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「ここで抱かれたら、俺を思い出さずにはいられないだろ?」
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「なんか独占欲みたいね」
すると羽琉は、「は、バカじゃねえの」と鼻で小さく笑った。
そう言いながらも向けてくる瞳は優しくて、なんとも言えない気持ちになる。
どれだけセックスをしても相容れない関係。
そこにあるのは快楽や欲情だけで、それ以外のものなんてない。
お互いに気持ちなんてあるはずもなくて、だからこそ割り切っていられる。
なのに、こんなにも体を溺れさせられるのがなんだかすごく悔しい。
羽琉とのセックスがよくなかったら、きっとこんなふうにはならなかった。
「俺はただ紗奈を抱きたいだけ。兄貴なんかに負けたくないだけ」
「………」
「ムカつくんだよ。どいつもこいつも、みんな兄貴のことばっかで」
「…え?」
「だから嫌いなんだ。兄貴なんか」
時折ふっと見える羽琉の影がずっと気になっていたけど、敢えて見ないふりをしてきた。
これ以上踏み込んだら、きっと抜け出せなくなるような気がした。
羽琉が抱えるものがなんなのかわからないし、知る必要もきっとない。
ただの体だけの関係、利害関係で繋がってるだけなら。
理解しているのに、目の前の羽琉の顔がなんだか寂しそうに見えて抱きしめてあげたくなってしまった。
こんな感情を琉生に対して持ったことなんてないのに、なのにどうして羽琉にはそういう気持ちになるんだろう。
年下だから? セフレだから?
わからないのに守ってあげたいって、そう思ってしまった。
これは恋じゃない、ただの情だ。
体を幾度となく重ねてきたから芽生えてしまっただけ、そうに決まってる。
「……なんで、そんなに琉生のこと――」
嫌ってるならどうして、この部屋にわざわざ転がり込んできたの。
あの一夜が忘れられなかった、というのが本当だとしても、なんで。
ただ会うだけなら、他に方法なんていくらでもあったはずなのに。
「知りたい? それって、俺に興味が出てきたってこと?」
違う、ただ気になるだけ。
いくら腹違いとはいえ兄弟なのに、そこまで嫌う理由がなんなのか。
琉生はいつも優しくて温かくて、出会った時から気遣いができる人なのに。
それとも、二人のあいだにしかない特別なものがなにかあるのか。
「もしかして、俺のこと好きになったとか?」
真剣に取り合ってないような態度。
いつもそう、適当な言葉で甘い言葉を吐いたかと思えば手からすり抜けていったりして。
自由奔放で掴めなくて、だからこそ気にせずにはいられなくなる。
「……なんか誤魔化そうとしてない?」
「誤魔化すもなにも、俺が兄貴をどういう理由で嫌いでも紗奈には関係ない」
「………」
「紗奈も俺もお互いに気持ちなんてないんだから、そんなこと知らなくていいだろ」
いつも勘違いしそうなことを言うくせに、胸の内は決して見せない。
その中に入り込ませない態度で、どこか一線を引いてるんだ羽琉は。
「でも、ベッドの中でのことならたくさん教えてやるよ?」
ニヤリと羽琉は笑うと、また紗奈の肌にそっと手を滑らせる。
それだけでピクッと反応して、さっき抱かれたばかりだというのに体が濡れていく。
「ま、待って…っ」
気休め程度に抵抗して見せても心と体はやっぱり別物で、どうしても羽琉を拒絶できなくて、欲しくてたまらなくなる。
体は熱くなるばかりで、奥から蜜が溢れ出るのが自分でもわかった。
羽琉が少し触れるだけで、いつもそういう気持ちになるなんて。
「ふ、嫌なら抵抗して逃げないと。こんなに感じてどうすんの」
「だっ、て…!」
「やっぱいいな、サイコー」
それは体のことを言ってるのに、どうして心が震えるんだろう。
琉生が抱かない体を羽琉が抱いてくれて見てくれるから、なのか。
