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色々とあった学園内も徐々に落ち着きを取り戻し、ミーシャはいつもの通り、ティナと一緒にガゼボで昼食を楽しんでいると、そこにシオンとアズレンがやって来た。
「やぁ、こんにちは。僕たちも昼食を一緒に摂ってもいいかな?」
にこやかに各自のお弁当を持っており、ユージュもにこやかな表情で、多めのお弁当を持っている。
「ご機嫌よう。歓迎いたしますわ」
「ええ、もちろんです」
ミーシャとティナもすぐに承諾し、5人で昼食を楽しむ。
ここ最近は、野外演習メンバーとユージュの5人で、昼食を共にする事が恒例となりつつあった。
「そういえば、お聞きになりました? 聖女様、最近あまり評判がよろしくないようですわよ」
ティナが食後のお茶を楽しんでいる時に、話をふってきた。
「どうして?」
私が聞き返すと、
「どうも、高額の治療費を取るらしくて。しかも、高位貴族の方を中心に少数しか治療魔法を使わないらしくて、平民は全く相手にしてないとか」
困惑した様子でティナが話す。
「王宮にもその知らせは入っているよ。官僚たちも困惑してるらしい。
ダミアンが間に入って、色々と聖女の事に関して制約を設けたんだとか。聖女は1人しかいないのに、力を行使させすぎだと。
確かに聖属性魔法が使える人は王国内に数人程度だし、使えても微々たるもので、とても何人もの治療が行えるものではないから、どうしても聖女に期待してしまうからね。
だからダミアンの意見も一理あると、提案を受け入れざるをえなかったんだよな」
シオンはミーシャに何か言いたげな表情をしながら話した。
(シオン様、なんでそんな顔でこっちを見るんですか。治癒魔法まで使えるって疑われてるよね、これ。
───まぁ、実際使えるから罪悪感が半端ないんですけど)
ミーシャは素知らぬフリをしながら、
「聖女様って、大変なんですねー」
と、やや棒読みで言ってしまう。
それを聞いたシオンがフッと笑いをこぼした。
「でもさ、実際教会としては、困ってるんだよね。聖女様を教会が面倒見ることになってるから、それなりの作法や儀式の仕方なんかも覚えてほしいのに、ダミアン様が全て制限かけてくるしさ」
アズレンが溜息をつきながら溢す。
アズレンは、リセラ達から距離を置いているため、教会の中でも関わらないようにしているが、父である教皇がいつもリセラの事で頭を悩ませている。
自分では何も力になれず、歯痒く思ってはいても、今更アズレンの言葉を素直に聞いてくれるとも思わず、リセラが自分の思う通りに好き放題に暮らしていることを苦々しく思っていた。
「ミーシャ嬢」
昼休憩が終わり、教室にみんなで戻る途中、シオンから声を掛けられた。
振り返ったミーシャに、
「どうやら君が結界修復が出来る事を、聖女殿が何処かで小耳に挟んだようだ。
もしかしたら、その事で君に何か言ってくるかもしれない。気をつけておいてくれ」
と、小声で伝えてきた。
(えー。また、何か絡まれる予感しかしない。誰よ、その事を漏らしたのは。
極秘扱いにするっていう条件で、王家に協力してるのに……)
「……分かりました。そのように心づもりをしておきます」
ミーシャは、溜息が出そうなのをグッと堪えながら、そう答えた。
「やぁ、こんにちは。僕たちも昼食を一緒に摂ってもいいかな?」
にこやかに各自のお弁当を持っており、ユージュもにこやかな表情で、多めのお弁当を持っている。
「ご機嫌よう。歓迎いたしますわ」
「ええ、もちろんです」
ミーシャとティナもすぐに承諾し、5人で昼食を楽しむ。
ここ最近は、野外演習メンバーとユージュの5人で、昼食を共にする事が恒例となりつつあった。
「そういえば、お聞きになりました? 聖女様、最近あまり評判がよろしくないようですわよ」
ティナが食後のお茶を楽しんでいる時に、話をふってきた。
「どうして?」
私が聞き返すと、
「どうも、高額の治療費を取るらしくて。しかも、高位貴族の方を中心に少数しか治療魔法を使わないらしくて、平民は全く相手にしてないとか」
困惑した様子でティナが話す。
「王宮にもその知らせは入っているよ。官僚たちも困惑してるらしい。
ダミアンが間に入って、色々と聖女の事に関して制約を設けたんだとか。聖女は1人しかいないのに、力を行使させすぎだと。
確かに聖属性魔法が使える人は王国内に数人程度だし、使えても微々たるもので、とても何人もの治療が行えるものではないから、どうしても聖女に期待してしまうからね。
だからダミアンの意見も一理あると、提案を受け入れざるをえなかったんだよな」
シオンはミーシャに何か言いたげな表情をしながら話した。
(シオン様、なんでそんな顔でこっちを見るんですか。治癒魔法まで使えるって疑われてるよね、これ。
───まぁ、実際使えるから罪悪感が半端ないんですけど)
ミーシャは素知らぬフリをしながら、
「聖女様って、大変なんですねー」
と、やや棒読みで言ってしまう。
それを聞いたシオンがフッと笑いをこぼした。
「でもさ、実際教会としては、困ってるんだよね。聖女様を教会が面倒見ることになってるから、それなりの作法や儀式の仕方なんかも覚えてほしいのに、ダミアン様が全て制限かけてくるしさ」
アズレンが溜息をつきながら溢す。
アズレンは、リセラ達から距離を置いているため、教会の中でも関わらないようにしているが、父である教皇がいつもリセラの事で頭を悩ませている。
自分では何も力になれず、歯痒く思ってはいても、今更アズレンの言葉を素直に聞いてくれるとも思わず、リセラが自分の思う通りに好き放題に暮らしていることを苦々しく思っていた。
「ミーシャ嬢」
昼休憩が終わり、教室にみんなで戻る途中、シオンから声を掛けられた。
振り返ったミーシャに、
「どうやら君が結界修復が出来る事を、聖女殿が何処かで小耳に挟んだようだ。
もしかしたら、その事で君に何か言ってくるかもしれない。気をつけておいてくれ」
と、小声で伝えてきた。
(えー。また、何か絡まれる予感しかしない。誰よ、その事を漏らしたのは。
極秘扱いにするっていう条件で、王家に協力してるのに……)
「……分かりました。そのように心づもりをしておきます」
ミーシャは、溜息が出そうなのをグッと堪えながら、そう答えた。
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