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「お客さん、お水どうぞ!お料理できるまでちょっとまっててね!」
「ありがとう。あなたケネさん?」
「え?はい!この宿屋の女将の娘、ケネって言います!」
ほうほう…
こやつが話に聞いたユーリきゅんに近づく女狐のケネとやらか。
フッ、勝ったな
小柄で愛嬌がありふわふわとした雰囲気は、確かに可愛らしい。
しかしそれだけだ。
その胸元にあるのは、いやこの場合は無いと言うべきかな。
絶壁だ。
「お客さん?どうしたの?」
「いえ、なんでもないわ。ケネさんは可愛らしいわね」
「…?はいっ!ありがとうございます!」
バッと頭を下げたケネは笑顔のまま、はずむ足取りで厨房に戻って行った。
その後運ばれてきた串焼きに舌鼓を打っていると、宿屋の扉が開いた。
「ただいま戻りましたー」
「あ、ユーリくんおかえりなさい!ユーリくんにお客様来てるよ!」
「ケネさんありがとう。僕にお客さん?」
ケネさんはユーリくんを私の方へ促し、私はきょとんとした顔のユーリくんと向かい合う。
若さゆえか肌はすべすべ、髪もさらさらでまつ毛も長く、まるで女の子のように可愛らしい。
しかし、その可愛らしさの中に、自分だけの芯を持ったような自信溢れる男らしさも健在している。
ダンジョンで助けられた時は、命の危機に物語の勇者様みたいに助けられたことで一目惚れしてしまったが、改めて対面してもまた惚れ直してしまう。
こんな美少年、周りの女性が放っておくわけが無い。
誰よりも早く、私が手に入れなくてはならないと思った。
「こんにちは。えっと...リタさん、ですよね?僕にお客さんって言うのは...」
「あ、はい!私です。そうですお客さんです!」
「あはは...ダンジョン以来ですね。何用で僕のところに」
「その節はほんとにどうもお世話になりました!ユーリさんのおかげで無事冒険者稼業も再開出来ましたし。あ、と言っても戻ってからダンジョンもクエストもまだしていないですがちょっと調べ物をしていましてですがこのとおりピンピンしてますし折れた武器も調達中ですが予備があるので
「あの!リタさんはお礼ってことでこちらに来たのですか?」
ユーリきゅんに話を止められて、はっと我に返る。思わず舞い上がって早口でまくしたててしまったようだ。
一度深く深呼吸してから改めて感謝を述べ、そして本題である冒険者パーティの勧誘をしよう。
「ふぅ、すみません取り乱しました。改めてその節はありがとうございました。
ですが今日は別の用があってきました」
「と言いますと?」
勧誘するにあたって、私は握手を求めながら頭を下げて誘うことになる。
そうそれはまるで、
「ズバリ、
私と一緒になってくれませんか!」
「...はい?」
好いてる人への告白のように。
「ありがとう。あなたケネさん?」
「え?はい!この宿屋の女将の娘、ケネって言います!」
ほうほう…
こやつが話に聞いたユーリきゅんに近づく女狐のケネとやらか。
フッ、勝ったな
小柄で愛嬌がありふわふわとした雰囲気は、確かに可愛らしい。
しかしそれだけだ。
その胸元にあるのは、いやこの場合は無いと言うべきかな。
絶壁だ。
「お客さん?どうしたの?」
「いえ、なんでもないわ。ケネさんは可愛らしいわね」
「…?はいっ!ありがとうございます!」
バッと頭を下げたケネは笑顔のまま、はずむ足取りで厨房に戻って行った。
その後運ばれてきた串焼きに舌鼓を打っていると、宿屋の扉が開いた。
「ただいま戻りましたー」
「あ、ユーリくんおかえりなさい!ユーリくんにお客様来てるよ!」
「ケネさんありがとう。僕にお客さん?」
ケネさんはユーリくんを私の方へ促し、私はきょとんとした顔のユーリくんと向かい合う。
若さゆえか肌はすべすべ、髪もさらさらでまつ毛も長く、まるで女の子のように可愛らしい。
しかし、その可愛らしさの中に、自分だけの芯を持ったような自信溢れる男らしさも健在している。
ダンジョンで助けられた時は、命の危機に物語の勇者様みたいに助けられたことで一目惚れしてしまったが、改めて対面してもまた惚れ直してしまう。
こんな美少年、周りの女性が放っておくわけが無い。
誰よりも早く、私が手に入れなくてはならないと思った。
「こんにちは。えっと...リタさん、ですよね?僕にお客さんって言うのは...」
「あ、はい!私です。そうですお客さんです!」
「あはは...ダンジョン以来ですね。何用で僕のところに」
「その節はほんとにどうもお世話になりました!ユーリさんのおかげで無事冒険者稼業も再開出来ましたし。あ、と言っても戻ってからダンジョンもクエストもまだしていないですがちょっと調べ物をしていましてですがこのとおりピンピンしてますし折れた武器も調達中ですが予備があるので
「あの!リタさんはお礼ってことでこちらに来たのですか?」
ユーリきゅんに話を止められて、はっと我に返る。思わず舞い上がって早口でまくしたててしまったようだ。
一度深く深呼吸してから改めて感謝を述べ、そして本題である冒険者パーティの勧誘をしよう。
「ふぅ、すみません取り乱しました。改めてその節はありがとうございました。
ですが今日は別の用があってきました」
「と言いますと?」
勧誘するにあたって、私は握手を求めながら頭を下げて誘うことになる。
そうそれはまるで、
「ズバリ、
私と一緒になってくれませんか!」
「...はい?」
好いてる人への告白のように。
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