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25.流行りの物に流されないのも大事ですよね?
しおりを挟むやって参りました!!!
待ちに待った月の雫亭!!イエーーーーイ!!
店に到着するとルーファスさんがキッチリお迎えしてくれて、またあの時と同じ部屋に案内されました。
本日のオススメは~何かな?
フフフーン。
メニューを独り占めしてるのは仕方ないよ!
だって、じっくり見たいもん!!
今日はまだ時間的に昼前だからそこまでガッツリしたのよりも、軽食系で…
あ、アヒージョとかもあるじゃん!おいしそう。
うーん、悩める…
カナッペ…パンケーキ…何でもあるな。
すごいなルーファス!
あっ!クロックムッシュもあるじゃん!!
大好きだったよね!おいしいもん!
「リリィ、何にするか決まった?」
「わたしは、くろっくむっしゅのえすさいずにします!」
「お、今日は悩まなかったんだね?」
「うん、だいすきなの!」
「ふふ。そうなんだ、じゃあオレはサンドイッチにするよ。リンリンさんは?」
「…アタシは食欲落ちてるから…スペアリブにするわ…」
ーーー食欲落ちてスペアリブかーーい!!
「私はキッシュにします。そして、皆さんでカナッペ5種を摘まみましょう」
ナイス!セバス様ーー!!
でも、4人で5種って!バカッ!!
さて、楽しい食事タイム。
相変わらず美味しいわ、ルーファスさんって本当にこの世界の人なのかしら?私と同じような人だったりする?
そんな事ないか!とにかく美味しいは正義!!
ちなみにカナッペ5種は、全員が5種類食べられるようになってるやつでした。
良かった、ケンカになる所だったよ。
「さて、食事も終わった事だしこれからどうするか少し話をしましょうか」
レオ、真面目な人ね。
もう少し余韻に浸ったりとかさ!
あ、でもシエルの事を思ったらすぐにでも世界樹の湖に行きたいよね…。
「りんりんさんのおみせには、もうおなじようなものはないの?」
「…無いわ。アレは…若い頃に偶然作れた物なの、何個も作ってはいけないって精霊にも言われてるし」
「そっか、じゃあしかたないよね。ほかになにかほうほうは…」
ふと、壁にかかっているレオの帽子に刺さっている加護付きの花が目に入った。
「おはな…。そっか、おはなよ!」
「リリィ?」
「あのおはなのかごをくれたせいれいに、とりあえずあいに、せいれいのもりにいってみたらなんとかならないかな?っておもうのだけど」
「精霊の森に?」
「うん。たしかロウがはなしたって、あそこのばしょでいってたの。だから、あそこまではかごをくれたせいれいもこれるってことでしょ?」
「あ、そうか!そこでなんとかその精霊に会えたらシエルを見てもらえるかも!」
「そう。いまからせいれいのもりまでいってみましょう!ロウとセルもよぶわ」
「セバス、大丈夫かな?」
「大丈夫でございます。旦那様と奥様には通信魔法で連絡しておきますので」
「よし!そうときまったら……。まずはちまたでうわさのちーずぼーるをかいにいくわ!!」
「リリィ…」
「やっぱり変わってるわねこの子」
「リリィ様、腹が減っては戦はできぬってやつですね!」
移動にも時間かかるだろうし、必要でしょ?他にもテイクアウト出来そうなものあったら買って行こう!!
ルーファスさんに別れを告げて、広場の反対の通りにある食べ物を売っている店が並ぶ所へやってきました!
この間はこの辺りは来れなかった場所だな。
あ、ケーキ屋さん、肉屋に野菜と果物を売ってる店。あ、魚屋もあるね。この通りは商店街みたいな感じだね。
あ、いい匂い。
パンの焼ける匂いがする。
チーズボールはパン屋さんが出してるって言ってたよね?
ん?でも、まて!!この匂い…!
包子や!!どこや!!包子!!私の鼻よ!!匂いの元を探るのよ!!
「チョット、リリィ!勝手に行かないでちょうだい!」
どこや!どこにあるんや!!
「あった…ぱおず…」
「あら、リリィ知ってるの?パオズ」
「りんりんさん、これゆうめいなんですか?」
「昔からこの辺の名物よ、アタシなんて小さい頃から食べてるわよ」
そうなんだ!昔からあるのね!
コレは、持って帰れる?のかな?
「もちかえりは…」
「できるわ。でも本当はこの場で食べるのが一番よ。肉汁が飛び出すから服を汚さないように注意するのがデフォね」
「セバス…かってかえりましょう!そしてここでひとつつまんでいくわっ」
「畏まりました」
「ふふっ、リリィは食いしん坊だね」
「リリィといると悩んだりしてるのがバカバカしくなるわね…」
今回は包子を戦利品にして、リンリンさんと別れ馬車に戻ってロウとセルに心で呼びかけた。
ロウ!セル!何処にいる?
包子おいしかったわ!!
『リリィ?どうした?』
『パ?何だって?』
あ、ごめんごめん、何でも無い!
後で精霊の森に集合!!
よろしく!!
『…?了解した』
『…りょーかい』
話が早くて助かるわー。
さて、ここから精霊の森までは少し時間がかかるそうだから、どうしようかな。
ん?視線…
はっ!!セリカ!!目が合ったけど…
『ブフッ』
あ、笑われちゃった…エヘヘ。
『あーもう、君のこと見てたら嫌になるよ…』
えー?私の事?何かしたっけ??
『違う自分の事!リリィに言われてさ…素直に認められなかった』
私に?何を?なんか言ったっけ??
『シエルの事。シエルを犠牲にしてでも自分が消えるのを食い止めてた…結局じぶんがかわいいだけだって事…』
え?どういう事?
皆自分が一番でしょ?
セリカが消えたく無いと思ってるのと同じように、シエルはセリカに消えて欲しく無いって思って勝手にって言い方悪いけど犠牲になってたんでしょ?
『ーー!ちがっ』
えー?じゃあ、セリカがお願いしたの?消えたく無いから、シエル我慢してねっとか?
『してない…』
今回の件は皆が間違った情報を鵜呑みにして起こった事じゃん?だったらもう仕方ないと思うしかないと思うんだけど…。
『でも、それじゃあシエルがただ無意味に傷ついただけになっちゃうじゃん!レオの…お母さんが…』
…起きてしまった事は無かった事にはできない。だったら、これからをどうするか…じゃない?
シエルとこれからどうやって楽しく一緒にやっていくか、レオにどうやって笑ってもらうかとかさ、考えた方が楽しいよ?
『…リリィって…』
何?
『バカのくせにさ!結構いい事言うから嫌になっちゃう…』
バカって!ひどい…、セリカには包子あげないんだからねっ!
『アハハ!どうせ食べられないし、いらないよっ!!…リリィ、ありがとね』
?どういたしまして?
セリカがヒラリとレオの肩から私の方にやってきて頬っぺにチュとして、キラッと隠れた。
ーーー!!
精霊メチャかわいいじゃん!
うちにいるロウやセルと大違いじゃん!!
いやー、時代は精霊だね。
お父様やお母様、お兄様の精霊達とも今度ちゃんと挨拶させてもらおう。
ヤバイ、精霊の可愛らしさ、暴力的だわー。
「リリィ?何ニヤニヤしてるの?」
「え?あ、セリカがかわいくて!!うらやましくなったの」
「え?急にどうしたの?」
はー、私も早く自分と契約してくれる可愛い精霊に会いたいな!!
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