「紗奈。兄貴に見せないような顔、もっと俺だけに見せろよ」
羽琉は口元を妖しく緩めて、食べるように紗奈に唇を重ねた。
すると羽琉は、「は、バカじゃねえの」と鼻で小さく笑った。
そう言いながらも向けてくる瞳は優しくて、なんとも言えない気持ちになる。
どれだけセックスをしても相容れない関係。
そこにあるのは快楽や欲情だけで、それ以外のものなんてない。
お互いに気持ちなんてあるはずもなくて、だからこそ割り切っていられる。
なのに、こんなにも体を溺れさせられるのがなんだかすごく悔しい。
羽琉とのセックスがよくなかったら、きっとこんなふうにはならなかった。
「俺はただ紗奈を抱きたいだけ。兄貴なんかに負けたくないだけ」
「………」
「ムカつくんだよ。どいつもこいつも、みんな兄貴のことばっかで」
「…え?」
「だから嫌いなんだ。兄貴なんか」
時折ふっと見える羽琉の影がずっと気になっていたけど、敢えて見ないふりをしてきた。
これ以上踏み込んだら、きっと抜け出せなくなるような気がした。
羽琉が抱えるものがなんなのかわからないし、知る必要もきっとない。
ただの体だけの関係、利害関係で繋がってるだけなら。
理解しているのに、目の前の羽琉の顔がなんだか寂しそうに見えて抱きしめてあげたくなってしまった。
こんな感情を琉生に対して持ったことなんてないのに、なのにどうして羽琉にはそういう気持ちになるんだろう。
年下だから? セフレだから?
わからないのに守ってあげたいって、そう思ってしまった。
これは恋じゃない、ただの情だ。
体を幾度となく重ねてきたから芽生えてしまっただけ、そうに決まってる。
「……なんで、そんなに琉生のこと――」
嫌ってるならどうして、この部屋にわざわざ転がり込んできたの。
あの一夜が忘れられなかった、というのが本当だとしても、なんで。
ただ会うだけなら、他に方法なんていくらでもあったはずなのに。
「知りたい? それって、俺に興味が出てきたってこと?」
違う、ただ気になるだけ。
いくら腹違いとはいえ兄弟なのに、そこまで嫌う理由がなんなのか。
琉生はいつも優しくて温かくて、出会った時から気遣いができる人なのに。
それとも、二人のあいだにしかない特別なものがなにかあるのか。
「もしかして、俺のこと好きになったとか?」
真剣に取り合ってないような態度。
いつもそう、適当な言葉で甘い言葉を吐いたかと思えば手からすり抜けていったりして。
自由奔放で掴めなくて、だからこそ気にせずにはいられなくなる。
「……なんか誤魔化そうとしてない?」
「誤魔化すもなにも、俺が兄貴をどういう理由で嫌いでも紗奈には関係ない」
「………」
「紗奈も俺もお互いに気持ちなんてないんだから、そんなこと知らなくていいだろ」
いつも勘違いしそうなことを言うくせに、胸の内は決して見せない。
その中に入り込ませない態度で、どこか一線を引いてるんだ羽琉は。
「でも、ベッドの中でのことならたくさん教えてやるよ?」
ニヤリと羽琉は笑うと、また紗奈の肌にそっと手を滑らせる。
それだけでピクッと反応して、さっき抱かれたばかりだというのに体が濡れていく。
「ま、待って…っ」
気休め程度に抵抗して見せても心と体はやっぱり別物で、どうしても羽琉を拒絶できなくて、欲しくてたまらなくなる。
体は熱くなるばかりで、奥から蜜が溢れ出るのが自分でもわかった。
羽琉が少し触れるだけで、いつもそういう気持ちになるなんて。
「ふ、嫌なら抵抗して逃げないと。こんなに感じてどうすんの」
「だっ、て…!」
「やっぱいいな、サイコー」
それは体のことを言ってるのに、どうして心が震えるんだろう。
琉生が抱かない体を羽琉が抱いてくれて見てくれるから、なのか。
「紗奈。兄貴に見せないような顔、もっと俺だけに見せろよ」
羽琉は口元を妖しく緩めて、食べるように紗奈に唇を重ねた。
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