきません」
「返事は俺がこの迷宮を倒すまででかまわん。それまでは俺の後ろに控えいればいい」
「……はぁい」
「では仕事に戻る。お前がおらんとつまらん」
そう言うカステッロ様の背中を見守った。
頭の中が混乱の極みで、私の中の銀林檎はやっぱりふわりと光を撒き散らしていた。
そんな私を少しだけ背が伸びたグラシアノちゃんが心配そうに私を見下ろしていた。なんとなく、あの伸びた分は私の中にいた魔王分なんだろうな、と思った。キョロキョロ見回すと、そこはビアステット家で私に与えられた寝室だった。
「あの、調子はいかがですか」
「大丈夫、よ、多分」
「ソルも『大丈夫にきまってんだろ。俺が調整したんだからな』って言ってました。最初は慣れるのに時間がかかるそうですが、しばらく安静にしたら治るそうです」
体を持ち上げて、違和感に気がついた。
大丈夫どころじゃない。いつもより随分と体が軽い。何故だろう。そう思うと、体の内側、心臓のあたりがほわほわと暖かくなってぱらりと光が溢れた。ひょっとして、銀林檎?
「あの、銀林檎、アブハル・アジドはずっとエルフを守ってきました。エルフには加護があるそうです」
「本当に? でも私、あの森を焼いたのよ?」
「でもきっと、そういうことです」
そうなのかしら。変なの。けれどもなんだか、もとからここにあったように、胸の奥が温かい。
「その、ギローディエ」
「なぁに? グラシアノちゃん」
返事をすると、グラシアノは花が綻んだように微笑んだ。
「よかった。名前を呼んでも大丈夫なようです。あなたから呪いの種は全て消えました」
「呪いの種……」
そういえば、今の私はグラシアノちゃんに嫌な印象をちっとも抱いていなかった。
つまりそれは、私の中にいた魔王が持っていた感情、だったのかな。改めてみても今目の前にいるグラシアノちゃんに嫌な所は全くなかった。つられて私も笑う。
「よかったわ。これで本当にお友達になれるわね」
「ええ。もちろんです、ギローディエ」
「えっと。クネニの弓はあなたにあげるわ」
枕元に置かれていたもの。これまでは銀林檎の花を挿していた水差しのあったところには、クネニの長弓と短弓が置かれていた。
「いいんですか?」
「ええ、これは魔王のものでしょうから」
「おい、起きたのか? 違和感はないか? 見せてみろ」
バタンと突然扉が開き、カステッロ様が現れた。じろじろと私を眺めて髪を引っ張ったりほっぺたを引っ張ったりする。
「やめてくらはい。大丈夫れす」
「ふむ。なんだ、もったいないな。不具合があれば賢者殿から何かせしめようと思っていたのに」
「ソルは間違いなんてしません! むしろ銀林檎はギローディエに馴染んでます。だから上々の結果です!」
「こいつは俺の所有物だ。その所有物も俺のものだ。それを勝手に使うとはけしからんのではないか?」
「何を言うんです。神樹の実を3つもせしめたじゃありませんか」
「ふん。物怖じしない奴だな。奴隷のくせに」
「あなたの奴隷じゃありませんから!」
カステッロ様は堂々と反論するグラシアノちゃんをジロジロ見て、フンと鼻で笑った。
「とっとと帰れ!」
「こんな感じ悪いとこ、もう来ません!」
「待て。来ないだと? ……こいつに会いにくる時は来てもいいぞ。ただし裏口からな。さあ失せろ」
「あの、カステッロ様?」
グラシアノちゃんは複雑そうな表情で扉をパタンと閉めた。
そうしてカステッロ様は再び私のほっぺたをぐにぐにとつねる。
「はの、ひゃめてくらはい」
「本当に大事はないのだな? 3日ほど寝ていたようだが」
「はい。すっかり大丈夫です」
「うむ。お前は俺のものなんだから勝手に倒れることは許さんぞ」
そうしてまた、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
「それでお前が前から言っていた、お前の中にいたわけのわからない存在、というのはいなくなったということでいいのか? その埋まってる林檎はお前に悪影響を与えたりしないのか?」
「そう、ですねぇ。銀林檎は私自身って感じですしぃ。そう考えると今の私の中は全部私です。なんだかとっても清々しい気分かも」
これで奴隷じゃなければ私はきっとすっかり自由なんだろうな。
けれどもカステッロ様の口から出てきた言葉に耳を疑った。
「そうか。ふむ。うちの魔術師が言っていた、お前の中の不明な存在というのも消えたそうだ。お前、俺と結婚するか? 流石に訳のわからないものが混じってるから反対されてたが、解消したなら問題ないだろう。第三夫人にしてやる」
「はぁ? 突然何を仰ってるんですか? あんなに種を取り出すの渋ってたくせに」
「交渉ごとは最大限の利益を目指すものだ。俺は領地を背負っているからな」
当然のようにそう言い放つカステッロ様の言うことがさっぱりわからない。
「……それに私は奴隷ですよぅ?」
「そんなことは、知っているぞ。だからこそ言ってるんじゃかいか。うん? なんだ知らなかったのか?」
カステッロ様は意外そうに首をかしげる。
「……何をですぅ?」
「ふん。公にはしていないがビアステット家の外からやってくる嫁や婿はお前と同じ完全奴隷だぞ。永久就職というやつだからな。一蓮托生だから給料を払ったりもしないしうちから出ていけば死ぬ。うちで奴隷じゃないのは当主と当主候補とその同居実子だけだ」
「はぁ?」
いや、その方々が奴隷じゃないのは当然じゃないですか。当主が奴隷でどうするんですか。
「え? じゃあ奥方様方は奴隷なんですか?」
「そうだぞ」
その様当然というような物言いに混乱した。
奴隷にしてはカステッロ様はよく言いくるめられていたように思うのだけど。
カステッロ様には現在2人の貴族の奥方様がいる。貴族の奥方様が奴隷に? なんだか信じられない。
「あの、もしお受けしたらどうなるんでしょう」
「何も変わらんぞ。俺の後ろに立って適当に意見を言えばいい。ティカラやミジーユみたいにな。あいつらは政治と金の話はできるんだが戦闘や冒険の話になるとお前のほうが都合がいい」
ティカラ様は公爵家第二子として帝王学を学ばれている第一夫人、ミジーユ様は交易で利益を上げていらっしゃる子爵家第一子で第二夫人……。お会いしたとき私はだいたいカステッロ様の後ろに控えていたけれど、たいていカステッロ様が言い負かされている。
「あの。突然のことで頭がおいつきません」
「返事は俺がこの迷宮を倒すまででかまわん。それまでは俺の後ろに控えいればいい」
「……はぁい」
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