晴明、異世界に転生する!

るう

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第四章 ハンター

4-2 ハンターカード

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 その日の午後、ハンターギルドへ顔を出した。ギルドマスターに呼ばれていたこともあったが、何かいい依頼でもあったら、一つ二つ受けてみようと思っていた。
 顔見知りのマリーに声を掛けると、すぐに奥へ案内された。

「先日のことですが、他にも怪しい案件があって、結果的には芋づる的に摘発となりました。単純な手口ですが、商業鉱山の穢れ払いは形式的な意味合いも強く、下級のハンターにとってはいいカモだったのでしょう」

 確かに大した損害金額でもないし、食い詰めハンターたちがちょっと欲を出しても、ギルドへ苦情を言うまでもなかったのだろう。
 だが、ギルドとしてはこれを放置するわけにはいかなかった。
 依頼として、ギルドから派遣するのだから、信頼関係が損なわれることになる。そこで、今回のようなズルをしていたハンターは、一人残らず罪に問われた。
 やった罪に対して罰がそぐわないと喚く者もいたが、損害金額の問題ではなく、信頼の問題なのだ。彼らは、信頼を回復することの大変さを、身をもって知ることになるだろう。

「そういえばブノワ商会ですが、機会があれば、またセイン様に依頼を受けてほしいと言っておりましたよ。まだ、しばらくこちらに滞在なさるのですよね?」

 ボダンはブノワ商会を継ぐ跡取りなので、彼とのつながりはセインとしても大切にしたい。この地方では新興の商会だが、鉱山の数からも、かなりの実力者になりうるし、なにより商人とのパイプはなにかと助けになる。
 すぐにでも快諾したかったセインだが、ちょっとだけ言葉に詰まった。

「それが……実は、目的の一つは偶然にも達成してしまって」
「それは、よかったというか残念というか……いや、すみません。ですが、銅カードまでは上げておいた方がいいと思いますよ」

 ビギナーランクのまま新たに依頼を受けずにいると、二か月でカードは失効するらしい。それまで貯めたポイントもすべて失効し、まったくの初めからのスタートとなるというのだ。
 依頼を受ければ自動的に更新されるので、二か月以上放置しなければ問題はないが、セインの場合は屋敷に戻ってしまうと、当分の間は依頼を受けられないので、やはり銅カードまであげておいたほうが後々のためだろう。

「銅カードまで上げれば、万一にも資格を失効しても再発行手数料さえ払えば、ポイントも貢献度もそのまま引き継がれますよ」

 銅ランク以上は一年ほど猶予があるので、その間に依頼を受けて更新すれば、また一年の猶予が得られるし、よほど放置しなければ失効することはないだろう。

「そういうことなら、一つくらいは上げて置いた方がいいのかな。サキのポイントも欲しいし、僕も、もう少し滞在しようかと悩んでいたので、ちょうどよかったというべきか……」
「それはよかった。銅カードなら、ポイントを上げるだけなのですぐですよ。パーティを組んでいれば、サキさんにもポイントは入りますし」

 貢献度や昇級試験もないので、ひたすら簡単な依頼を受ければいいとのことだ。
 サキのカードは仮ハンターカードなので、ランクは二つしかない。ビギナーと、ノーマルだ。こちらのビギナーカードも正規ハンターと同じポイントさえ上げればいいので、こちらもノーマルカードまで上げておきたい。

「……ところで、先ほどから気になっていたのですが、その膝で丸まっているのは、新しい従魔ですか?」

 セインが部屋に入ってきてから、ギルバートは時折チラチラと視線を落としていた。なぜなら、セインの膝の上では、丸い毛玉がずっとふわふわと気持ちよさげに眠っていたからである。
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